リベンジ
今回も感想・意見・評価よろしくお願いいたします。
m(−−)m
『パパ、桃香のほんとーのパパは
どこにいりゅの?』
『・・・何言ってるの?桃香。
パパは此処にいるでしょ?』
『・・・・・違うよ,パパはほんとーのパパじゃない。
ねぇ,桃香のパパは?』
少し大きくなった桃香は泣きながら俺に尋ねた。
お前の・・・本当の・・・パパは・・・・・。
そこで目が覚めた。
「・・・夢・・・か・・・・・。」
俺は震える手をもう一方の手で押さえた。
すると,俺の頬に液体がつたった。
そう・・・その液体は“涙”。
なんか・・・・俺,桃香が来てから泣き虫になったな・・・。
「ん・・・・・・。」
桃香の声がする。
そう,俺の隣には桃香が寝ている。
パパと寝るって言って聞かないんだ,これが。
「ん〜,パパ。おっき〜?」
桃香が体を起き上げて眼を擦りながら
俺に起きたの?と聞いてくる。
「あぁ,起きたよ。桃香はまだ寝んねしてていいんだよ?」
「んーん,桃香もおっき。」
そう言って桃香は起きた。
「桃香,朝ご飯何食べる?」
「ん〜,オレンジジュース!!」
「…桃香…,オレンジジュースはご飯じゃないの。昨日もアイスクリームなんて言ってたけど…。」
俺は、桃香に軽い説教をした。
「む〜〜,。」
「…あのね,桃香。パパは意地悪言ってるわけじゃないの。
桃香にはちゃんと食べて元気でいてほしいの。わかった?」
そう言うと桃香はう〜と唸っていた。
その姿もまた愛らしい。
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俺は久々に桃香を連れて買い物に出掛けた。
が,あんな酷い事が待っているなんて誰が考えただろう?
・・・いや,俺が気付けば良かったんだ。
俺が,バカだったんだ・・・・。
俺は売られた喧嘩は買うをモットーに生きてきた男。
つまり,喧嘩に勝った分だけ恨みも買うわけで・・・。
その中でもリベンジに汚い手を使う奴が居るなんて思いもしなかった。
ここまで言えば分かるか?
そう,汚い手って言うのはそいつの一番大切なものを壊す事・・・。
それに,気が付かなかったんだ・・・オツムの足りない俺じゃぁ・・・。
「桃香,一緒に買い物行こうか?」
俺は桃香に聞いた。
「うん!!」
桃香は笑顔で頷いた。
そして,俺達は外に出た。
その時,誰かに見られてる気はしたんだ。
・・・でも,気のせいだと・・・気のせいだと思って・・・。
「桃香,何か欲しいものあるか?」
「くまたん!!」
俺と手を繋いだ桃香は店の窓際に飾られた
熊のぬいぐるみを指差して言った。
「そっかそっか,くまさんが欲しいのな。ちょっと待っててなー。」
俺はそう言って店に入っていった。
そして,くまのぬいぐるみを買った。
俺は桃香の喜ぶ顔を想像しながら店から出てきた。
・・・何でこの時桃香を置いていってしまったのだろう。
「桃香〜。ほら,くまさん・・・・桃香?」
さっきまで,窓に張り付いていた桃香が何処にもいない。
「・・・桃香?桃香!?桃香!!??」
俺は辺りを走り回って桃香を探した。
「パパ!!」
桃香の声が聞こえた。
「!桃香!!」
振り向いた先にはガラの悪いヤンキー達に
連れ去られそうになっている桃香。
桃香は必死に抵抗している。
それでも,大人の力に勝てるはずもない。
桃香は人気の無い路地裏に連れ去られていった。
もちろん,俺は走って桃香を追いかけた。
「桃香!!てめぇら,桃香を放しやがれ!!」
「・・・ヤットリベンジガデキル。」
「は?リベンジ?ふざけんな!何も桃香を・・・ゴンッ!!!!!!
後ろから鈍い音がした。
「コノアイダハズイブントセワニナッタナ。」
ヤンキー達はそう言って俺の手の自由を封じた。
それから,しばらくたこ殴りにされたがそこでくたばる俺じゃない。
俺は力ずくで,手の自由を復活させて奴らに攻撃を始めた。
ヤンキーたちはどんどんと倒れていった。
・・・爽快だった。俺の力にひれ伏す奴ら。
俺はいつの間にか自分の為に戦っていた。
桃香の事なんてすっかり忘れて・・・。
・・・続く・・・
長くなりすぎると読みづらいんで
2編に分けさせて頂きます。
そのへん宜しくお願いいたします。