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2話

小説を書くのってムズカスィ…‥‥

「アリスは休みなのにわざわざ俺のために学園にまでついてくれて悪いな」


「気にしないで!元といえば私がリンくんを誘ったんだから。それじゃあ私はリンくんと一緒に学園に通えるのを楽しみにして待ってるね。試験頑張ってね」


「ああ、良い報告ができるよう頑張るよ。それじゃあ」


 さて、別れの挨拶も済んでアリスも帰ったので受付に行こうと歩いていたら落とし物があった。


「これは受験票か。落とした奴も困ってるだろうし届けに行くか〜受付にいたら助かるんだが、えーっと名前は‥‥イオナ・クォーツ‥‥クォーツ????クォーツって確か王族じゃ‥‥」


 さ、最悪だ‥‥‥!王族とか渡しづらいに決まってんだろっ!!!これは本人が受付にいない事を祈るしかない‥‥確か双子でピンク色の髪の毛って噂だから、髪の毛がピンクの人がいなかったら受付の人に渡せばいいっ!!!お願い神ちゃま!!!!







 ーーーーー






 うわぁぁ‥‥‥ピンク色の髪で明らかに困ってる人がいる。

 しかも男の人もいるよ‥‥‥多分双子の兄のハオ・クォーツさんだな。顔そっくりだし‥‥

 どっちも顔が整ってて羨ましい‥‥‥神様って不平等だな。はぁ、いるもんはしょうがないし早く届けに行くか‥‥‥


「あの〜、イオナ・クォーツ様ですよね?」


「ええ、そうよ。何か御用かしら?今は少し忙しいのだけれど‥‥」


「実はクォーツ様の受験票を近くで拾いまして‥‥‥どうぞ‥‥‥」


「!! ありがとう!!実はさっき受験票を落としていたのに気づいて困っていたの!」


「見つかって良かったね、イオナ。これからは気をつけるんだよ。そして、僕からもお礼を言わせておくれ。イオナの受験票を届けてくれてありがとう」


 そう言って2人とも爽やかな笑顔でお礼を言ってきた。うっっ、笑顔が眩しいっっ!俺には直視できないっ‥‥‥

 とりあえずこの2人と話していたら目立ってしまう!周りの人もチラチラ見ているし早急に立ち去らなければ!


「いえいえ、たまたま拾っただけですので。ではこれで‥‥」


 ガッッッ


 そう立ち去ろうとした瞬間、イオナさんに左腕を掴まれた。えっっ?まだ何か用があるの??怖いんだけど‥‥‥


「あの〜何かありました??」


 恐る恐る聞いてみるとイオナさんは満面の笑みで答えてくれた。


「お名前を聞いても良いかしら?これから一緒にこの学園に通うかもしれないし」


「あ〜そのくらいなら、俺の名前はリンク・ノイズです。合格して一緒に学園に通うことになったら、その時はよろしくお願いします」


「ノイズさんね。一緒に通える事を楽しみにしてるわ。こちらこそよろしくね、ふふっ」


「では、今度こそこれで。失礼します」


 ガッッッ


 会話が終わったので、軽くお辞儀をして受付をしに行こうとすると今度はハオさんに右腕を掴まれた。えっ?今度はハオさん??てか話しかけてくれれば良いのになんで腕を掴むの?王族って距離感バグってる??


「あの‥‥次はなんでしょうか‥‥」


「いきなりすまないね。実は僕からもお願いがあってね。ノイズ君、よければ僕と友達になってくれないかい?」


「兄さん!ずるいわ!ノイズさん、私とも友達になってください!!」


 何で王族が俺なんかと友達になりたいんだ?

 しかも会ったばっかなのに。


「あの〜どうして俺なんかと?」


「実は、僕達は王族というのもあってあまり同年代で親しい人がいなくてね。友達というものに憧れていたんだ。それにこうして話すのも何かの縁だと思うしね」 


「周りの人達は私たちに近づいても下心がまる見えだったし‥‥それに比べてノイズさんは私達が王族だと知っていても普通に接してくれたもの」


 あ〜そりゃあ王族と親しくなると利益とか凄そうだもんな〜。ぶっちゃけ俺からしたら王族と友達になるとか怖いんだけどな。

 それに、こんな無能が友達なんてクォーツさん達が非難されそうだし、俺も何かしら嫌がらせはされそう‥‥友達は欲しかったけど今回は断る方向にするか‥‥


「すみません、お断りさせていただきます。実は俺、魔力はあるんですが魔法が使えない無能なんです。できる事は身体強化くらいで、こんな無能がクォーツ様達の友達だったらクォーツ様達が非難されかねません。本当にすみません‥‥」


(‥‥魔力があるのに魔法が使えない?どういう事?嘘をついているようには見えないし‥‥仲良くなったらもう少し深く話を聞かせてくれるかしら?)


「無能だなんて関係ないわ。それにノイズさんは魔法が使えなくても接近戦は強いのでしょう?筋肉のつき方に無駄が無いし、会話をしてる最中でも隙があまりないもの。あと、ノイズ君が優しいと思ったから友達になりたいのよ?」


 ‥‥‥イオナさん、よく観ているな。そして優しい。もしかして俺のことが好きなんじゃ‥‥‥(絶対違う)


「まあ、身体強化くらいならできるので接近戦ならそこそこだとは思いますけど」


「そこそこ強いのなら十分じゃないかい?それに君を無能だと言う人がいるなら僕らが黙らせよう。‥‥‥‥最悪権力で」


 うわ、最後にボソって言った言葉聞こえちゃったよ。この国の王族本当に大丈夫か?

 さて、どうするか‥‥と俺が渋っているのを見たハオさんが1つ提案をしてきた。


「じゃあノイズ君がこの学園に入学できたら友達になってくれるかい?この学園に入学できたなら君を無能扱いする人もいないだろう」


「それでもダメでしょうか?‥‥‥」


 こっ、断りづれぇ〜入学できても無能扱いする人はいると思うんだよなぁ‥‥不正とか疑われそうだし。でもここまで言われて断るのも申し訳ないか‥‥


「わかりました。では入学できたらお友達にならせてください」 


「ふふっ。ノイズさんが入学できるのを楽しみにしてますわ」


「とりあえず僕達も入学できるようがんばらないとね。それにしても初めての友達か‥‥楽しみだな‥‥」


 そう言って俺たちは受付済ませて解散した。


 合格したら王族と友達か〜これはアリスやクォーツさん達のためにも頑張らないとなぁ‥‥

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