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父さん。

実は俺母さんと同じ所で働き始めたんだ。

え?聞いてない? 

そりゃそうだ,つい最近からだし。 

 

んで,そこで事件が起きたってわけ。


それは,ほんとに偶然俺の・・・父さんが・・・この喫茶店に来たんだ・・・。

これは偶然か?運命か?それとも・・・神様の悪戯か??


あの日.................................................................

(すいません,英語は片仮名って事で・・・)


「イラッシャイマセー。」


母さんのきれいな声が店に響く。

その瞬間・・・・・・ 

 

ガシャーーン!!!!


母さんの持ってるお盆とその上に乗っていたグラスが落ちた。

俺は急いで駆けつけた。


「母さん!!大丈夫か!?」


でも,母さんは俺の方なんか見てやいなかった。

見てたのは,その客・・・。


「・・・裕太・・・!!」


母さんがそう叫んだ。


「お前・・・恵か!?」


恵は母さんの名前。

30台前半の日本人・・・まさか!!


「・・・・父さん・・・!?」


俺は,まさかと思ったが自分の勘を信じて叫んだ。


「まさか・・・唐御か!?」


俺の名前を知ってる男。

そいつは間違いなく・・・・


「唐御,この人が貴方のお父さんよ。」


俺の父さんだった・・・。


「「「・・・・・・・・・・・・。」」」


俺達3人は絶句した。

まさか・・・まさかこんな事が・・・。


「裕太・・・後で話があるわ。」


母さんはそう言って父さんを睨んだ。

そして父さんはそれに物怖じする事無くこう言った。


「後でと言わず今にしよう。」


母さんはそれを聞くと店長に休憩をお願いしに行った。


「「・・・・・・・・・・。」」


話す事も無く・・・と言うかあっちからなんの声も掛かってこない。


(・・・これが・・俺の父さん・・・?)


しばらくすると母さんが戻ってきた。


「唐御,貴方の休憩も貰ってきたから・・・」


そして俺達は母さんの部屋に向かった。


「「「・・・・・・・・・・。」」」


しばらくは誰も口を開かなかった。

それから,一番最初に口を開けたのは父さんだった。


「恵,よく唐御をここまで育てたじゃないか。 

とっくに孤児院にでも入れたのかと思ってたぞ,俺は。」


「!?」


俺はその言葉に眉を潜める。 

 

「・・・そんなの,貴方の勝手な思い込みよ。

私は今はそんな人間じゃありません。」


「・・・ふん,どうだか。俺との子供が出来た時 

真っ先に堕ろすって言ったのはどこのどいつだ? 

なぁ,恵?」


「・・・・・・・・・・・・・」


母さんは黙り込んでしまった。 

 

少し出てきた母さんの過去。俺の知らない・・・。


「そんな事今はもういいのよ・・・。

それより,裕太。貴方今まで何をしてたの!? 

私が今までどれだけ苦労して唐御を「ぎゃーぎゃーとうるせぇなぁ・・・ったく・・・」


「「!!」」


「貴方・・・私の言ってる事解ってるの!?」


「少しは黙ったらどうなんだ!このクソアマ!!」


「話さなきゃこの問題は解決しない事ぐらい 

貴方だって解ってるはずよ,裕太。」 

 

「・・・ったく,口の減らない女だな。相変わらず・・・。」


父さんはそう言うと辺りを見回して,ニヤッと笑った。

その時だった。桃香が泣き出した。


「わ〜〜〜〜〜〜ん,パパァ!!」


そして,桃香が部屋に入ってきた。


「!桃香!!今ここに来ちゃ駄目・・・バシッ!!!


「!!!!!母さん!!!」


俺は視線を桃香から母さんに移した。


「どこの男とガキなんか作りやがった!!このアマ!!!」


「ちが・・・この子は孤児院から貰ってきた子で・・・」


「嘘つきやがれ!!クソアマ!!!」


父さんはそう言って母さんを殴り始めた。


「やめ・・・やめ・・・。」


母さんは体をうずくまらせて必死にやめてと叫んでいる。


「・・・やめろ。」


そこで俺がストップに入った。

喧嘩技で鍛えた洞察眼がここで役に立つとは・・・。


「あぁ!?何だ唐御!?こいつを庇うってか!?

お前は知らないだろうけどなぁ,こいつはお前が出来たと判った時 

真っ先にお前を堕ろそうとしたんだ!!それで,産まれてきた時

にも真っ先に孤児院送りにしようとした女だぞ!! 

おまけに虐待までしてたんだぞ!!」


「・・・それが何だよ。とっとと,失せろ。」


俺はそう言って,実の父親を蹴飛ばしてドアの外に追い出した。

そして,ドアの鍵をガチャリと閉めた。


「・・・。母さん!大丈夫か!?」


俺は目の前で震えている母さんに声を掛けた。


「え・・・えぇ・・・大丈夫よ・・・。」


口で大丈夫と言っているが,母さんの震えは止まらない。


「う・・・うわ〜〜ん!!パパァ!!」


「!桃香!」


そう・・・あんた等も忘れてたと思うがさっき部屋に入り込んできた 

桃香が泣いているのだ。 

 

「よしよし,怖かったな。」


俺はその時感じた。


(・・・守らなきゃ・・・)


母さんも,桃香も・・・俺が守ってやらねぇと・・・って・・・。




この人虐待好きだね。・・・とか言わないでっ(><)!

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