その時、各国は ~ガニア編~
――『ガニアの場合』
「……」
手紙を読み進めるにつれて、シュアンゼの表情は険しくなっていく。それに気付いたラフィークも何かを察したのか、緊張した面持ちで主の言葉を待っていた。
読み終えたシュアンゼは、手にしていた手紙をテーブルの上へと放る。そのどこか乱暴な仕草に、ラフィークは眉を顰めた。
手紙は主の数少ない友人であり、恩人でもある魔導師――ミヅキからのもの。関わりたくない相手からの手紙ならばともかく、差出人はミヅキなのだ。
シュアンゼとて、ミヅキからの手紙を受け取った当初は喜んでいた。それがこの態度とは……と、ラフィークは益々、手紙に書かれていた内容に嫌な予感を覚えていた。
「……。エルシュオン殿下が襲撃され、負傷したらしい」
「な!? 一体、どこの手の者ですか!」
不機嫌な声でもたらされた凶報に、ラフィークは彼らしからぬ声を上げる。だが、シュアンゼはそれを咎めなかった。寧ろ、当然とさえ思っている。だって、彼は恩人なのだから。
シュアンゼの足は生まれつき動かすことができなかった。『生まれ持った障害は治癒魔法では治せない』――その事実に深い諦めを抱き、また、愚かな両親に頭を悩ませていた。
王族でありながら、不遇の時間を過ごしてきた王弟子息。
王弟夫妻に蔑まれ、貴族達に軽んじられ、国王一家に守られる存在。
それがほんの少し前までのシュアンゼだった。成人した王族としてはかなり情けないが、自身の持つ負の要素と未だに王位を狙っている王弟の野心から、それもやむなしと『諦めていた王子』。
いくら国王夫妻が我が子と慈しみ、王太子であるテゼルトが兄弟のように思ってくれていたとしても、シュアンゼとて王族として生まれた自負がある。
彼らの優しさがその矜持を傷つけなかったかと言えば……間違いなく『否』だろう。感謝と敬愛は本物だが、人の感情はそう簡単に割り切れるものではない。
そういったシュアンゼの葛藤を知るのはラフィークただ一人であり、今後も他者に語ることはないのだろう。そんな主の心を知るラフィークだからこそ、『シュアンゼの足を治す』ということを諦めきれなかったのだ。
そして……その願いは叶えられた。単純に『足を治す』というだけではなく、『シュアンゼの憂いを晴らす』というおまけまで付けて!
『憂いはすでに過去のもの』なのだ。今のシュアンゼは『全てを諦めていた王子』ではない。
ラフィークはシュアンゼに献身的に仕えていたからこそ、主たるシュアンゼの歓喜が理解できた。かの魔導師とシュアンゼが共に抗ったあの日々は、この主従にとっては生涯忘れ得ぬ『幸福な時間』なのである。
ただ守るだけでなく、ミヅキはシュアンゼを『共犯者』として扱い、役割を与えた。
自ら行動し、言葉にすることで、シュアンゼ自身が国王夫妻とテゼルトへと報いてみせた。
何より、断罪の決定打をシュアンゼに担わせ、胸に蟠っていたドロドロとした感情と決別させた!
どれが欠けても、シュアンゼの心が晴れることはなかっただろう。だからこそ、主従はミヅキとそう在ることを促してくれたエルシュオンへの感謝を忘れない。
ミヅキは特別気遣ったわけではないのかもしれないが、彼女の用意した筋書きがあってこそ、シュアンゼは何の憂いもなく笑えているのだ。感謝せぬはずはない。
ゆえに……此度の襲撃が許せるはずもなかった。
「襲撃を命じたのはハーヴィスの第三王女らしいよ? だけど、彼女は『血の淀み』を持つようだ。だからこそ、ミヅキ達はその狂気を利用しようとした者の存在を疑っている」
「ああ……それは当然でございましょう。身分が釣り合う者同士で婚姻が行なわれる以上、『血の淀み』が出る可能性は避けられません。濃い血は狂気を招く……どの国も知っていることでしょう。それゆえに、監視の義務があるのですから」
「だよね。私とて、その可能性を疑われていたんだ。幸い、足だけの異常だったから監視対象にはならなかったけれど」
言いながら、シュアンゼは己の足を撫でる。『かつて存在した種族の特徴らしきものを長所として持つ者』が先祖返りだとするならば、血の濃さゆえに負の遺産――何らかの、精神的な異常――を持つのが『血の淀み』。
シュアンゼは『いっそ【血の淀み】を持っていれば、王弟夫妻を心置きなく葬れたのに』などと思っていた過去があるので、その特異性も理解していた。
