マモちゃんと桃香。
桃香,桃香,
小林 桃香。
俺の子供。
貴方は今・・・
幸せですか??
「え?望月さん家に居るのか?
その桃香ちゃんって子は?」
「あ〜,まぁな。」
部活が終わり俺とマモちゃんは
優華の家に向かっていた。
「まぁ・・・お前ン家の事情は聞かないけどさ。」
「あぁ,それで頼むわ。」
それからは,
あの先公うざいとか,
B組のあの子知ってるか?とか
エロトークに花が咲いたりと
普通の高校生の帰り道だった。
ピンポーン・
俺は優華ン家のインターホンを押した。
「はい」
優華が出た。
「優華?俺,唐御だけど。」
「あっ,は〜い。」
優華は俺だと解ると
ドアをガチャッと開けた。
「桃香ちゃん,今日は
ビデオ見てたって・・・。?」
優華はそこまで言うと
マモちゃんの存在に気付いて
頭にハテナマークを浮かべた。
「あれ・・・?早川君??」
「や・・・ぁ,望月さん。」
その時気付けば
良かったんだ。
何でこの2人は
目を合わせないのか・・・。
「優華,桃香どこ?」
「あ・・・私の部屋に居るよ・・・。」
「あ,そうだ。マモちゃんもいいか?
桃香を見にきたんだ。」
「うん,いいよ。」
「「お邪魔しまっす。」」
俺とマモちゃんは
声を揃えて上がった。
トントントン・・・
階段を上る音に気が付いたのか
桃香は優華の部屋から顔を
チョコンと出した。
「桃「かわい―――――――――!!!」
「「!!??」」
いきなり聞こえた
叫び声の犯人は・・・
「マモちゃん,うるせぇ(怒)」
「だってだって!!」
まぁ,マモちゃんが
叫ぶのも無理は無いだろう。
子供好きなのに
子供と距離を取らされた
マモちゃん。
まぁ・・・大目に見てやるかvv。
それから
マモちゃんは
桃香に
ベッタリだった。
そりゃあ
もう,うざい程VVV。
「何歳になったの?」
「いち。」
「お名前は?」
「もーか」
「好きな動物は??・・・
質問のオンパレード。
それでも桃香は
無表情で答える。
・・・無表情で・・・。
「・・・・・・・・・。」
「唐御君・・・もう9時だけど・・・。」
優華の声で俺は
目が覚めた。
「へ?」
俺は急いで
携帯の時間を見た。
確かに携帯には
9:03と表示されている。
「ちょい。マモちゃんマモちゃん。」
マモちゃんは俺の声で
目を覚ました。
「え?何だよ?」
「もう9時なんだけど・・・。」
「え!?マジ!!?
やべぇ!俺そろそろ帰んないと!!」
マモちゃんは
自分の荷物の下へと
急いで駆け寄り
慌てて身支度をした。
俺はその間に
桃香に近寄った。
「桃香,眠いか?」
「うん。」
桃香はやはり俺と目を合わせずに
そう答えた。
「ごめン!!こば!望月さん!俺帰る!!
じゃぁな!!!」
マモちゃんは
まるで風のように
さっそうと部屋から出て行った。
階段を慌てて降りる音が
聞こえる。
「「・・・・・・・・・・。」」
俺も優華もしばらく
黙り込んでしまったが
ちらりと桃香を見た。
桃香は
知らない人が
行ったことに安心したのか
首を上下に揺らして
目をうつろにさせていた。
そして・・・
優華のベットに頭だけを乗せて
寝てしまった。
「桃香?・・・寝ちゃったか。」
俺は桃香に近づいた。
一番桃香の近くに居るのは
優華で,俺は同時に優華にも
近づく事になる。
俺は桃香を抱き上げた。
「優華,ちょっとベットに桃香
寝かせていいか??」
「うん,いいよ。」
優華の答えを聞いてから
俺は桃香をベットと
平行にした。
「ふふっ,桃香ちゃんかわいい。」
優華はそう言って俺に
微笑んだ。
俺は優華の横に
腰を下ろして
溜息を吐いた。
「・・・笑ってる桃香が
世界で一番かわいい・・・。」
「・・・唐御君・・・」
「「・・・・・・・・・・・・・・」」
「だ・・・大丈夫だよ!
きっと・・・また桃香ちゃん
笑ってくれるよ!」
「・・・優華。」
俺は優華の顔を見た。
何の保証も無いだろう。
けれども
“桃香はいつか
また笑ってくれる。”
それを信じた綺麗な瞳だった。
急に優華の全てが愛しくなった。
「・・・・・・・優華。」
その雰囲気に気付いたのか
優華は俺の目を3秒ほど見つめて
目を閉じた。
俺は優華のその
かわいらしい唇に
キスをした。
俺は優華の唇の熱と
自分の唇の熱が
重なってる・・・・と思ったところで
理性がぶっ飛んだ。
俺だって男。
しかも
荒れてたときの俺の考え方は
『1日で落として
3日でキスして
1週間でベットイン』
・・・。
あ,そこ引くな。
優華と付き合って
そろそろ1ヶ月。
俺も男の欲ってもんが・・・さ?
俺は優華が逃げないように
優華の頭の後ろに
手を掛けた。
・・・そして・・・
優華をゆっくり
押し倒した・・・。
あう〜・・・
書いてるこっちは
赤面です・・・。