その 9. 買い物依存症…母
70歳を迎えるまでパートで働いていた母。
ある日、実家へ行くとサラ金の回収業者が来ていた「差し押さえに来た」と言う言葉と、母の父には知られたくないと哀願され連帯保証人になった。
数年後、会社にサラ金から「支払いがされていません」と電話があり、家には裁判所から出廷命令が(ガ〜ン)。
その夜、実家で兄を交えて話をするとサラ金だけで300万近い借金がある上、家賃の滞納出入りの業者から服を購入したりで400万以上の計算となった。
父が自営をしていた関係で「民商」さんに相談すると、生活と健康を守る会を通して弁護士を紹介して頂いた。弁護士の方に滞納の金額を法定利息で再計算してもらうと、過払いがあり実質はもう少し金額が安くなると言うこと、裁判に関しては母も私も出廷することなく処理をして頂けることにった。
しかし、借り入れしたお金は返済しないといけない。
年金支給の手続きをしていなかった母の年金でサラ金は支払うことが出来たが、出入りの業者(洋服や装飾品を扱う)には100万以上の買掛金がある。
実家には、一度も袖を通していない値札が付いたままの服が、しかもその値段が一枚4〜5万円もするブラウスだったり、母の体型では入りそうにない服を「支払いは何時でも良いですからと置いていく」と母言うのである。
そうかと思えば、急に不幸があったのでと真珠の数万の数珠を買ったり。
両親共に働ける状態ではないので、長年生活保護を受けるように話をしていたがこの事をきっかけにやっと生活保護の申請をする気になった。
しかし、受給されると両手一杯に買い物をし月が終わる頃には家賃を支払えない状況は変わってはいなかった。
買い物がストレスの発散になっていたようで、お金の管理能力がないと判ったのもケアーマネージャーさんから話を聞いてからのことであった。