その 7. うつの症状…母の場合
母の日常で大きな変化は、掃除が出来ない・料理をしない。
毎日、埃1つ落ちているのが嫌いで窓も毎日拭かないと気がすまないほど奇麗(潔癖症に近い)好きだった母。
仕事は、近くのビルに早朝清掃に行っていた。ビル掃除と言っても1人で4階建てのビルを全て任され、仕事は完ぺき主義「そこまでしなくても良いよ」と言われるくらい徹底した清掃をして帰ってくる。
しかし自宅は布団は万年床、手の届く範囲に日用品が集中<ティッシュ・ヘアブラシなど>私が実家に行くと座るために布団を半分によせて場所を作る。
父も半身麻痺で寝ていることが多く、掃除をしない日が増えていった。
田舎から兄夫婦が来ても、最初は片付けをしていたがそれさえしない状態に「昔は奇麗好きだったのにね」と兄嫁に言われる。
食事も惣菜を買ってくる「どうして作らないの」と聞くと何を作って良いか判らない…この病気は出来ていたことが出来なくなってなってしまうのだ。
家主さんの事情でアパートを立ち退きが決まり代わりの借家に引越しの当日、荷造りをまったくしてない!田舎から兄が手助けに来てくれたが「何を考えとるんか!」と機嫌を損ねる。
それでも、期日は決まっているので何とか引越しを済ませた片付をしておいたが奇麗な状態は1ヶ月も持たなかった。
その後、父が脳梗塞で倒れ車椅子での生活となると、借家の構造(古い町屋でバリアフリーになっていない)では住むことが難しい。福祉で「宝くじに当たるより難しい」と言われたバリアフリー町営住宅にめでたく当選し入居(私の運はこれに使い果たしたのかも)また、私が荷造りをして置かないと兄のお小言が…。
そのうえヘルパーさんにまで「片付いてないけど引越し出来るの?」って母から聞くと、カチ〜ン!手も出さない人に言われ筋合いはない、意地でも片付けるよ。
2日掛かりで荷物をつめている私に「私は何をすれば良い?」と話しかける母、あぁ〜何もしなくていい!話しかけられるだけでも頭に血が上る(片付ける気持ちがないのに、口先だけの言葉は聴きたくないの)。
引越し先に収まらない荷物や、引越しのゴミは田舎の兄と私がそれぞれ持ち帰り処分(それまでの時点で疲れ果てているのに)。
しかし引越し先でも、片付いているのは1ヶ月でした。寝室を決めたのにテレビがあるからとリビングにコタツ敷き寝ている、その周囲はまたグチャグチャの状態。
その後何度かケマネージャーさんの要請で片付けるが、片付けられない女は何度片付けてもすぐに散らかす(私もですけどね)。