2-8 2回目だし
よろしくお願いします
朝、 エコル島で迎える初めての朝だ。
エイトは牛さんパジャマで1階に降りる。独りで着ていると恥ずかしい。そんなことを思いながら、初シャワー、やっぱ温度が低い。
(タカさんのとこの洗面所にあった、魔道具のカランが欲しいな。)
サッとシャワーを浴び、宝箱産の装備を着込み、朝の散歩のため外に出る。
朝日もここでは、初めてだ。なんだか近い、間に遮るものが無いからだろうか。地図を見ながらいろいろ思案する。エコル島の形は三角形、その頂点を左に少し傾けている。左辺1100キロ右辺1000キロ底辺1400キロ。
城の予定地、道路、港それに城郭都市、と妄想を進めているとそろそろ時間である。
(昨日からからくり人形が増えていた。ナイト2体にビショップ2体、うむチェスゲームのとおりだ。これで14体、残すのはクイーンとキングのみになった。もしやそこから増えると2チーム32体とか・・・。)
(ナイトは鎧を付けた黒馬だ、僕の身長に合わせたのか・・・馬の体高が低い!ポニーなのか!と思うほどだが、なぜか馬に角が生え、鬣は多くて風に靡き、そして戦闘好きだった。)
(ポーンもまた5センチの身長が100センチくらいになり、鎧をフル装備してる、まあ馬には合ってるけどね・・・。統一感はあるけどね・・・。)
(他国の人間が、万共和国に来て、「小さき人間よ!」とか声かけられると凹むよ。僕の身長が180センチになったら、きっと合わせて大きくなることを期待してるよ。ハナと相談して、毎日牛乳を飲む!という対策も始めてるしね。)
(ビショップは片方は結界魔法、物理防御と魔法防御が合わさったような魔法だった。もう一方がなんと転移魔法!1日に1回のときもあれば、2回もあったので・・・距離なのかもしれない。)
(ナイトもビショップも2体いて見分けがつかないが、ルークは随分、個性が分かれてきた。ルークLは戦闘時ラッパを吹いていた。軍師のような職業で突撃ラッパを吹いてるのか、吟遊詩人の鼓舞のラッパなのか、それはわからない。)
(ルークRはというと、ハナの調理をずっと見ていたり、ドーリスの野菜の皮むきも手伝って、玄関の脱ぎ散らかした靴を片付けたりしてた。あと屋外でトイレに行って手を水魔法で洗って自然乾燥してるとタオルを差し出したりする。)
(ハナが言ってた、メードシボウじゃあないの?それはいったい何なのだろう、また聞かないと・・・ネット検索しても無いんだよね。)
そしてメンバー全員とからくり人形も集まり、ハナは言う。
「あのね、馬も小っちゃくて、兵隊も小っちゃくて、馬車も小っちゃい。小人の国か、おもちゃの国から来たと思われるわけよ。中も子供だけで目立つでしょ。だから屋根付きでガラス窓も大きいから、スモークで外から見えないようにしたいわけ。ねえ、ルーク出来るわよね。」
ということで中から見えて、外から見えないという不思議ガラスをルークは頑張った。
(そうなるとね、全部真っ黒けなんだが、これはこれで目立つんだが・・・まあ言わないでいいか。ハナ納得してるし、という雰囲気を全員が出していた。)
***
そして領主館のある街リアーノに着いた。
今急に現れましたよと言ってる門兵B、そんなことあるか!疲れてるんじゃないのかと言う門兵A、ずっと走ってきましたよとごまかすエイト。そんなこともあったが、商業ギルドカードの身分証明でスムースに街に入る。
エイトは真っすぐ領主館へ、馬車で向かい。メンバーはそれぞれ護衛を付けて、先ずは衣類その後、自由行動とした。
前回はゆっくり街を見ることが出来なかったエイトも、馬車内から街を堪能している。
西の山裾に見えてるのが鉱山跡だろうか、寂れた建物が並んでいるその前には残土の山がいくつか見えている。デスゾーンから来たエイトには十分人通りは多く感じられるが、全盛期よりも、減っているのかもしれない。
