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3-6 全員騎士

よろしくお願いします

朝起きる。北側にある窓を開けると、昇り始めた朝日がきらきらした光を届けてくれる。

部屋の空気を総入れ替えすると、身体の隅々まで目覚めたように体温を感じる。


一伸びして、洗面所に向かうと「ゲッ。」と言って身悶えするハナが体重計に乗っていた。


今、見たでしょ!と言わんばかりに仁王立ちする大魔神ハナは迫力があった。(怖ひ。)


僕、見てないよ。という体で、そそくさと冷水で顔を洗い、歯磨きをしてランニング用の服と靴で走り始める。


商業区大きく回って10キロメートルを、変な目で見られないように、出来るだけ早く、20分で走り切る。


裏庭のスペースで、少し重い木剣を持ちゆっくり素振りをする。急いで振り回すと苦情が来るのである。


ダイニングテーブルに座って、ハナと他愛もない話をする。


「なんだよ、片手剣スキルの配布って?」「エイト様が全員に教える。ただそれだけ!」「げふっ・・・。」


「魔法道具とあの部屋、どうだったんだ?」「あたしとしては、いくつか手直しして欲しいところがあるんだけど、みんなの意見まとめてから、書いて渡すわ。」「ほいほい。」


「おはようございます。」


「「おはよう(ございます)。」」


テレストが、薄紫のランニングスーツ姿で起きてきた。すこし申し訳なさそうにしているのは、エイトと一緒に走る予定だったのだろう。




そしてテレストは、一人で玄関を出た。


これが朝のエイトのルーチングワークである。


(ずいぶんと生活水準が上がっている。デスゾーンのときから較べると、王様並みの生活じゃあないのかな。)


そして出て来た朝食は、サラダの皿、スープの皿、パスタの皿、本日のパスタはエイトの大好物の、アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ、直訳するとニンニク・アブラ・トウガラシである。


ハナは塩むすびみたいなものね、というがエイトにはわからない。エイト的に言うと塩茹でジャガイモかな?とハナは言う。


宇宙人め!とエイトは思う。




そしてエイトは言った。

「今の生活ってさ、もう王様並じゃないか?」


「まったくちがーう。」「全然違う!」「ちがうちがう、ちっがーう」

誰かも挙って、否定する。


「秘書や宰相が周りにいてもっと忙しいわよ。」とハナは言い。

「王妃や女王が周りにいて、従者も見目麗しい人ばかりで綺麗な人に囲まれてる。うちみたいなちんちくりんじゃない。」とグースは言い。

「朝からもっともーっと、ご馳走に囲まれて、肉や肉や肉が・・・。」とエルサも言う。




グースの朝食はサラダの皿だけだった。ダイエットという刑らしい。


エルサの朝食はいつもの半分だった。

(どんまい!)




雉も鳴かずば撃たれまい。


***


「アントンくん、グース、ハナが言ってたけど、前衛の職業が欲しいというのは本当なのですか?」


「当たり前だ。戦地に行くには必要だ。」

「ぼぼ僕は護身用と、よよ欲を言えば、たた大切な人をま守るんだな。」


「オーケー、よくわかった。じゃあ本気で撃つ必要があるので先ずこの綿入りの防具を付ける、その上にこちらのプレートアーマーを着てもらう。そして盾バックラーと片手剣ブロードソードで完成だ。くれぐれも気を抜くと怪我に繋がるので、気を抜かないように!いいですか?」


「「はい。」」


「目安としては、攻撃を30回腰を入れてすること、僕の動きを30回じっくり見ることで早い人は発現すると思いますが、100回くらいは覚悟しておいてください。」


「「はい。」」


「それじゃ二人同時に行います。始めつ!」


カンカンカカンカン キンキンキキンキン 


「足、腰、と全身で剣を振ってください。」


カンカンカカンカン キンキンキキンキン


「見ながらも剣や盾で受けてください。ボーっとしない。」


カンカンカカンカン キンキンキキンキン


1合、2合と剣を斬り結び、一人が30合の2倍の60合のあたりで休憩を入れる。


「それではここで休憩します。アントンくんは攻撃の頻度が落ちています、受けに回らずもっと手数を増やすこと。グースは上への攻撃が減りました、なるべく攻撃を上下左右に振り、相手に読まれないように。それでは10分後再開します。」


「「ありがとうございました。」」


二人はダウンした。




「それじゃ時間ですので始めます。」


(鬼、悪魔、人でなしのエイト、地震、雷、火事、親父よりエイト)


疲労困憊のグースは八つ当たりする。


(ソーセージブレッド、ポテトチップ、ポテトスティック、ふかし芋、オムライス、パンケーキ、コーンスープ、プリン、アイスクリーム)


