狂った女。
微妙にグロとヒスな部分があります。
ご了承ください。
・・・最近桃香との時間が減った。
俺・・・マジで寂しい・・・(泣)。
「桃香〜,迎えに来たぞ〜。」
俺は優華の家の玄関で叫んだ。
「桃香ちゃん,パパが来たよ?」
「うん。」
返事をしながら,桃香は昔,優華が遊んでた
ぬいぐるみや人形に夢中だ。
「桃香?桃香〜??もう,帰るぞ〜?」
「・・・うん。」
桃香はさっきから返事ばっかりで
動こうとしない。
「桃香!パパ怒るよ!」
「・・・・・は〜い。」
俺が少し叫ぶと桃香は
不屈な顔をして,俺に近寄ってきた。
俺は笑顔でいい子だと桃香に言ってやる。
事件はその帰り道だった。
ピルルルルルル・ピルルルルルルル!!!
俺の携帯が鳴った。
俺は相手も確認せずに電話に出た。
「もしもし。」
『あっ!唐御君〜?私〜,茨城だけど〜。』
俺はゲッと思ったが
女には優しくという俺のポリシーが
嫌でも俺にある。
「や〜,どこの美人さんと思ったら先輩ッスか〜?
どうしたんスか??」
『そんな〜,美人さんなんて〜。
・・・あのね〜,家に今日遊びに来ない〜?』
「・・・・は?」
『いいじゃ〜ん?いい考えだと思わない!?』
「・・・あ,あっ。そっスね〜。でも,もう今日は遅いし・・・。
俺,狼になっちまいますよ。はははははは。」
『・・・・・・・・・いいよ。』
「え?」
『私・・・唐御君になら・・・プツッ プープー・・・
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
俺は思わず携帯の電源を切ってしまった。
「はぁ・・・女ってチョット優しくすると
すぐこれだ・・・。あ〜ぁ,マジうぜぇ。」
・・・その時だった。
「・・・唐御君。」
「へ?」
俺は後ろを振り向いた。
するとそこに居たのは・・・
「先輩・・・??」
茨城 春美だった。
「ッ・・・えと・・・なんでこんな所に・・・??」
俺はいきなりの事態にそれしか言葉が
出てこなかった。
「ずっと・・・居たよ。後ろに・・・。」
「・・・は??」
「学校終わってから・・・ずっとね。」
俺はその言葉を聞いた途端ぞくっと背筋が凍った。
「・・・その赤ちゃん・・・あの女の子供?」
「え・・・いや・・・これはいもう「あの女との子供よね?」
「ちが・・・「何でなのようっ!!!!!」
茨城春美はそう叫ぶと凶器を振りかざした。
俺は自分目掛けてかと思わず目を瞑った。
いや・・・瞑ってしまった。
「ぎゃぁ!!!!」
でも,痛くなんかなかった。
それどころか明らかな子供の叫び声。
俺は目を急いで開けて,隣を見た。
そこで俺の目に映ったのは・・・
「桃香!!!!!!!!」
・・・肩から血が出た桃香だった。
「・・・てめぇ!」
俺は茨城春美を睨みつけた。
「ふん・・・そっちがいけないのよ。私がいながら
他の・・・それもあんな女に手なんか出すから!!」
イカレテル・・・この女・・・イカレテル。
その事だけが俺の頭をグルグルと駆け巡った。
そして・・・茨城春美は逃げた。
俺はしばらく呆然と立ち尽くしたままだった・・・。