赤茶の石を積み上げたような建造物が多い。鍛冶屋も多く、少し通りを入ると閉めているところも多いのだろうか。市場には果物が目立つ種類も豊富なのだろう、肉は牛、羊が多く、羊毛の店も多いようだ。
あと金物屋に武具屋、並べてある鍋や釜、鉄鋼鎧を見ると、鉄鉱石の鉱山がありそうだ。立ち並ぶ建物も奥へ行くほど、区画も大きく立派になっていく。やはり平民区、商業区、貴族区と分け隔てているのだろうか。
***
「こんにちはー領主様に会いに来ました。エイトと言います。」
御用聞きのように話すエイトを不審に思い、領主館の門兵は緊張気味だ。
「ええーっと・・・。」
嘗め回すように、馬車を見てる。まあそうだろうな。
「お約束は?」
「ある。」
「少々お待ちください。手違いでご予定が入れられてないもので、確認してまいります。」
10分後、ヒト払いも終えて。
「タカさん、久しぶりー。」
「おお、これはこれはエイト様、くんでしたか。」
いまだ緊張しているタカさんと再会し、いろいろ質問し、情報収集をした。この国の王は、ジェイ・ド・ステイプルトン、3代目の王らしい。この国は一時期、20以上の豪族などの集まりで集団生活をしていたらしい。それが3つになりステイプルトン家、タカさんのリアーノ家、北の辺境伯領のラルグ家である。
北のラルグ家は、もともと多くの豪族を配下にしていたこともあり、南からくるデスゾーンの脅威から一番遠く優位性が高い。
リアーノ領の街はやはり下火らしく、一番の元凶は鉄鉱石の採掘場。3カ所ある採掘場の一番大きなところに魔物が居ついて、何度も討伐に行ったのだが、翌日には前日と同じ数の魔物がいるらしい。
敵はマッドン、アイアンスライムなど。
ということで街の騎士隊が入る前に見に行くことにした。
そして、騎士隊長に挨拶。
「この餓鬼に何が出来るというんです。」
なんでも次男のユス・リアーノと言うらしい。
1時間経過後、エイトが戻ってくる。
「元凶はこのミスリルマッドンが5匹とオリハルコンマッドンが1匹いたね。もう大丈夫だと思うよ。」
するとユスさんは、態度を変えた。
「エイト様、最奥まで・・・、1時間で・・・、オリハルコン・・・、災害級じゃあないですか。素晴らしいですね。いやーいろいろありましたがお気を悪くせず。」
「じゃあユスさん、その冒険者ギルドに案内してもらおうか?」
と、言うことでエイトは、冒険者ギルドに加入し、Aランクに圧迫昇級し、マッドンの魔石1200個を売り、タカさんは鉱山マッドン討伐を取り下げた。
「タカさん次は?あ!忘れてたけどな、あの鉱山奥もっと掘ったほうがいいぞ、ミスリル鉱石があった。」
「ええー!本当に本当に??」
「ああ、見たからな。これでここも潤うかもな。」
タカさんは見たことの無いようなハイテンションでエイトの手を握り感謝した。
「ありがとうございます。ありがとうございます。」
「ぉぃぉぃぉぃ!冒険者さん達が見てる。」
そしてエイト御一行様は、領主邸で調理予定だったのもキャンセルし、エイト曰く、うんと言ってないし、やる気が失せた。と一言で済ませた。
万共和国の国家事業、万屋出店も気が乗らないと言って中止し、王都に向かった。
そしてルークの着替え付き馬車の中、エイト以外のみなさんは買った服に着替えさせられ、エイトに見せることとなった。
「おおーみんないいんじゃない!」
と、言うと同時にハナの平手が、エイトの左ほっぺに紅葉の絵を描いた。
「なぜ・・・。」
聞くとグースが教えてくれる。(グースの癖に・・・。)
先ず態度が悪い!ワールドディクショナリー見ながら、横目でちらっとみただけ。
次に言葉もだめ、全員ひとまとめで「みんな」「いいんじゃない」、最悪だそうだ。
褒め下手で、伝え下手で、語彙力無し!エイトアウトオーーーー!
(フンッ)
ありがとうございました




