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2-2 竜たちの饗宴

よろしくお願いします

「本当に申し訳ありませんでした。」


「わたくし、あまり怒っていないので大丈夫なのです。」


「テレストさん!あまりってそれは少し怒ってるってことじゃないですか?」


お泊り会をして仲良くなろう!という約束を忘れて寝てしまったエイトはテレストさんに丁重にお詫びしている。


(まあ怒るよな・・・。それは怒るよ。)




そしてハナが戻ってきた。


「ただいまあ!」


「「「おかえりなさい。」」」


「みんな揃ったから言っておくけど、しばらくここに滞在します。」


「先生、それはいつまでですの?」


「それはワイバーンを倒すまでです!」


エイトは村長と話したことを、みんなに聞いてもらった。


「・・・と言うことだ。」


更にエイトは重要なことを告げる。


「村長が言うには、先週来たのでたぶん、そろそろ来るらしいんだよ。しかもっ!!き・み・た・ち・はー、いっぱいぎゅうにくを食べたらしいじゃないか!」


「はい、とてもとっても美味しくて美味しくて。」

「ダメニャ。」


「ゾヤさあああーーーーーん、僕がー居ないとこでぇー食べるぎゅーにーくーは、さぞさぞさぞおいしかったんでしょうねえ。」


エイトは気づいた。


「なぜあなたたちはゾヤさんを守るように、立っているんですか?」


「僕の野生・危険・告げる。」とタチアナは言い。

「先生のぉ、目がぁ・・・。」ドーリスも震えながら立っている。




「ふん、ハゲがゲロしましたから僕は知っているんですよ。あの白い鳥の肉も食べたこと。ピンクの豚の肉も食ったこと。ソーセージという肉までも・・・」


エイトは言葉にしながら、あまりの格差に絶望を見る。そして足元から崩れていった。


「まあいい、そういうことで僕は、僕のぎゅうにくの、僕のぎゅうにくによる、僕のぎゅうにくのための戦争に行ってくる!将来の僕のぎゅうにくにー。」


そしてエイトとテレストは行ってしまった。




ハナは清々した心地で言う。


「あー五月蠅いのが行ったわ。ゾヤさん!油に火を注いではダメ。あとみんなは、せっかく時間が出来たことだし、鍛冶屋とか酪農とかあるみたいだから、興味あること手伝うといいかもだわ。職業の選択肢は一つでも多いに越したことないから。」


「「「はーい。」」」


「エイトとテレストさんのためにお昼、差入れでサンドイッチ作るから、もし覚えたい人とかいれば、1時間後くらいに村長キッチンね。」




一方、エイトとテレストさんは、二人並んで塔にいた。


風除けもあるし屋根もある、居心地は悪くはない。天気も良く薄い雲がある程度だ。時折白い鳥が飛んでいる。


遠見の塔だけあって、村を一望でき、東には海、北には高い山がある。なにより眺めがいいのであった。


「先生なんでも聞いてくださいなのです。」


(なんだろテレストさんなぜか楽し気だ。)


「一番聞きたいこと。」


「じゃあ年齢や生い立ちから行きましょうか?」


テレストさんは思い出すように懐かしむように話してくれた。


「年齢は300歳くらい、1000年を生きる竜種の末裔なのです。リナレスというファミリーネームもあるのです。西の大陸の南方で生まれたのです。赤い土が広がる、雨の少ないところなのです。風がビューって吹くと赤い土が舞い上がって洗濯物が赤くなるのです。幼少の頃というか100歳までは、わたくしの父母、祖父母も健在だったように記憶してるのです。その後は人族との戦争や竜人族同士での内乱戦争などもあって、国を出たのです。その後200年は、たくさんの国に行ったのです。最初は竜人を隠さないといけないこと知らなくて、逃げるようにいろんな国に行ったのです。最後に行ったのがエインテー帝国なのです。これでも傭兵の仕事をしてたのです。だんだんと仲間が減って帝国兵に囚われて、デスゾーンに捨てられました。ヨロズの国、あー今はもう無いんですけど、私が生まれた国にいたときは、文官の見習いだったのです。やはり武芸に通じてないといろいろ大変でした。」


「とても簡略にまとめてしまったのですが・・・。」


テレストさんはそう言って話が終わったことを告げる。


「でも不思議だね。」


「不思議ですか?」


と言ってテレストさんは思い悩むような仕草をする。


「神にもなれる300年生きた相手に、先生と呼ばれるって・・・。」


「それは簡単なことですよ、強いか強くないかの違いだけなのです。先生は私が生きてきた中で、出会ったもののうち一番強いのです。」


「そういえば以前に、将来の事とかを聞いた時、テレストさんは何も書いてなかったけど、何故なの?」


「ごめんなさい、いろいろ考えたのですけれど前のように内政官や文官をしたいと思っても竜の国の中にいないとできませんし、故郷に戻ってみたいと思っても敵対勢力の中には戻れないのです。エイトさんと一緒にいたいと思っても、相手がダメっていうと無理な話なのです。そうすると書けないですよね?」


「一緒に居たいならいてもいいけど、テレストさんも自分がやりたいことを見つけるといいよね。最後にひとつ、なんで一緒にいたいの?」


すこし言い淀んだが、まだ見たことのない笑顔で言った。


「楽しそうなのです。」


(子供か・・・。)


