6-3 業物
「君たちをここに呼んだのは、他でもない。
とてもとても重要な、報告があるのだ。」
エイトは二人が部屋に入ると、後ろ手でドアを閉め、声を押し殺しそう言った。
現在、エイトたちが居るのは、よろず屋壱号店のエイトの居室である。
集うのは、エイトにグース、それにアントンであった。
それに、なぜかエイトは裸にパンツ1枚である。
「ど、どうしたのですか?エイトくん、こ、こんな朝早くに・・・・・・。」
アントンもエイトに合わせ声のトーンを落とす。
「朝は忙しいんだから、早く言えよ。」
グースも小さい声で早口に言う。
そして、エイトは両手で押さえて押さえてのポーズをした。
そして、おもむろにパンツを脱いで言う。
「これを見ろ!」
エイトは大事な部分を指差し、二人はその先を見る。
エイトの示す場所には、つるんとした見た目幼いエイトのイチモツが、大人サイズでこれでもかといきり立っている。
二人はでかいなと思いつつも、キョトンとしている。
なにが言いたいのか分からなかったのだ。
二人をじれったく思い、エイトは言う。
「これだよ! これ!」
そこにあったのは1本の毛であった。
グースはおののき、アントンは目を丸くする。
エイトは二人の態度に満足し言う。
「あと、これも見ろ!」
エイトはイチモツの先っちょを指しているが、グースとアントンには分からない。
「どーだい、すこし頭が覗いているだろ。
僕はこれで、大人の仲間入りだよ。
しかもだよ、朝起きたら、こいつも起きていたんだよ。
二人を早く呼ばないと! と思ったのさ、だって言うだろ。
朝立ちや 憚りまでの 命かな、って。
いあいあ、詠み人知らずの名句だよ。」
アントンは複雑だった。
アントンの状況は?と言うと割礼により頭は出ている。
しかし、無毛なのだ。
17歳なのに、エイトより6歳も上なのに無毛なのだ。
「それでパンツは履き替えたのか?」
グースは興味のあることを聞いた。
なぜならグースは先日、精通を体験していたのだ。
しかも、それは寝ている時に起こったのである。
グースは、何のこと?と呆けているエイトを見て確信する。
(こいつまだなのか。)と。
「まあ、俺とアントンくんは、ひとつ上のステージに行ってるんだけどな。
まあ、あれだエイトにもそのうちわかるよ。」
グースの見下した発言に、エイトはすこし、ㇺッとする。
アントンはその状況に割って入る。
「あ、あのエイトくん。パパンツはね、ブブリーフタイプにしておいた方がいいよ。
だだんだんと頭が出てくると、ホホールドしとかないとす、擦れて痛いんだな。」
エイトは感心して言う。
「そうだったんだ! いつもさ、トランクスに触れて痛い! ってなるからティッシュでガードしてたんだよ。
それはいいこと聞いたなぁ、早速ブリーフタイプ買うかな。」
そしてアントンは言う。
「そのうちにね、おしっこじゃない白っぽいネバネバしたのが出るんだよ。僕もグース君も寝てるときだったから、パンツ汚しちゃったんだけどね。
それが出ると、もう子供出来ますよって事らしいよ。」
「そ、そうなんだ! んで、そのパンツどうしたの?」
「ぼ僕は、じ自分で洗ったんだな。」
「えっと、捨てた・・・・・・。」
エイトが尋ね、二人は答える。
「なんで捨てるんだよ。洗えば綺麗になるんだろ?」
「吃驚してさ、朝起きたらパンツがカピカピなんだぞ。
最初はおねしょの最小記録かと思うだろ?
