今の時代に生まれたことに感謝
脱ステを決意した時、一番心配したのは仕事の問題でした。
たすくは、接客業。チェッカー、平ったく言うと、レジのおばさんです。お客様からお預かりした商品をスキャンしてお金をいただくのは皆さんご存知でしょうが、その商品を通している手が紅皮班に塗れていたら気持ち悪いと感じる人がいないだろうかと。
ステロイドを塗っていた時には腕には蚊に刺された程度しか出ていませんでしたから、同僚にも気づかれることなく仕事ができていたんですが、止めたらきっと出るだろうと思うと、ちょっと憂鬱でした。
しかし、脱ステに踏み切って顔までびっしりと紅皮斑に染まった時、それをとがめた方はどなたもおらず、却って心配してくださる方ばかりでした。子供なら毛色の違ってしまった子に攻撃を加えるということはあるでしょうが、皆さん買い物に来られる方は大人。えっ、と思われても実際仕事しているんだから感染しないと判断してくださったようです。
また、それ以上に世間にアトピーのことが認知されているからなんだとも思います。乾癬はアトピーではありませんが、ぱっと見は良く似ていますので、そう見てくださったかたも多いのでは。
ところで、乾癬の男女比率は2:1、つまり、男性は女性の倍の患者数らしいです。全国の乾癬患者数がおよそ10万人ですから、男性は6万7千人、女性は3万3千人いる計算になります。0.1%ととはいえ、数字にするとすごい数の乾癬患者がいるんですねぇ。
男性の方が罹患率が高いのは、ストレスを感じる立場におられる方が多いというのもあるのかもしれませんが、昨今では女性でも男性と変わりなく仕事をされる方も増えているので、それでもやっぱり男性の方が多いのには、やっぱり腸が関係しているんだとたすくは推測します。
一姫二太郎という言葉がありますが、これは、男の子は子供の頃胃腸が弱いので手がかかるから、先に女の子を産んでおいた方が子育てが楽だという説を聞いたことがあります。その説が正しいのであれば、男性の方が女性より先天的に腸壁の薄い方が多いのだとたすくは解釈しています。
それに対して、アトピーの患者数は、全国の約7%、換算すると850万人。一説では1280万人とも言われています(となると国民の10%ってことになるんですが、どっちが正しいのでしょう)もう、石を投げたらアトピー経験者に当たるって感じです。もはや国民病といってもいいかも。
そう言えば、保育士をしている姉が、入所してきた子供の親にまず聞くのが禁忌食材の有無なのですが、少なくない子に何らかの✖食材があるというのです。
また、昨今、不惑を超えてからの発症が増えています。ストレスに偏った食事を余儀なくされる働き盛りにアトピーの魔の手が着々と忍び寄っていることをみなさん知っていますか。
とくに中年からの発症では、だからといって生活習慣を変えることもできず、薬に頼り、見た目はそうとは見えない患者さんも多いのでしょう。今回出てきた数字を見て、かなりびっくりしたたすくです。
そうです、他人事じゃないんですよ、明日は我が身。コンビニにスーパーのお惣菜。売る方としては買ってくださるのはありがたい話なんですが、くれぐれも食べ過ぎない様にしてくださいね。乾癬にはならなくても、アトピーにはなるかもしれませんから。これって、症状が違うだけで、根っこは一緒ですよ。
とまれ、意外とマイノリティーじゃなかったことに喜んでいいのか悪いのか、少々当惑しながらも、今日も元気に仕事ができることを感謝するたすくなのでした。




