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異世界定食屋の少女は

親父よ、希少金属でおたまとフライパン作って楽しいか?ッて鍋まで作るんじゃねぇ!

作者: 鈴生彩架

評価&ブックマークありがとうございます!

 カーン、カーン、カーン。

 金属を叩く音が響く。

 ジュワァーー。

 金属を冷ます音が響く。

 

「出来たぜ!!」

 

 そう言って1人の中年男性、ただしイケメンは顔を上げた。

 目の前には二つの作品が在る。

 おたまとフライパンである。

 

 一見普通そうに見えるが普通じゃないのがコメディーのお約束なのだ。

 

 それを証明するかのように、部屋に入ってきた少女はため息をついた。

 

「なあ…親父よ、オリハルコンでおたま作って嬉しいか?ミスリルでフライパン作って嬉しいか?」

 

 まさかの展開。希少金属は金銀ではなかった。まさかの国宝級武具制作等に使われる伝説の金属だった。

 

「…娘よ、言っておくがなぁ…これは趣味で作ったんじゃねぇ。ロマンあるなと思ったから作ったんだッッッ!」

「ッッッそんな動機で作ってんじゃねえッッッ!」

 

 少女はアッパーを可憐に決め、そこからボディーブローを決めた。親父は物理的にノックアウトしそうだ。

 しかし、コメディーのキャラクターには超高速復活補正がついているのである。

 このように。

 

「酷いじゃねえかッッッ娘よ!」

「…一回殺るか。」

「お父さん悲しい!やめて!」

 

 南無阿弥陀仏。作者は一向宗だった(かもしれない)。

 

「はあ…せめて包丁に止めておけよ。」

 

 つっこむところが違う少女。しかしオリハルコンとかで作ったら刃毀れしないしドラゴンも解体できるため便利なのだ。

 ところでそれ何チート?

 そんなことは置いておこう。きっと後で出てくる。

 さて、続けよう。

 親父はチッチッチッと指を振りドヤ顔で、

 

「おたまじゃないと護身用に学校に持ってけないだろ…

 それになあ…

 巫山戯るっていうのはなぁ…人生の糧なのだッッッ!」

「それは否定しないッッッ!

 が、客が待ってるからさっさと厨房に来いや!」

 

 首根っこ掴まれて親父は厨房に連れて行かれる。その途中、

 

「あ、そうだ。アダマンタイト製の鍋作ろう。」

「財政危機だから今度にしろ。」

 

 拳骨を食らう親父と青筋を立てる少女。

 

「と思って作ってみました☆」

「よし、そこに土下座♪」

 

 そこから小一時間ほど少女の説教は続く。

 メンタルをガツガツ削っていく少女の説教は魔王さえもひれ伏させてしまうのに、親父は大丈夫なのだろうか。

 

 こうして今日も少女の日常は続く。

 

「お前の趣味のせいでどれだけ赤字になってるかわかってんのかゴラァ!」

「へいっすいません!」

「気持ちが籠ってねえな!性懲りも無く続けるからこうやって時間の無駄が生まれんだよ!」

「へいっ!」

 

 

 

 

 

 …continue。

 

 

 

 

 

「おいっそこのナレーター!このクソ怠い日常を続かせようとしてんじゃねぇ!」

 

 だが断る。

 

 continue!あんこーる!

 

 イエスコメディーノーシリアス!

 

「うるせぇぇぇぇぇえ!」

 

 ツッコミ少女の苦悩はまだまだ続く。

 

「絶対こんな日常やめてやらぁぁぁぁ!」

 

 訂正。ツッコミ少女→発狂少女

 

「訂正すんじゃねぇッッッ!」

フライパンとおたまは魔王討伐に使ったもの。


修正:段落分け

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