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魔導師は平凡を望む  作者: 広瀬煉
サロヴァーラ編

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235/705

魔導師の遊戯 其の三

――イルフェナ・ある一室にて(エルシュオン視点)


 レックバリ侯爵から届いた報告書を前に、軽く溜息を吐く。やはり、レックバリ侯爵の予想は当たっていたらしい。

 それにはミヅキが地下にある採掘場跡に落とされていたことに始まり、最終的にはティルシア姫が誘拐事件の黒幕であることを自白したことまでが書かれている。

 勿論、誘拐事件についても詳しく書かれていた。

 あれは手駒とその実家を追い詰めるための、ティルシア姫による一手だったらしい。何より、被害国をサロヴァーラへと干渉させるためだった。


 そして……被害国の選出理由も『陥れるため』ではなく、『真実に辿り着くことを確信していたから』。要は高く評価しているからこそ、選ばれていた。


「ふむ、国の立て直しのために南に属する国を利用したか。確かに、あの女狐ならばやりそうだ」

「ティルシア姫は表に出てこない割に、鋭い一手を打ちますからね。しかし、自己犠牲すら考えていたとは……」


 キヴェラ王とカルロッサの宰相殿が口々に感想を述べる。その顔に浮かんでいるのは、感心とも、呆れともとれる感情だった。

 正直な話、我々にとってティルシア姫は警戒対象である。理由は二人の言葉の通り。『控えめだが、優秀な王女』と評価するには少々、その言動が的確過ぎるのだ。

 少なくとも、大人しい王女ではあるまい。サロヴァーラ王よりも遥かに現実が見えている様が時折、感じられたのだから。


「ミヅキも無事で何より。しかし、相変わらずどこから策を練っていたのか判らん奴だ。まさか、王の言質まで取っているとは……」

「はは……本当に、彼女の思考回路は読めませんね……!」


 グレン殿が安堵しつつも、微妙な表情で緩く首を振る。カルロッサの宰相殿は疲れたような表情で、乾いた笑いを浮かべるのみ。

 キヴェラ王でさえ、これには沈黙を保っていた。いや、彼も一度はミヅキの被害を受けたからこそ、『あいつなら、やりかねない』という、奇妙な確信があるのだろう。

 そう、今回のことで誰もが呆気に取られたもの。それは当然、レックバリ侯爵からの報告書にも書かれており、現在進行形でサロヴァーラに災厄をもたらしている。


 言うまでもなく、ミヅキである。


 本来ならば、他国で勝手な真似などできないはずの魔導師は……『サロヴァーラ王公認』の下に、楽しく報復に興じているらしい。

 それを可能にした背景には、ミヅキを軽んじていたサロヴァーラの者達の言動があった。これまでミヅキにしてきたことを逆手に取られ、彼らは反論すらできないらしい。

 勿論、これはミヅキ個人に限って許された報復だ。我々が後に動くことも踏まえ、あくまでも『個人』という範疇に収めなければならない。ミヅキもそれは理解できているだろう。

 だが、そこは稀代のトンデモ娘。『個人的な報復』は、サロヴァーラ王の予想を斜め上に飛び越えていた。

 それでも文句を言えない状況に持っていったミヅキは、絶対に普通ではない。

 一番理解不能なのは間違いなく、その発想。そこまでの道筋を思いついたミヅキの思考回路なのだ……!


 何故、用意周到にサロヴァーラ王の言質を取ったのだろうか? あの時点では、黒幕の目的は判明していなかったはずである。


 しかも、『個人の報復』などと言って、その適用範囲が微妙に誤魔化されているのは狙っていたのか?


 護衛の騎士の罪悪感を煽って取り引きし、王に話をつけさせるってどういうことだ? 


 というか、一騎打ちの果てに、ティルシア姫と取り引きするとは何事か!? 敵だったよね!?