「今回、襲撃理由がちょっと信じられないようなものなんだけどね。まあ、それはまだ納得できるんだ。だからこそ、私も『襲撃計画を利用しようとした者の存在』を疑っている。……『血の淀み』とは、元から警戒対象なんだ。疑われた私へと向けられた監視の目を知るからこそ、簡単に行動できないと判る」
「主様……」
「痛ましく思う必要はないよ、ラフィーク。王族である以上、常に誰かに見られているようなものじゃないか。ミヅキがその可能性に気付いたのも、自分に監視が付けられているからだろうね。意図的に見逃さない限り、『今回のような襲撃はあり得ない』んだ」
自分の経験、そしてミヅキ――異世界人の魔導師――の現状を知るからこそ、シュアンゼははっきりと言い切った。
ミヅキは守護役達を好意的に受け入れてはいるが、彼らが監視を担っていることも知っている。それを当然と捉えているからこそ、守護役達も友人のように接することができるのだろう。
もしも、監視の事実に脅え、守護役達との間に壁を作るようならば、ミヅキは今ほど動けまい。これまでの功績も彼らとの信頼関係あってこそのものなので、現在のように人々に受けいれられはしない。
酷な言い方になるが、『異世界人は問答無用に警戒対象』なのだ。この世界の知識がなく、常識さえ違う者がもたらす『異世界の知識』……これほど怖いものもないだろう。当の異世界人は『伝えて良いものか、否かの判断ができない』のだから。
「ラフィークも目を通してくれるかな? ……ミヅキは動くとして。エルシュオン殿下が狙われた理由を踏まえると、テゼルトの守りは固めておきたい。誰かをイルフェナに送る必要もあるね」
「……これは……確かに。テゼルト様の守りを固めておいた方が良さそうですね」
手紙を読んだラフィークも険しい表情になっていく。その『狙われる条件』がどれほど呆れるものだろうとも、ラフィークは軽んじたりはしなかった。
これまでのシュアンゼの状況を知っているラフィークからすれば、警戒すべきはハーヴィスの第三王女などではない。シュアンゼ同様に、『襲撃計画を利用しようとした者の存在』を疑っている。
『王弟殿下の方が王に相応しい』――そんな言葉を囁きながら、自分のために動いた者は多かったのだ。そういった輩を冷めた目で見ていた二人にとって、疑わしいのは第三王女の周囲の者達、もしくは王家に恨みのある者達である。
そもそも、相手が王家の人間だろうとも、黒猫は単独で狩りに行く。
彼女が動いていない以上、未だに見えていないものがあるということではなかろうか?
共闘した日々があるからこそ、シュアンゼ達はそう考える。ミヅキは報復を躊躇うような腑抜けではないが、最優先に考えるのはエルシュオン。そして、そのエルシュオンが最上位に挙げているのが、イルフェナという『国』。
未だ、イルフェナが動かず、エルシュオン至上主義の騎士達さえも動いていないならば。
――『今は』国同士の対話を待っている、ということなのだろう。それが『最良の行動』と判断して。
「……うん、そうだ、あの三人に頼もうかな」
「主様?」
ラフィークが手紙に目を通す間、シュアンゼは今後のことを考えていたらしい。楽しげに頷くと、悪戯っぽい笑みをラフィークへと向ける。
「あの三人をテゼルトに付けよう。彼らはミヅキの教え子だから、直接、手紙なんかを受け取っても不思議はない。勿論、私の子飼いでもあるから、私からの連絡も同様だ」
「ということは……主様がイルフェナに赴かれるのですか?」
「ははっ! おかしなことではないだろう? 私は未だ、エルシュオン殿下に感謝の言葉を伝えていない。そもそも、助力してもらった以上、私自身の口から事の詳細を報告すべきだろう」
「ですが……その、主様は宜しいのですか?」
ラフィークの視線がシュアンゼの足へと向かう。シュアンゼは未だ、満足に歩けない。イルフェナに赴くということは、そんな状態のシュアンゼを人目に晒すということでもある。
そもそも、シュアンゼはこれまで表に出てこなかった。そんな王族がイルフェナに向かえば、先の一件――王弟夫妻への断罪――の当事者ということもあり、好奇の視線に晒されるのは予想にかたくない。
だが――
