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その笑顔を。

あれから,桃香は入院する事になった。


まぁ,当たり前っちゃあ当たり前だけど。


え?茨城春美はどうしたかって?


・・・あれから来なくなったよ。

こっちとしては桃香と同じ痛みを味あわせて

やりてぇけどな。

そんなこと,出来るはずもなく・・・。




ガチャ・・・


「桃香?パパだよ。」


俺は桃香を個室に入れた。

桃香も精神的にやられているだろうと,

医者と相談して決めた。


「・・・・パパ?」


桃香は元気の無い声で下を向きながら

俺を呼んだ。


「・・・・桃香。今日は何してたの?」


「ほん・・・。」


「本読んでもらったの?良かったね〜?」


「・・・うん。」


・・・桃香はあれから俺と目を合わせなくなった。

もしも・・・もしも俺があの時マモちゃんと一緒に

あいつらなんんか誘わなければこんな事には

ならなかった。



マモちゃんの声が頭の中で繰り返される。


『はぁ・・・どうなってもしらないからな。』


あの時,素直にその言葉を聞き入れていたなら

桃香はこんなにも痛痛しい包帯を巻いて

苦しがる事も無かった・・・。


自然と・・・口が動く。



「・・・ごめん,桃香・・・。」


「・・・・・・・・・。」


・・・桃香は。



何も言わなかった・・・。






もしかしたら・・・・

俺はもう二度と桃香の

可愛くて愛らしい無邪気な

笑顔を見れなくなるかも

しれない・・・。




・・・一生・・・。


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