 普通に考えても、おかしい出来事の連続である。特に、こちらはミヅキの行動に理解がある分、彼女がどの時点から狙っていたのか判らない……それどころか、ミヅキの暗躍を疑っている。 


『あいつなら、やりかねない。本当に被害者か?』


 私達の心境はこれで一致しているだろう。そもそも、報復の時まで大人しくしていたミヅキ……というのが想像できない。獲物が近寄ってくるのを待ち構えていた猫、の間違いではなかろうか?


「まあ、ミヅキがすでにティルシア姫と和解しているからね。と、言うか……」


 ちらり、と手元に視線を向ける。他三名も生温かい目で報告書……のついでに添えられていた、ミヅキからの手紙に視線を向けた。

 ミヅキからの手紙には、これまでの報告など書かれていない。それはレックバリ侯爵からの方が的確――実際、第三者視点でミヅキの言動が書かれているので、判りやすい――という理由からなのだが。

 それでも、その内容には呆れるばかりであった。というか、無駄な賢さに言葉がない。


「『魔導師的・サロヴァーラ矯正プラン』とはね……」


 そう、ミヅキは『今後のサロヴァーラ立て直し計画』を送って寄越したのだ。その意味するところは、『協力しろ』である。こちらに伺いを立てている、と言えなくもない。

 言えなくもないのだが……はっきり言って、その内容は凶悪過ぎた。『敵を許す気はない』と、日頃から口にしているミヅキの恐ろしさが垣間見える瞬間である。


「今のところは第一段階……『隔離されることを前提にした、侍女達の見せしめ』。これは本人達が自ら引き籠もるように仕向けるもの。次は騎士が的になるらしいけど、その騎士達も侍女達と同じく城から叩き出すことが目的のようだね」

「ふむ、まあ彼らに関しては重い罪には問えんだろうし、あの娘の遊び相手で十分であろう」


 キヴェラ王の言葉に、誰もが納得の表情だ。ミヅキの遊び相手になどなったら、下手な処罰より心を折られるに違いない。

 そもそも、彼らが直接誘拐事件に関わっていなければ、私達が処罰を望むことは難しい。ミヅキは民間人なので、不快な思いをした彼女のために国が抗議……というのも無理だ。保護している国だろうとも、身分差ばかりはどうにもならない。

 被害国が処罰を求めるのは主だった貴族のみ。誘拐事件に関与した者達の一族、他にはサロヴァーラ王を糾弾して退位を迫ったり、リリアン姫を陥れようとした者達くらいだ。

 これでさえ、『イルフェナからの使者を利用しようとした』という括りである。それ以外は小物過ぎるというか、サロヴァーラ内での処罰がせいぜいだ。

 ミヅキはそういった者達『で』遊んでいるのである。これはもう、サロヴァーラからの処罰が期待できないと踏んでの行動に違いあるまい。

 サロヴァーラ王は魔導師の信頼を得られなかったようだ。まあ、同情はしないが。


「第一段階の最中に行なわれる第二段階に、我々の出番というわけですね。商人達をサロヴァーラ中に向かわせ、今回のことを『貴族達に蔑まれつつ、民のために耐えてきた王族達。そんな状況を憂いたティルシア姫が自己犠牲を覚悟の上で、他国に介入を求めた』と吹聴させ、『聡明ゆえに行動を起こした王女の悲劇』に仕立て上げる、と」

「我々だけではなく、ミヅキはコルベラとゼブレストにも協力を求めたらしい。二つの国にとって、ミヅキは恩人だ……特に、今回はミヅキが殺されかけているからね。嬉々として協力するだろう」


 口元に手を当てて、考えるように目を眇める宰相殿。その言葉を補足するように追加情報をもたらせば、軽く目を見開いて驚いていた。

 あくまでも『個人的な繋がりだけ』とでも思っていたのだろう。ルドルフも、コルベラ王も、個人の感情を優先するほど愚かではない。ならば……国として動くのは『その方が利がある』から。