しかも、エイトに見つかると何言われるかわからないしさ。
なにより、恥ずかしいだろ・・・・・・。」
エイトは聞き、グースは苦笑する。
「それよりさ、見た目はどうなるのが正解なんだ?」
「それは頭が全部出て、毛もボウボウになるだろ。」
「えっ! グースは見たことあるの?」
「当たり前だろ。
ゲン爺のも見たし、最近だと王城で近衛兵さんたちと、一緒に風呂入ったからな。」
「まじか! よし、じゃあ王城行くぞ。」
「エイト、まだ朝だぞ。」
「あっ・・・・・・。」
そして夕方、エイト、グース、アントンの3人は近衛兵詰所の浴槽で待機し、何百本ものイチモツを観察する。
3人はのぼせと、それで気分を悪くした。
3人は体を洗うところで並んでいる。
「なんだよ、これ。頭全部出すのが正解なのか?
しかも頭髪は刈り上げて綺麗にしているのに、下は爆発してるってどうなんだ?」
「エイト、おまえあまりでっかい声出すなよ。聞こえるぞ。」
「そ、それが正解なんだな。
今のうちから、あ頭出してきちんと洗っておかないとびょ、病気とかなるらしいよ。」
「アントンくん! それって、洗うのめっちゃ痛いだろ!」
隣で剥いてそっと洗っているグースに、浴槽のお湯をかけたエイトだった。
「いっ。」
本当に痛いときは声が出ないらしい。
グースはイチモツを両手で抱え、顔を真っ赤にしていた。
グースはいつになく、本気で怒っている。
エイトはすまんと言って、右手に水球を作った。
「お詫びに冷やしてやるから~。」
逃げるグースに追うエイト、そうこうしていると怒られた。
「誰だ、浴室で騒いでいるのは!!」
やばい!
そこに裸で立っていたのは、ケン・ド・ラングフォード近衛兵隊長だった。
そしてケン隊長に経緯を説明していると、ぬっと顔を出す人がいる。
「あらーん、エイトくんじゃないのよぉ。」
「えっ、ホッタッティー店長?」
エイトはぶったまげる。
それはそうだろう、ザ・ブルー・オイスターの、ホッタッティー・オイドウ店長がいるのだ。
エイトはホッタッティー店長はずっと女子だと思っていたのだ。
それは驚くだろう。
「あらーエイトくぅん、大きいのね。
いいのいいの、私が洗ってあげるから。
だってー、ケンちゃんが言うんだもん。
仕方ないじゃない。
ケンちゃんには冒険者時代から、ずーっとお世話になってるのよぉ。」
「な、なんでホッタッティー店長があん、ここにいるんですか?」
エイトはホッタッティー店長に問う。
「ケンちゃんたちは週に1度、住民に剣を教えてるのよぉ。
やっだー、知らないの?」
「じゃあなんでいつもおん、スカート履いてぴお化粧してててるんです?」
エイトは疑問を投げた。
「だってーあれがお店の正装だからよぉん。
エイトくんサービスするからまた、お店も来てよねぇ。」
「っひゃい!」
そしてエイトは否応なく、こねくり回され、反応する自分に赤面するのだった。
「はーい、次はグースちゃんねぇ。
恥ずかしくないからあん、手えのけてえー。」
「むむむ、どっちにしても女子には秘匿事項だな。」
エイトは言い、二人は大きく頷いた。
3人の甘酸っぱい青春の1ページだった。
後日、エイトは先っちょと腰の締め付け部分が干渉するのに耐えられなくなっていた。
グースとアントンくんに相談しても、解決策は出なかった。
でかいからだ、とグースは言い放つ。
そして思い切って、エイトはハナに相談する。
恥ずかしいのだがハナならいい案が思いつくのでは?と考えたのだ。
そして、ハナは股上の深いブリーフを買って、エイトの問題をすぐに解決した。
エイトはハナに感謝しお礼を言う。
何度もお礼を言っていると「あんた、五月蠅いわねぇ!」と、キレラレタ。
中身20歳の女子でも恥ずかしいのだ。
その後、ハナはエイトに言う。
「何かあったら、あたしに言いなさい。」
ハナからそんな優しい言葉をかけられたエイトは動揺した。
(ハナと婚約して本当に良かった、やはり頼りになる。)
そう、強く、思ったのであった。




