再び,日本へ。
それから俺達は日本へ帰ることになった。
元はと言えば父さんを見つける為に来たアメリカ。
籍も入れてない母さんと父さんはただの他人。
そして,会えた事は会えた・・・。
俺は母さんに正直に水価の事を話した。
母さんは驚いたが,その後こう言った。
「唐御,貴方よく今日までその事を黙ってたわね。
辛かったでしょう?でもね,どんな事情があろうと
桃香はもう,うちの子。桃香が本当のママに会いたい
って言うまで桃香を手放す気母さんさらさら無いわ。」
俺だって同じ気持ちだ・・・桃香が本当のママに・・・ 。
!!!!
その時思い出した。
あの夢を・・・。
・・・・日本・・・・
そういう訳で俺達は前とは遠く離れた場所で
新しくスタートを切ることにした。
俺はそこで新しい高校に入る為必死に勉強した。
そして,無事中途入学試験に合格した。
でも,類は友を呼ぶってか?
俺の周りに集まってくるのはウザい女共と不良ばっかし。
あーぁ,俺ここでも不良やんなきゃ・・か。
でも,高校に入ってから1週間,そいつ等とつるんでるのも
かなり楽しい。 まぁ,いっか。なんて思いはじめた俺。
母さんは相変わらず水商売。
昼は桃香の面倒母さんが見て,夜は俺の担当。
え?俺が夜とかいうとやらしいって?
うっせ,バカ。
「んでよー,そいつがさー・・・」
「はっ,マジかよ。」
そんな毎日だったけど充実してた。
もちろん,学校って言えばストレスも溜まるし,
疲れるし,マジ面倒。
不良って言うくらいだから喧嘩もするけど。
そんで・・・・・・
俺の苦手なテスト。
退学を避ける為には平均点取らなきゃヤベェのは解るよな?
んで,日本に居たのが桃香が0歳の時。
アメリカに行ったのが桃香が7ヶ月のとき。
桃香の誕生日は3月3日。
つまり・・・俺の言いたい事は今は6月って事。
意味解んねって?その辺ほっとけやー。
つまり今月,中間テストがあるわけね,そこの頭の良さそーなお姉さん方・お兄さん方。
だから,頭の悪い俺は必死に勉強中。
けど・・・あの子が・・・桃香が・・・・。
「パパ,ほん。」
シンデレラの絵本を持ってきて俺に読めって言うんだよ。
「・・・・桃香ちゃん,パパ今手が離せないの。
今度にして?ね?」
「やだ。ほん。」
「だから・・・だめ。」
「やだ。」
「だーめ。」
「やだ。」
・・・この所俺は深夜まで勉強したから・・その・・・短気になってて・・・。
「パパ,ほん。」
イラッ
「っせーな,クソガキ!!」
って,叫んじまって・・・。つか,不良の血が抜けてない?
桃香は案の定,大泣き。
それでも,気の立ってる俺は桃香を無視して勉強。
「わ〜〜〜ん,わ〜〜〜ん!!!」
(聞こえない,聞こえない。)
・・・嫌だったんだ。こんなにも楽しい日常が無くなるのが。
桃香にいってきますを言って学校に行って授業受けて,
休み時間には仲間と喋ったり,女共の話を聞いたりして
桃香にただいまを言って,桃香と一緒に遊んだりする
今の日常を壊したくなくて・・・・・。
桃香はそうこうするうちに泣き疲れて寝てしまった。
俺は桃香をベットに寝かせた。
「・・・ゴメンな,テスト終わったら絵本いっぱい読んであげっからな。」
俺はそう言って桃香の額にキスを一つ落とした。
(さてと・・・勉強,勉強。)
俺はまた深夜まで勉強に励んだ。
随分この連載も長くなってきました。
だって18部ですよ!?
どうか最後まで
お付き合い
よろしくお願いいたします。。・☆**・,,。・☆