『恩人』とは言ったが、それは参戦する建前である。まあ、どちらの国も『魔導師殿のためならば!』で動きそうではあるのだが、混乱させることはないだろう。

 己が人脈を最大限に使った、今回のミヅキの『報復』。それは幾重にも仕掛けられているのだ。ミヅキの手紙に書かれていた文章を簡単に抜き出すとこうなる。


『商人達を使って、サロヴァーラ中に【現在のサロヴァーラで起こっていること】を【詳しく】ばら撒く。介入国側の商人達には【誘拐の被害にあった国はサロヴァーラ王家に同情しており、特に自己犠牲覚悟で行動したティルシア姫を称えている】と事前に通達、拡散を依頼。作戦に参加している他の商人達と協力しながら村や町を回り、王都へと向かってもらう』


『この時、商人達は商品の値を下げておく。理由は【介入した国の王族の指示】とする。あくまでも同情しているという姿勢を見せ、介入する国への反発を減らしておくことが目的』


『同時に、城で働く馬鹿どもの言動や、ティルシア姫の処罰を話題にして【嘆願書の数が揃えば、陛下とて動かざるを得ないかも】と口にして、民を煽る。民は元々、王女達に同情的なので十分効果あり。そして【どうせ王都に行くから、書けば一緒に持って行く】と複数の嘆願書(偽)を見せ、そう思う者達が他にもいると思わせる』


 ……この時点で、突っ込みどころ満載である。商人達を使って噂を広め、嘆願書という形で民の意思を王へと示す。

 そこまでならいい、そこまでなら。


『嘆願書(偽)』って、どういうことだ!? 民を騙してるだろう、それは! 


 処罰を受けたか、もしくは処罰を恐れる貴族達が介入した国を悪し様に罵って、くだらない噂を流すことは予想できる。それを潰す意味でも、商人達を使うことにも納得できた。

 何せ、六カ国の商人達が動くのだ。魔術師を動員して転移魔法を駆使すれば、更なる時間の短縮も可能だろう。嘆願書の回収と情報の拡散に、それほど時間はかかるまい。

 問題はこの後だ。ここからが頭脳労働の本領発揮であった。


『今回のことで重い処罰が難しい貴族には【賠償金を支払って罪に問われないか、大人しく処罰を受けるか】を選ばせる。勿論、金額は提示しないまま。承諾の誓約書ができた段階で、家が傾く一歩手前まで金を毟り取る。この金額の一部を商人を動かした国に還元。安売りした分の金額を各国へ渡し、残りは民間からの騎士や侍女を育成する施設建設の資金に回す』


『同時に、介入国側の商人を通じて、サロヴァーラの商人達へと今回の件を暴露。【南に属する大半の国と魔導師を敵に回したこと】を告げた上で、賠償金を支払って生活が苦しい貴族達がいることを教え、【取り引きのある貴族は大丈夫か?】と心配する振りをして、不安を煽る』


 問題のある貴族達から、徹底的に金を取り上げるということだろう。商人達にしても、商売の元となる商品を得る国から睨まれてはたまらない。

 特に薬草の産地コルベラと乳製品の産地ゼブレストは、絶対に敵に回せない。どちらも大口の買い手は貴族――コルベラの薬草は貴重で高価な物だけではなく、化粧水などに使われるものもある――であり、その仕入れが断たれるなど冗談ではないだろう。

 商人は情報に聡く、当然ながら自己保身に走る傾向も強い。一つや二つの取引先を切り捨てようとも、全てを失うよりはマシな道を選ぶ。

 そして、商人達から見捨てられた貴族はどうなるか?


