表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/56

3-5 ダハク

よろしくお願いします

「君たち10人に集まってもらったのは、先日のエイトの件だ。ドーリスさんが他人に攻撃を受けていると思ったエイトは、彼女を守るために他人を攻撃したわけだ。その事で言っておきたくてな・・・。少し話を聞いてくれ。」


「俺の友人にも似たような奴がいてな、リーダーシップを取れる、責任感の強いやつだった。いつも汚れ役でな、泥を被っていた。そして俺らの前から消えた。俺はいろいろ考えさせられた、もっと一緒になって考えたり、たまには俺がその役を引き受けるんだったとな。」


「まあ、エイトがそうなるって言うわけでもないんだが、君たちがもっと強くならないといけない。と言っている。


昨日だってドーリスさんが私は大丈夫なので、落ち着いたら説明します。と言っていたら、あれほどエイトが他人に酷いことを言わないで済んだのかもしれない。


他の人が落ち着いて仲間内で1回話して、整理してからにしようと言ってればより良い解決が出来たのかもしれない。


戦闘でもエイトばかりにやらせてると疲れちゃうだろ、仲間と言うなら追いつく努力をみんながしたほうが、今後、後悔しなくていいのではないか?と失敗した先輩からのアドバイスだ。」


そう言ってブレンダン理事長は、話を終えた。


そしてハナは皆に笑顔で言った。


「とんでもないのにくっついて来ちゃったからね。私はよろず屋と料理をもっと頑張って、魔法や剣の授業もがんばらないとだわ。あいつ毎朝一人で朝練してるしね。」


***


彼の名はフヨン・マジク、私立ラルウッド学園の臨時講師であり、マクジル王国の付与魔術師の権威である。


581年キルユーロッド(魔法弾を撃てるロッド)

591年オンレーカラン(温水冷水の出るカラン)


を発明し、発明品の功績により名誉男爵となる。


そして601年オーブン(天地火調理器)をエイトは登録申請し受理された。


今後の予定として、ウォッシュボトム(温水トイレ)、ウォッシュアップ(食洗器)、ウォッシュマシーン(洗濯機)エアファン(扇風機)コールドファン(冷風機)ホットファン(温風機)など作成済みだった。


「フヨン先生、見てもらっていいですか?6つほど作ってきました。」


「エイトくん、君はどんだけ作るんじゃ!!」


フヨン先生は完成品を見せると、毎回吃驚してくれるいい先生だと、エイトは思っていた。


一般的に1年かけて生徒グループが1つの発明品を申請する。承認されるかどうかはわからないレベルだそうだ。




「エイトくんこれは、どのように使うのかね?」


温水洗浄機付き便座を見て、フヨン先生は首を傾げた。


「使ってみますか、フヨン先生、トイレに行きましょう。」


エイトはそう言って、使い方の説明をし、フヨン先生は体験する。


「オッヒョー!」、トイレの中でフヨン先生は叫んだ。


トイレから出て来たフヨン先生は、普段笑わないのだが、ニマニマしながら言う。


「こ、これは、いくらですか?」


「だいたい30万ゼニくらいだと思うんですけどね。いろいろ問題があるんですよ。」


先生は首を傾げ聞く。


「それくらいならわたくしも買えそうですが、どのような問題が?」


そしてエイトは説明した。この国では大抵汲み取り形式のトイレであった。温水を流すことにより、確実に汲み取り回数が増えることになる。


そしてエイトは水洗式のトイレも考えているので、更に汲み取り回数は増えるのだ。


これを解決するために1番いいのは、王都全部を下水にするのが望ましいのだが、そこまでになると国の事業になる。そこで考えたのは第2案浄化槽である。


ここまですると、排泄物による汚臭問題や、地下水への混入による飲料水の問題も解決できる。


そう言ってエイトは話を終えた。


フヨン先生はその話に感銘し、エイトへの評価を上げた。


エイトはフヨン先生にすべての魔道具を預け、部屋をあとにした。


***


そして本日の次の予定はハナだ。


ハナにお願いされ作った魔道具、フヨン先生に渡したものとおなじなのだが、それらを渡し試用してもらうのだ。


次にこの部屋もハナに依頼され作ったので、確認してもらう。


「あたしたち10人呼ばれて、ブレンダン理事長にそんなことを言われちゃってさ。なんかみんなやる気になってるわけなのよ。」


「大変だなぁ、ハナたちも・・・。」


エイトは、ハナの説明が下手でよくわからなかったので、適当に流した。


「あー、、、まあいいわ。で剣のスキル取れたんでしょ?それ全員に配布してね。」


「配布っておいっ!」


ハナは言いたいことを言って去った、風と共に。












***


少し時間を遡る。


エイトはデスゾーンにいた。


「馬面兄貴から病気で、死にそうなやつがいる。」と聞いたからだ。


エイトたちがいた廃墟からずいぶん、西に来た。


針葉樹林の林の切れたとこにあるブッシュ。(ここか。)


