桃香の夢。
俺は部活を終えて優華の家へと
向かった。
あ〜,部活とかマジでかったるかったわ〜。
「桃香,遅くなってごめんな〜,
・・・いい子にしてたか?」
そう聞くと桃香は
「うん!」
と,頷いた。
「桃香ちゃん,日中は
“パパがいな〜い!”って言って
ずっと泣いてたんですよ。」
俺はそれを聞いて恥ずかしくなったような・・・
嬉しいような・・・。
「桃香,嘘吐いちゃだめだろ?」
桃香はシュンと頭をうなだれて,
「ちゃ〜い。」
と,言った。
「はいはい,いい子ね。
ちゃんと,ごめんなさい言えたね。」
したら,桃香は笑った。
あぁ・・・可愛いvvv。
「さ,帰るか。」
「うん!」
「・・・じゃぁ,ありがとうございました。」
俺は軽く一礼をした。
「えっ!唐御君,もう帰っちゃうの!?
家でお茶でも飲んでけばいいのに・・・」
優華が驚いて言った。
「そうよ,お茶くらい飲んで行ったら?
唐御君。」
「あ〜,そっすね。じゃぁ,お言葉に甘えて・・・」
俺は優華の家にお邪魔する事になった。
「おじゃましま〜す。」
俺は優華の部屋に案内された。
もちろん,桃香も一緒に。
部屋は・・・なんつーのかな・・
女の子の部屋って感じ満々。
俺にこの部屋とか似合わなすぎる・・・。
「かっわいい部屋だな〜。」
俺は見たままを言った。
「そんな・・・唐御君の部屋も今度見てみたいな。」
「・・・・・・・・・・今,なんつった??」
「えっ? 唐御君の部屋も見てみたいなって・・・
なんか,変??」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
(こいつには常識ってもんがねぇのか?)
だってよ,考えてもみろ。
高校生の男女が部屋に二人きりなんっつったら
男がやる事はふつー,1つだろ・・・。
あ,今俺のこと変態とかって思った??
ばーか,男は皆変態だっつの。
「・・・唐御君??」
優華の声にハッと目が覚める。
「あ,いや・・・わりぃ,何でもねぇや。」
「そう?」
「ねぇ・・・唐御君ってさ,小さい頃何になりたかった?」
優華が意味不明なことを聞いてきた。
「あ? 小さい頃?んなの忘れた。」
「・・・あのさ,桃香ちゃんは何になりたいのかな・・・?」
「えっ?桃香の夢?・・・・・・・・・・・・。」
俺は首を傾げた。
(そういえば・・・知らないな。桃香の夢・・・。)
少し考え込んでしまったが,よく考えたら
隣に桃香・・・居るじゃん。
「桃香,おっきくなったら何になりたい?」
俺は桃香と目線を同じくらいにして
尋ねた。
すると,桃香はジッと俺の顔を見て
ニコッと笑い
そして・・・・
「「!!!!!」」
俺の唇を塞いだ。
まだ・・・優華ともキスしてねぇのに・・・(泣)。
「っ・・・・桃香・・??」
桃香は唇を離すと,
またニコッと笑った。
「パパー,ちゅき。」
そう言って俺にもたれかかってきた桃香は
幸せそうな顔をしていた。
その顔を見たら,俺らはキスされた現実を
"ただの愛情表現”としか見れなくなって・・・。
((まぁ・・いっか))
二人同じ事を思った。
でも,桃香の夢って・・・??
結局それは分からずじまい・・・。
桃香の夢って,何か
分かった人挙手〜!!!