夢であってほしい。
前回の小説「あの頃と同じように」は
設定上の違いがあった為削除させていただきました。
小林唐御は水価由来から逃げ、
水価由来とは離れた場所に住んでいる設定でしたが
作者の自分が設定を忘れ同じ町にいるような
話を書いてしまいました。
誠に申し訳ございません。
読者の皆様の温かいご理解をお願い致します。
その後もシカトは続いた。
まぁ、痛くも痒くもねーんだけど。
ある日俺はいい天気を理由に
屋上でサボろうと階段を上った。
その時、女の怒鳴り声が聞こえた。
「あんた、いい加減にしなさいよ!!!」
「早くしなさいよ!!!」
俺はイジメか…と思い屋上に背を向けた。
すると俺のよく知ってる声が聞こえた。
「あなた達が唐御君の何を知ってるっていうの!?」
その大声に俺は足の方向を変えて
急いでドアを開けた。
「優華!!!???」
よく晴れた日の屋上に相応しくない
顔をした優華を含めた5人が俺のほうを
バッと見た。
「…!唐御君…!」
泣きそうな顔をした優華が俺の名前を呼んだ。
彼女もそんな顔を見て耐えられるはずがない。
俺はいつの間にかリーダーらしき女に掴み掛かっていた。
「てめぇ、俺の女になにしてんだ?」
思いっきり睨み付けてやったが
相手は怯むことなく俺に言った。
「…あなた、この学校でどういう立場にいるか
解ってないの!?」
そう女が言うと他の3人が口を開きだした。
「小林君…あなた、茨城春美って人
知ってるでしょ?」
「・・・」
俺は黙っていた。
忘れるはずがない
あいつは、俺の世界一大切なものを傷つけた。
「その人の家が、お金持ちでこの学校を
支えてるも同然なの…。」
俺はその言葉に手の力を緩めた。
そして…俺はその一言と後の事件によって
人生を狂わされる事になった…。