「じゃあテレスト、今後ともよろしくな。」


「はいーよろしくなのです。じゃじゃ、じゃあ今日は記念に一緒にお風呂に入って、一緒に寝てもいいのでしょうか。」


「別にいいんだけどさ、今日は村長とこでは風呂も入らないし布団もだめだ。」


「じゃあどこなのです?」




エイトは悪戯な顔で言った。


「あとの、おたのしみー。」


(あれテレストが目をキラキラさせてお楽しみ待ってるんだけど。)


(テレストってなんか純真というか、清い心っていうか、見た目より幼く感じるのはなぜだろう・・・。

もしかして竜人の300歳て、人の5歳じゃないだろうな。)


エイトは竜人の寿命や一番の長老に想いを馳せた。




それからしばらく静かな時間が流れ、テレストの寝息が聞こえてきた。(ありゃ、もしかしてこいつ昨日寝てない?朝起きたら隣に座ってたけど。)


エイトは、テレストが楽しみにしていた約束を守れなかった罪悪感に打ちひしがれていた。




(来た来た来た、運いいな!)

(探索地図にも反応あり!)


(どうしようテレスト、寝かせておいてやるか。)




「そろそろグリーンは!矢の準備だ。」


(えっ、あれ!竜2匹目来たぞ。)


(手前はワイバーンだが、奥の竜でかくないか。)


『人間』


ん?


『こっちを見ている人間』


(もしかして奥にいるでっかい竜の声なのか。)


「なんだ?これ。どうやったら返事できる?」


『その人の町に向かっている飛竜は、一族を追われた外様の飛竜だ。処分の対象となっている。』


「うるせーぞ、頭が痛い。」


(よしっグリーン、ナイス!)


(あ。。。。。。。。。。。。)


『ほおーもう倒したのか!強き人間、天晴じゃ。それでは我は行く。後の処理も一任する。』


「う、うるせーって、、ちっ、、、何度も言わせるなって。もういないのか・・・。何だったんだ、あの強そうな竜は。」



結局、からくり人形グリーンから放たれた矢に鉄の糸を付けてあった。それがワイバーンの首に見事に巻き付いた。命の危険を察したワイバーンは、糸の元凶のこちらに飛んできたのだが、レッドとブルーが飛び上がって叩き落とした。ということであった。


落ちた時に打ちどころが悪かったのか、鉄の糸で首が締まったのか解らないがワイバーンはあっけなすぎるほどあっさり絶命した。


申し訳ないことに遠見の塔がやや損壊、家屋1件もやや損壊

という被害が出たのだった。




エイトは門兵に問う。


「死傷者いなかった?」


青ざめた門兵の人は答える。


「こ、こちらは大丈夫だ。その嬢ちゃんは生きてるのか?」


僕は手で牽制しつつ答える。


「近づくな、竜と接触してるかもしれない。」


寝息が聞こえたらテレストが可哀想だという思いから、エイトの口からふと嘘が出た。


「この子を処置するから、竜には触るなよ。」


(どうしよ、テレストを寝かせて、ワイバーン保管したけど。)


村長に報告入れてくれと門兵に言付け、エイトはその場を後にした。


***



「あ、テレスト起きたか?」


エイトはテレストに黒パンとスープを出した。


「申し訳ありません、わたくし不覚にも・・・。」


「まあそれはいい。ワイバーンは倒したし。変な竜が頭に話しかけて来たりしたんだけど、それもいいか。テレスト寝てるから帰るに帰れなくなっちゃってさ。今ここにいるということだ。」


テレストはきょとんとして首を傾げる。(あーかわいいー。)




「あ、それ食ったら風呂入るぞ、そろそろ溢れてる。」


(そして僕が生まれたままの姿になった時。


ん?なんで僕のケツ見てる。あーこれか!)


「どうだー立派な蒙古斑だろ、もしや知らないのか?まあ普通10歳だと消えるらしいけどな。中心にあってまん丸っていうのがチャームポイントだな。」


「わたくし、今まで見たことなかったのです。先生、なんでそんなにニコニコと言うかニヤニヤしてるのです?」


かけ湯しつつエイトは言う。


「テレスト知らないのか、人間の男はみんなおっぱいが大好きなのだぞ。しかしなんかいつもより大きくないか?」


「先生よくおわかりになりましたのです。今が通常の状態なのです。いつもはみなさんに合わせてすこし年齢を下げてるのです。」


浴槽で肩まで湯に浸かり、顔を紅潮させエイトは聞く。


「テレストは結婚したり子供は産まないの?」


「先生がお相手ならわたくし喜んでお受けしますわ。」


相手が相手ならドキッとし高揚するのだろうが、エイトはテレストの期待とは違った返しをする。


「え!竜人って人間と結婚できるの?」


「も、もちろんです、人間のほうが人口が多いですから5人に1人はいるのではないでしょうか。」


「意外だなあ、そだ、とても聞きたかったんだけど、竜にはなれないの?」


「そろそろなれるかもですわね、先生のおかげで格も随分あがってますので。」


「おお、じゃあさ竜に変身したら乗せてもらえる?」


「一般的に乗せるのは婚姻相手だけになりますので・・・。」


「ええええ。ざ残念です。」


「もしも将来、わたくしを貰っていただければ・・・よいのですぅ。」




「じゃあ貰う貰う、結婚すればいいんだよな?」


「   。」テレストは言葉の代わりに頷き。


エイトはヤッターと喜び。


テレストは右の口角をキッと上げる。




ありがとうございました

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