笑顔への道標。
目を瞑った俺は今までの出来事を思い返した。
桃花との出会い
仲間に言われたあの言葉
水価由来
逃亡
アメリカでの生活
父親との再会
帰国
優華との恋
母親の死
桃花の傷害事件
マモちゃんの夢
近所のババアの罵声
イジメ
高校退学
優華との別れ
「・・・!!」
今までの事を思い出し終わると俺は
腹から何かが込み上げるのを察知して
洗面所に走った。
「・・・おえっ」
俺は吐いた。
きっと、色々ありすぎた。
たった、1年ちょっとの間に・・・
そう考えると俺はまた吐いてしまった。
まるで俺をターゲットにしたように
残酷な運命が俺に降りかかる。
なんで俺が?
そう考えても答えは見つからない。
でも、考えられずにはいられなかった。
「・・・ふぅ」
俺は落ち着くと桃花のいる部屋へと向かった。
ガチャ・・・
静かにドアを開けるとそこには
愛らしい桃花が床に寝ていた。
俺は桃花を抱きかかえてベッドに移動させた。
布団を掛けて桃花の頭を撫でた。
その時、視界に映ったものがあった。
それはパソコンだった。
俺は優華の家に向かうまでの事を思い出した。
「調べるんだっけ・・・」
そう呟いて俺はパソコンの方へ歩いた。
(えーっと、何て調べりゃいいんだ?)
俺は自分に残された物を思い浮かべた。
高校退学という学歴
小林桃花という妹
母さんの残してくれた貯金・マンション
(あとは・・・)
俺はハッと笑った。
「心の傷ってやつかな・・・」
少しへこんだが、そんなこと言ってられない。
俺はインターネットのページを開いて
“高校中退”“仕事”
というキーワードで検索した。
検索結果には、俺のこれからが示されていた。
「・・・通信制?」
次のページへ行っても画面はその言葉ばかりだった。
俺は何気なく目に入った所をクリックした。
その時の俺を言葉で表すなら
『目をキラキラ輝かせて』とかって
言うんだろうな(笑)。
「これだ・・・!」
俺は検索画面に戻ってキーワードを変えた。
自分の住んでいる地域と「高校」「通信制」・・・と。
「おっ♪」
俺は色々なページを見た。
近場、ちょっと遠い所
週2〜3日登校、月2〜3日登校
共学、別学
制服のあり、なし
単位制、学年制
「おっ、ここよさそうじゃん」
俺は、目途をつけた。
その学校はいつでも編入よし、
月2〜3日の登校、共学、
制服なし、単位制だった。
月2〜3日なら桃花に構ってあげられる
時間があるし単位制ならでなくても
いい時があるって事だから
まぁ、それはどーでもいいけど(笑)
「ここに決めた・・・!!」
俺は確かに続く道を確信した。
そして、決めた。
ここに通いながら年を誤魔化して
夜の仕事をやろう(夜の仕事の理由は金が欲しいから)。
そして、卒業したらちゃんとした所に就職して
桃花を育ててやろう、と。
また、優華と桃花と俺の3人が笑えるように・・・。
お久しぶりです。
いつもご愛読ありがとうございます。
皆様のお陰でここまで進む事が出来ました。
実際ここまで章が進めると思ってませんでした(笑)。
ここまで来れたのは皆様のお陰です。
これからもご愛読よろしくお願い致します。
あと、よかったら感想宜しくお願いします(笑)
書く気力が湧いてきますので(≧∀≦*)。