『商人が運ぶのは情報、そして品物。貴族の主な収入源は領地からの税だけど、民に悪評が広まっているなら、下手に税を上げれば反発は必至。何か事業をやっていたとしても、どこかに商人や労働力である働き手が関わってくるから、これまでと同じにできるかは判らない』


『そのうち、生活面にも支障が出て来る。商品を売ってくれるような商人は足元を見て、値段を吹っ掛けてくる可能性・大。貴族達の不満は募り、王家への憎悪は膨らむ。同じ境遇の者達を募って、反逆を企てるかもしれない』


『だけど、貴族は【誰かを使うのが当然の立場】。金も、武器も、物も、人すらろくにいない状況で何ができる? 共倒れ覚悟でない限り、誰も奴らの味方にはならない。そもそも、王家には魔導師が味方している上、民も王家の味方……情報提供者は多いだろうし、戦力的にも勝ち目はない』


 ……ミヅキは最初から馬鹿どもを許す気など、欠片もなかったのである。

 嘆願書によってティルシア姫への恩情を願う気持ちも、馬鹿どもを城から叩き出したい気持ちもあるのだろう。だが、本命は『その果てに待つ未来』。

 物語を紡ぐように人々を誘導する魔導師は、大変物騒な結末を用意しているのだ。その上で、我々に協力を呼びかけている。

 その判断基準は実に単純だ……『サロヴァーラ王に期待するか、魔導師の策に乗るか』。どちらが得かを天秤にかけて選ぶならば、間違いなくイルフェナは魔導師を選ぶ。

 王家に反逆など企てれば、問答無用で家の取り潰しが行なえる。民とて、それまでの経緯を知っているならば、彼らに同情などすまい。

 該当する貴族達と商人の繋がりを断つのも、貴族達が不満を募らせた挙句に行動することを期待しているから。


『処罰が難しいならば徹底的に力を削ぎ、こちらが正義と見られるような状況を作り出せばいい』


 要は、正当な理由で潰す場を整えているのだ。しかも、確実に王家が勝てるようにした上で。

 その上、その功績はサロヴァーラ王家のものとなる。何より、介入した国はサロヴァーラ王家と民に同情を向けただけである。『我々は』それ以外のことをやっていないし、商人達の行動は『彼ら自身の善意』。

 味方と公言していなければ、『そうでなければ都合が悪い者達が、勝手に思い込んでいただけ』。サロヴァーラ王家が他国に縋ったという事実など『ない』のだ。

 我々がサロヴァーラの民から悪印象を向けられる――報復の一環として、情報操作をする者もいると予想される――可能性も激減するだろう。

 商人達が品物を安く売った理由は、『自国の王族の指示』ということにされている。自分達に恩恵がもたらされている以上、民は貴族の情報操作を信じまい。人は利がある方に傾くのだ。

 国が正しい形に戻れば、かの国との外交も随分やりやすくなるだろう。いや、それだけではない。今回の報酬とも言える、明確な利があるのだ。


『サロヴァーラに恩を売れば、今後は北の情報が得やすくなりますよ? ティルシア姫でさえ、私の情報を正しく知らなかったんです。北と南には隔たりがあると思って間違いない……友好的なお付き合いをしてみませんか?』


 手紙にあったミヅキの言葉。これはとても魅力的な提案だった。ミヅキは北が描かれていない地図の存在を知っており、今回のティルシア姫の敗因も踏まえて、そう判断したのだろう。

 こういうところは『さすが、頭脳労働職!』と素直に賞賛してしまう。教えていないはずなのに、複数の情報から導き出すその思考回路。その過程はともかく、こういった点は脅威であろう。

 勿論、ミヅキの計画は大まかなものでしかない。これは介入する『国』が動くことが前提なのだ。民間人のミヅキにそこまでの権限はない。

 ゆえに、私達――国を動かす権限を持つ者達が協力者となることを求められる。その理解を得るための『お誘い』替わりに、この計画を伝えたに違いない。


「あの子は本当に、こういったことが得意だよね……少しは自己保身に知恵を回して欲しいんだけど」


 複雑な心境になりつつも、サロヴァーラに居るミヅキを想う。そんな策を立てていることを決して周囲に悟らせず、無邪気に報復を行なっているミヅキ。周囲の協力者達もまた、ミヅキと同じように振る舞っているはず。

