始まりの日。
ミルク持った、哺乳瓶持った、オムツ持った、遊び道具持った・・・よし!
俺は次の日から桃香をベビーカーに乗せて学校に登校するようになった。
「桃香ー、嬉しいかー?」
「たぁい。」
「そっかそっか、兄ちゃんも嬉しいぞー。」
幸せすぎるっ!!!
これから毎日学校に桃香を連れてきてもいいなんて!!
校門の前に着いた。
(ど、堂々としなきゃな・・・)
なんて思ってたら先輩たちがわらわら出てきた。
「あー、桃香ちゃん来たぞー!!」
「マジ!?あ、ホンとだ、おーい、皆ー!!!」
「桃香ちゃんいらっしゃーいv」
桃香ちゃんようこそコールのはじまりー・・・。
「ちょ、ちょっと、なんスか!?」
俺は桃香を取られそうになり桃香をベビーカーから抱き上げた。
「だって、毎日会いに来るって俺いったし。」
「俺も俺も!!!」
「だ、だからって、こんなに騒ぐ事ないっしょ!?桃香も怖がって・・・。・・・・・。」
「きゃっ、きゃっ。」
怖がってるどころか・・・・笑ってる・・・。
「あ、えと・・・・。」
「「「「「「か、可愛い―――――――――――!!!!!」」」」」」
皆が一斉に叫びだす。
・・・耳イテェ・・・。
「ちょっと、こば!俺にも抱かせろ!」
「俺にも、俺にも!!」
皆が桃香を抱こうと手を伸ばす。
「わーった、わーった!分かりましたよ!!」
落とさないでくださいよ・・・と言いながら先輩たちに桃香を抱かせていく。
「うわ、思ってたより重いんだ」とか「ちっちぇ」とか皆が口々に思ったことを言う。
「お前ら、そろそろ部活はじめるぞ・・・。」
「あ、キャプテン!」
一人がキャプテンの存在に気付き声を上げた。
「小林、そろそろ赤ん坊を保健室に置きにいけ。」
「うぃ〜す・・・。」
俺は少し残念な顔をして桃香をベビーカーに乗せ保健室へと向かった。
まぁ、最初はこんな感じで。
桃香も笑ってたし、皆も嬉しそうだったからいいかって。
そんな幸せな日々がこれから続いていくのかと思うと胸が高鳴った。
やっと、桃香ちゃんを学校に連れてきました。
あ、なっちゃんですよ。
これからは(子供好きの)女子も交えてのお話作りますv。