アントンくんは好きなものを唱えていた。


そして合計150合斬り結んだ頃に、アントンくんは騎士が発現し、グースは、170合剣を交えたのだった。


***


10月終わりの土曜日の朝、エイトはからくり人形のレッドと女性陣が目覚めるのを待っている。グースとアントンくんもそれに加わった。


最初に庭に出て来たのは、猫獣人の3人だった。ダフネさんはグースと、エルサさんはアントンくんと、ニエベスさんはレッドと剣を交える。


10合ほど剣を交えたあと、エイトも入って女性陣を入れ替える。

ハナ、テレスト、ドーリス、ゾヤ、タチアナである、エイトはさらさらとメモを取り、全員が10合づつ剣を交えたのを確認し、休憩を告げる。


エイトは自室に戻り、発注してあったミスリルソードを手に取り、魔法を付与し始める。全員に筋力を10~19を各自の筋力を補う形で、力負けして剣が押し戻されないようにである。


剣を交えた時に目を瞑ってしまうハナ、ドーリスさん、ゾヤさん、タチアナさんには精神力を10付与した。


ミスリルソードに付与できるのは合計で25が限界だった。これはエイトのスキルの問題かもしれないのだが、25を上限として各自の剣に2から3の能力を付与した。


これで準備は整ったので移動する。


*


実益を兼ね、格上げも捗る!カニ三昧


「それじゃ騎士のアントンくん、グース、エイト、からくり人形のレッドにそれぞれ、ダフネさん、エルサさん、ニエベスさん、テレストかな。」


「「「はーい。」」」

「女性騎士、一番乗りは私だニャ!」


そして職業 騎士の取得が始まった。


女性用のプレートアーマーは厚さを薄く仕上げ、動きやすさを重視した。そして盾バックラーと片手剣ミスリルソードを装備する。




「他の人は疲れない程度に格上げしててください。」


そして60合が終わった頃、テレストが騎士になった。


「エイトさん、わたくし騎士になったのです。」


「テレストおめでとう!」「「「おめでとう。」」」


からくり人形のレッドに続けて行けるか?と聞くと大丈夫とばかり、大きく頷く。


「それじゃあ、レッドの相手はドーリスさんで。60合ごとに10分休憩入れてね。」


その後、60合が終わった頃、ドーリスさんが騎士になる。




あれレッドが相手だと60合で騎士になれる。もしかしてアントンくん、グース、エイト要らないんじゃ?という空気が流れた。


からくり人形のレッドに続けて行けるか?と聞くと大丈夫とばかり、大きく頷く。(疲れ知らず、休み要らず?)


からくり人形のレッドは休むことなく稼働し、次の相手はダフネさんが本人の希望もあり、レッドと剣を交えた。




そろそろ昼食の時間なので、レッドとダフネさんを除く全員で準備を始めます。


すると20合ほどでダフネさんが騎士になり、昼食を終える頃にはエルサさんに続き、ニエベスさんも覚えました。




これは確実にレッドを相手に剣を交えるとすぐに覚える。と言うことが確定したのだった。エイトは考える。


(やはりスキルや能力の差が歴然だと、覚えるのも早いのかもしれない。低い能力のアントンくん、グース、エイトは邪魔になるかも!)


昼食後、完全にお払い箱のアントンくん、グース、エイトはからくり人形を盾に加えて、サウスポークラブ通称カニを相手にスキル上げを始めます。いえ泣いてなんかいません。はっきり非難もされない、その空気が怖いのです。



「剣で甲殻に傷を入れると売り物にならないし、全員で1匹を相手にすると、戦闘時間が短くてスキル上げにならない。ブルーとアントンくん、イエローとグースが組んで、3組に分かれます。そして足狙いで行こう。」


「了解!」




「やばい!アントンくん広がり過ぎだ、横のカニに絡まれてる。」


「アントンくんカニの眉間に魔弾を撃って!!」


「ああ、グースも絡まれてる。」


ひぃ!


「あのさ二人とも開始位置より、だんだんと前へ前へ進んでるのよ・・・。それは絡まれるさ。」


「いあ剣で戦闘するの初めてで、なぜか前へ行ってしまってた。」


と、グースは言い訳し


「ずっと魔法でしたからね。」と、アントンくんは同意する。


女性陣は全員が騎士になり、カニ戦に加わり片手剣スキルを上げています。




役に立たない三銃士(アントン、グース、エイト)は、チッと舌打ちをしつつカニに怒りをぶつけましたとさ。


おしまい。




ありがとうございます

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