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あなたが幸せになるまで。

(…行きづれぇなぁ)


俺はさっきの事を考えると桃花に顔を

合わせづらくなった。


(でも,行かなきゃだよなぁ…)


俺は少し考えて溜め息を吐くと

家を出た。



(桃花に…何て説明すっかな…)







 

ピンポーン


優華の家のインターホンが鳴る。


しばらくすると優華の母さんが出てきた。


「ぁら!唐御くん!

学校はどうしたの??」


優華の母さんが心配そうに聞く。

俺は,

「ちょっと具合が悪くなって…」と

嘘を吐いた。


しかし,優華の母さんはその言葉を聞くと

俺から目を反らした。


そして,口を開いた。


「唐御くん…あのね,もう優華と

付き合うの止めてくれないかしら??」


「…………ぇ??」


「高校,退学になったんでしょ??

そんな人とうちの優華を付き合わせる訳には…」


優華の母さんは申し訳なさそうに言った。


…俺は,もぅ色々なものを失った。

なのに…まだ,奪うのかよ??


なぁ,神様なんて本当にいるのかよ??







それからは記憶がなかった。

いつの間にか桃花は寝てて

俺は座って桃花の寝顔を見つめていた。



可愛い桃花の寝顔。


俺がこの子の為に出来る事は…??


俺は,桃花の柔らかい髪を優しく撫でた。


視界が歪んだ。


目から雫が零れた。


「ごめんな…ごめんな…」


口から謝罪の言葉が出てきた。




「本当にごめんな…。

でもな…絶対,絶対幸せにするからな…??」



俺は,涙を拭って前を向いた。


大丈夫だ,俺。

いつか自分で言ったじゃねぇか。


“道は諦めなければ終わらない”


まだ,終わってなんかない。




桃花,待ってろよ。

幸せにしてやるからな…。


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