 サロヴァーラの者達はミヅキの本性に、その惨酷さに、きっと気づかない。気づくのは結果が出てからなのだ。

 ……ただし、『そこまでの采配は誰が?』という疑問を抱いた者に限り、だが。黒猫は闇に紛れ、そう簡単に姿を見せてはくれない。


「我が国を敗北させた者ならば、これくらいは当然よな! 下手に温い一手など打てば事態の悪化を招き、よりサロヴァーラに混乱をもたらすだろう。そのような無能振りを晒すなど、あの娘の敗者となった者達への侮辱よ」


 楽しそうに、それ以上に満足そうに頷いているキヴェラ王。彼は本当にミヅキの才覚が喜ばしいらしく、この策にも乗り気なようだ。

 キヴェラ王もまた強者……その誇り高さゆえ、己と渡り合える存在を喜ぶのか。


「あの子は日頃そうは見えないのに、不意に見せる惨酷さに驚かされますね。一手で全てが終わるのではなく、様々な方面からの攻撃の果てに結果が出る。これは確かに、防ぎにくいかもしれません」


 難しい顔をして考え込んでいるのは、宰相殿。彼は未だミヅキとそれほど親しくないため、警戒心を募らせているらしい。

 それでも、この提案に不満はないようだ。少々悔しげに見えるのは、これ以上の対処方法が思い浮かばないからであろう。彼もまた、実力でその地位にいる誇りがある。


「ミヅキ……本当に手加減なくやる気なのだな。何があったのやら」


 呆れたように呟くのはグレン殿。ミヅキに慣れているはずの彼でさえ、今回は手加減を感じられないらしい。


「グレン殿でも、そう思うのかい?」

「ええ。大方、馬鹿の一人が貴方を侮辱したとかでしょう。今回のことはサロヴァーラ王や王を支える者達にも非がある……魔導師の報復を見せつける、という意味もあると思いますよ。部外者、それも異世界人にここまでやられれば、相当な屈辱でしょう。今後は彼らとて意地を見せるかと」


 さらりと嫌なことを言いながらも、『サロヴァーラ王一派への、無言の圧力の可能性』を言い出すグレン殿。皆もそれには納得できるのか、同意するように頷いている。

 しかし、私はそれどころではない。表面上は取り繕っているが、盛大に顔を引き攣らせたい心境だ。


 グレン殿……それでは『この策の原因は私』とか言わないか?

 切っ掛けではあるかもしれないが、原因扱いはかなり嫌なのだが。


 あくまでもグレン殿の予想に過ぎない。ただ、本当にそれが理由でやりかねないのがミヅキだった。特に同行者達はその行動を諌めない者ばかりなのだから。


「そういえば、『魔王殿下の黒猫』と呼ばれておったな。飼い主のために牙を剥くとは、可愛いではないか」

「ああ、仕留める勢いで獲物を狙ってそうですよね」


 微妙に息の合ったキヴェラ王と宰相殿が、微笑ましそうに――キヴェラ王は心底楽しげだ――こちらを見る。そんな二人の様子に、グレン殿からは同情の籠もった視線が向けられた。

 ……。

 早く手元に帰って来ないかな、あの馬鹿猫。いや、今回は私が出向いてもいいよね?

じわじわと浸透していく悪意。主人公の派手な行動はある意味、フェイク。

エリザ達は最初から共犯者なので、パフォーマンスの意味でナイフ投げ実行。

魔の手が迫っていることに気づいた時には手遅れです。

なお、魔導師的行動理由は

・魔王殿下の評価を正しく下していたティルシアのため。(取り引き含む)

・やられたら殺る勢いで十倍返しという信条。

・知り合いの国に馬鹿が逃げてきても困るので、徹底的に潰す。

……こんな感じ。清々しいまでに自己中です。

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