「だからこそ、だよ。負傷したエルシュオン殿下のことを、色々と言う輩はいるだろう。そこに私が行けば、一気に話題を攫えるとは思わないかい? 好奇の視線も、不躾な質問も、すべて私が引き受けようじゃないか」
そう言い切って、シュアンゼは楽しげに笑った。そんな主の姿に、ラフィークは目を見開く。
「これまで私は守られていた。だけど、これからは私自身が力を付けなければならないんだ。……考えようによっては、良い機会だよ。イルフェナに私という存在をアピールできるのだから」
「……お強くなられましたね、主様」
「ふふ、ミヅキのお蔭かもね? あの子、『化け物扱いは、人の法で裁けなくなる素敵な渾名ですよ!』とか言ってたし。『異端』、『異世界人』、『魔導師』……そういった認識とて、使い方次第では利点に変わる。今回は『国のため、実の両親を追い落とした【可哀想な王子】』とか、どうだろう? 同情を装いながら、探りに来るんじゃないかな」
シュアンゼの顔に憂いはない。すでに処罰が決定した王弟夫妻さえも利用し、話題作りに繋げてみせると言い切るシュアンゼを、人は若干の恐れをもって見るのだろう。
だが、それがシュアンゼが望んだ立ち位置なのだ。人々から恐れられながらも結果を出し、国への……テゼルトへの忠誠は揺らがぬ忠臣。
兄弟のように接してくれていた優しい従兄弟の欠けている部分を補い、時に対立し、時に辛い決断を担う『忠誠ある悪役』。シュアンゼが目指すのは、ファクル公爵のような存在なのだから。
そのためならば、今回のことも利用させてもらおうとシュアンゼは思っている。イルフェナの味方をすると同時に、自分にも旨みがあるのだ。イルフェナとて、ガニアが味方をするならば怒るまい。
「ミヅキには『性格が悪くなった!』とか言われそうだけど……ああ、それとも『やると思った』かな? どちらにせよ、楽しいことになりそうだ」
「主様。少々、不謹慎ですよ。エルシュオン殿下の一大事ですから、少しは抑えてくださいませんと」
「だって、心配は要らないじゃないか」
きょとんとしながら返された言葉に、ラフィークは言葉を失った。
「負傷はしても、命に別状はないから、こうやって情報をくれるんじゃないか。それにね……あの騎士達の矜持を圧し折った奴が無事なんて、『あり得ない』んだよ。ミヅキだって、黙っちゃいない。次に仕掛けて来た時が最期の時だろうね」
シュアンゼはこれまで動くことができなかった。ゆえに、彼にできる唯一のことは情報収集だったのだ。
だからこそ、知っている。『エルシュオン殿下はともかく、彼の直属の騎士達はとんでもなく凶暴だ』と。……もっと言うなら、ミヅキと同類だとさえ思っている。
王弟が目論んだエルシュオン殿下の誘拐、その実行犯の末路。あの脅え切った魔術師の姿に、対応した騎士達が戦慄したのは余談である。
「ミヅキは私の足を治した魔導師だよ? 当然、治癒方面はお手の物……エルシュオン殿下が『負傷』で済んだのも、ミヅキが何かしてたんじゃないかな? あの子、『自分が功績を挙げ続ければ、保護者が危険な目に遭う』って気付かないほど、愚かじゃないよ。自分も危険に晒される可能性が高いから、守りや治癒の魔法の鍛錬に手を抜かない。守護役との手合わせだって、互いに手加減なしだって言っていたじゃないか」
「それは……まあ、少々、特殊な状況ですね。実戦を想定しているようにも見受けられますが」
「多分、それで合っていると思う。だから、ミヅキは我が国でも単独での滞在が可能だったんじゃないかな。あの子が強いのは魔導師だからというよりも、周囲の教育と本人の努力の賜だろうね」
「……」
当初、シュアンゼは『シュアンゼを守れ』と命じたエルシュオンの言葉に呆れていた。魔導師だろうとも民間人。身分のない異世界人に守れとは、何と酷なことを言うのかと。
以前の噂もあり、密かに『あの王子にとって、異世界人は駒扱いか』などと思ったりもした。今となっては笑い話でしかないが、シュアンゼから見ても『それはないだろう』と思えてしまう命令だったのだ。
……が、ミヅキはそれをあっさり承諾し、完遂してみせた。エルシュオンもそれが当然とばかりに平然としていたので、心配はすれども、ミヅキの勝利を疑ってはいなかったに違いない。
ならば、それを可能にしたのは誰だ?
ミヅキをそこまで鍛え、命の危険に対処できるまでにした『師』は?