そこから洞窟内に広がったエリア、そこがダハクの治める土地らしい。



開きっぱなしになった鉄門が入り口のようだが、誰もいない。


「こんにちは。」


異臭がする!エイトは苦手な匂いだ、すこし滅入る。


かつかつと洞窟内を歩いて降りている。


大きい通路を進めばダハクに行きつくと信じ、既に10分ほど歩いただろうか。


「こんにちは。」(なんで誰もいないのだろう・・・。)




大きく開けた場所に出た。床も壁も天井も真っ黒な岩だ、点在するかがり火だけが浮いて見える。


「誰かいないのかー!!」


闘技場が入りそうなくらいの開けた場所の真ん中で叫んでみた。




黒ずくめに白い髭をたくわえた老人が、いつの間にかこっちを見てる。


「ダハクはどこにいるんだ?東から来たエイトと言うんだが。話があるんだ案内してくれないかな?」


そう言って、老人のほうへ歩を進めた。


老人は身構えていたが、こちらに戦闘の意思が無いことがわかると肩の力を抜いた。




「ダハク様は今取り込んでまして、、、」

「ザウル入ってもらえ。」


老人の話が終わらないうちに、どこからか声がした。反響で場所は特定できない。


「こちらです」


と言うザウル老人の後に続いて、エイトは歩を進めた。




案内された部屋に入ると、高雅なベッドの上で上半身を起こした若い男がこちらを見ている。


とても弱って見える。


「はじめまして、僕はエイトと言います。アレクから聞いて来ました。」


「ほ~、やつが何か言ってたのか?」


ダハクは右手を顎に持って行き、眉を潜めた。


「ああ、死にそうなやつがいるから助けてくれと言われたんだ。」


「はっは(ゴホッゴホッ)そうか死にそうか。フフ、じゃあ俺のことのようだ。しかし、病人の前では遠慮して歯に衣着せるものだぞ。」




「やってみるけど、治らないこともあるから、文句言うなよ。」


ダハクは頷いた。


エイトは腹に力を入れるとダハクに手を翳す。薄いベールのような透明な光がダハクを包む。


エイトには肺に異常が見えた。鑑定で見てみるが病名までは判らないようだ。


エイトは無詠唱で原状復帰リカバー、状態異常回復イレース、病気治癒キュアイルネスと唱えると、


「肺の影は消えたみたいだ。」


「おおっ!おめでとうございます。」


ザウル老人は、そう言うと膝を落とした。


「いやいや、回復はしたんだが、再発の可能性もあるからな。これで様子見てくれということだ。」


しばしエイトは考え込んで、言う。


「それとダハク、この砦だが、風の通り道が無く。カビという病の根源が渦巻いている。なるべく急いで引越ししろ。行く当てはあるか?」


軽く驚きダハクは、悩んでいる。




「ダハクと世話するものくらいなら、僕の島でもいいんだが、仲間入れると何人いるんだ?」


ザウル老人は割って入り、言う。

「それじゃダハク様と女手を2名お願いできますか?」


ダハクは何やら言いたげだが、口を噤んだ。


「うむ。いつ行く?」


そののち


からくり人形、ビショップの転移魔法でエコル島へ行き、移動住宅2号へ案内して、ダハクとお供2名を置いてきた。


移動住宅3号が出来たので、エルゲンさんとセルゲイさんに声をかけておいた。今までは移動住宅1号に2組の家族が一緒に暮らしていた。きっとどちらかの家族が3号に引っ越すだろう。




あれそういえば、タチアナさん、アントンくん、ゾヤさんは、家族がエコル島にいるってことを、知っているのだろうか?今夜にでも聞いてみよう・・・。



ありがとうございました

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