その先にあるもの。
遊園地にてソフトクリームを桃花が
食べたいってゆうから30分くらい
列に並んで2つ買った。
桃花の待ってるベンチへと向かったが
桃花も部下もいなかった。
「あいつらどこ行ったんだ?」
うろうろしてるとソフトクリームが
溶けはじめてきた。
仕方なく周りを歩いてた子供にやった。
(また買えばいいや)
「桃花ー?桃花ー?」
15分ほど探したが、姿が見えなかったので
勇のケータイに電話をかけた。
「…あれ?出ねぇぞ」
少し不安になった。
まさか桃花に何かあったんじゃ…
慌てて遊園地内を走り回って探したがいない…
心臓の脈を打つ音が早くなってくのが分かる。
(桃花…?)
そんな事を考えてると桃花の泣き声が聞こえた気がして
声の方向へ走った。
すると…
桃花が勇に抱っこされて他の部下と共にお化け屋敷から出てきた。
安心したような…むかつくような…
(あー、あれ俺がやりたかったのにな)
そんな事を思いながら桃花達に近付いた。
「桃花、」
その声に桃花は振り向いて俺に手を伸ばした。
「何?ここ入ったん?」
と、勇に訊ねた。
「はい、桃花様が入ってみたいと仰るので」
話をしてる間に桃花を引き取り
俺が桃花を抱っこする形になった。
「ふーん…、桃花、怖かったか?」
「こわかったよー!だってお化けが追い掛けてくるんだよ!」
ありがちなお化け屋敷の設定で
泣いてる桃花が純粋でメチャクチャ可愛かった。
「そっかそっか、じゃ、もう一回はいるか♪」
俺が冗談でそう言うと、桃花の顔は真っ青になり
首をブンブン!と激しく横に振った。
…可愛い♪←S
「パパー、ソフトクリームは~?」
桃花はお腹が空いていたのを思い出したらしい。
「あ~、桃花がいなかったから人にあげた。
あ、おい、お前ら買ってこい、一つでいいから。」
その後桃花は無事ソフトクリームをぺろりと食べた。
それからは昼飯食ったりキャラクターと桃花で写真撮ったり
パレード見たり…
なんやかんやで時間は刻々と過ぎて…
暗くなってきたな…と思い腕時計を見ると5時半近く…
「桃花、どうする?帰るか?」
と、俺は遊び疲れてうとうとしてる桃花に聞いた。
「ん~…」
桃花は軽く目を擦ったがもう半分は夢の中…
「ほら、抱っこしてやるからこっち来い」
「うん…」
桃花はよろよろと俺に近付いてきた。
よっ、と桃花を抱き上げてしばらくすると桃花は眠りの世界へ。
「勇、どうする?帰るか?
それともどっか泊まってくか?」
勇達も疲れただろう…そう思ったがよく考えたら奴はタフだ。
「世亜様も心配なさってるでしょうし…帰りますか」
その言葉に従い俺らは車へと向かった。