「きっとね、エルシュオン殿下の騎士達が日々、ミヅキを鍛えているんだ。守護役との鍛錬という名目で、実戦で生き残る方法を教え、一人で打ち合えるまでにしている。エルシュオン殿下の指示にしたって、遣り過ぎだろう? だけど、彼らにとってはそれが『当たり前』なんじゃないかな」
ミヅキのためとも、有事の際の戦力として使うためとも考えられるが、どちらも正解であろう。ミヅキばかりが色々と言われてはいるが、あの騎士達とて十分、『ヤバい生き物』である。
異世界人とは民間人。常識さえ違うからこそ悩み、それでもこの世界で生きる術を学ばなければいけない存在。
そんな生き物に何故、自分達と同じレベルを求めるのだろう? 絶対に、おかしい。
そして、ハーヴィスはそんな奴らのプライドを木っ端微塵に砕いたのである。ただでは済むまい。
「大半の人は魔導師……ミヅキを警戒してるけど、あの騎士達も大概だよ。寧ろ、貴族階級に在籍する者達が居る分、格段に性質が悪い。ミヅキが行動する裏で、これまでも色々とやっていたんじゃないかな」
冷静に語るシュアンゼの傍で、ラフィークは背中に冷たいものが流れるのを感じていた。
戦闘が苦手なラフィークとて、主たるシュアンゼのためならば、己が持つ全てをもって敵に牙を剥くだろう。忠臣としてそれは当然の行動であり、ラフィーク自身が持つ矜持である。
だが、あの騎士達は『それ以上』が常なのだ。『【最悪の剣】と呼ばれる割に、穏やか』なんて、とんでもない! 魔導師の陰に隠れ、裏では一体、何をしていたのやら。
シュアンゼがそれに気付けたのはこれまで自分を取り巻いていた環境と、生来の才による部分が大きい。
彼は所謂『弱者』の立場に在りながら、利用させることなく立ち回ってきた。普通に考えれば、これはかなり難しいはず。そんな状況を乗り切った以上、彼が無能であるはずはなかった。苦難は人を育てるのである。
……もっとも、そのせいでシュアンゼは一時期、『血の淀み』を持っているのではないかと疑われたのだが。
シュアンゼに言わせれば『愚物でしかない両親を見限り、利用されないよう必死に立ち回っただけ』。ただし、表面的には冷静なままだったため、子供としては奇異の目で見られがちだった。
また、実の親である王弟夫妻も自分達に懐かない息子を庇うことなどしなかったため、余計にシュアンゼの異様さが浮き彫りになったのだ。
その後は特に何事も起こらなかったので、結局は『足の悪い王子』という方向に落ち着いた。ここで大人しくしていなかったら、シュアンゼの評価はまた違ったものになっていただろう。
余談だが、シュアンゼは両親の愛情を求めた極短い期間を『人生の汚点』と言い切っている。
今やすっかり黒猫の同類たる灰色猫と化したシュアンゼだが、彼にも一応、子供らしい時間というか、一般的なお子様よろしく『親からの愛情を欲した時期』なるものが存在したのである。
その期間にしっかり愛情を与えていれば、あそこまであっさりと王弟夫妻を見限ることもなかった気がするが、全ては憶測でしかない。
「私とラフィークがイルフェナに行く。あの三人はテゼルトの傍に。そこで『偶然』手に入れた情報からガニアがハーヴィスを警戒したとしても、仕方がないことだよね?」
確認するように、シュアンゼがラフィークへと視線を向ける。
「ええ、勿論。実際に、エルシュオン殿下が襲撃されたのです。戯言などとは言えますまい。……テゼルト様へとお茶のお誘いをしてまいります。ご兄弟となられたお二人が親しく言葉を交わそうとも、不思議ではございません」
「あの三人にも来るように言ってくれないかな? 折角の機会だし、友好を深めたくてね」
対するラフィークも主の言葉に頷いて同意を示すと、即座に話を通すための算段を口にする。
シュアンゼの中では、イルフェナ訪問その他はすでに決定事項である。その全てをシュアンゼ個人の勝手な行動ということにしてしまえば、いきなりハーヴィスとガニアが揉めることもないだろう。
ガニアにとって、ハーヴィスは隣国なのだ……下手に動いて刺激するのは避けるべきだと、二人は理解できていた。
まあ、その分、テゼルトに何かあった場合は全力の報復を画策するのだが。中核となる人物が違うだけで、シュアンゼ達もミヅキ達の同類なのである。
灰色猫とて、守ってもらった恩は忘れない。寧ろ、敵には容赦なく祟る。
お友達(=黒猫)に玩具を提供し、仲良く遊ぶくらいのことはするだろう。
「それでは、行って参ります」
一礼して退室するラフィークを見送りながら、シュアンゼは再び手紙を手に取った。そして、ある一文に目を止める。
「『藁を送って欲しい』って、一体何なんだろう? 確か、人形作りに使うとか言ってたよね。ミヅキは料理が得意だから、人形作りの趣味があっても不思議はないんだけど……随分と可愛らしい趣味もあるんだな」
『藁のお人形』の真実を知らないシュアンゼは首を傾げた。それが『可愛らしい趣味』どころか、『超有名・異世界の【お呪い】』だと知るのは、彼がイルフェナに行ってからのことである。
心配はするけど、自国が第一のシュアンゼ。灰色猫は順調に成長中。
そんなシュアンゼだからこそ、『魔導師よりもヤバイ連中に喧嘩売ったな』
と思っています。
※『魔導師番外編置き場』ができております。IFなどは今後、こちら。
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