律法的になってはいけません
今回のタイトルを見て首を傾げた方も多いのではないでしょうか。
律法というのは、ユダヤの人が神から与えられた生活の規範で、代表的なものは、『十戒』。十戒自体は大まかで、でもいけないことを端的に示している神様のことばなんですが、ユダヤの人たちはそれに事細かに補足事項を設けて条文化した、それが律法です。
で、最初は本当に悪いこととその処罰法とかだったんですが、ユダヤの人は生真面目。次第に生活の全般にわたって、アレはダメ、これもダメとダメ出しを始めちゃったんです。
十戒に『安息日を覚えてこれを聖とせよ』という言葉があるんですが、安息日は特別な日だから大事にしましょう、ここまではまだいいです。それが高じて安息日には仕事しちゃいけないに発展し、しまいには安息日には教会の往復以外に何メートル(何歩だっけか)以上歩いてはいけないにまでなってしまう。ホントかウソかは知りませんが、安息日に子供が誤っておぼれた時、仕事することに当たるからと周りが誰も助けなかったなんて話もあったりするぐらい、ユダヤの人は律法に忠実。
でも日本人もそれに負けず劣らずの勤勉な国民性だったりしますよね。なので、ものすごく多い乾癬生活の制約をすべて守り切ろうとして守り切れず、それどころかもっと体に良いことをと、さらにシバリを厳しくする。これじゃ、息切れして投げ出してしまうのもわかります。
大体、前々回も書きましたが、禁忌食材を完璧に排除するなんて、ムリゲーです。それをできないからと悔やむ方がストレス的によくないと思いませんか。
まず、守るべきことの優先順位をはっきりさせましょう。目指すは腸内環境正常化、ナス科の食材の全廃は必須事項。ナス科の食材には猛毒があるそうで、それでも健康な人の腸はそれを体に取り込まないだけの腸壁の幅があるらしいのですが、乾癬患者の腸はペラいので、猛毒を体内にどんどんウエルカム状態。その毒にやられた各器官が皮膚に『異常納期での新しい皮膚の発注』を行い、乾癬な肌の出来上がりという訳です。
それから規則正しいお通じを心がけること。縦しんば毒気のあるものを摂ってしまったとしても、早めに体外に放り出してしまえば、被害は少なくて済みます。
後はこれ以上『ケプネル現象』(乾癬にかかった皮膚を掻いた傷でさらに乾癬が増えることをこう言います)が起こらない様に、マメに保湿、爪は常にきれいに切ってちょっと当たってもめくれないようにする。
これさえ押さえていれば、全快はしなくても皮膚症状はかなり改善されるはずです。
いや、はっきり言いましょう。全快なんてしないんです。でも、乾癬を感じないぐらいの生活にはまではいけます。絶対にいけます。たすくも絶対にそこにいきます。
あなたも、一緒にいきましょう。




