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逃亡。

あれから俺は,学校に行かなくなった。 

つか,あんただとしても行かねっしょ? 

そして俺は,その間ずっと考えていた。


(逃げなきゃ……)


逃げなきゃ桃香は俺の妹じゃなくなる…! 

それだけはぜってー嫌だ!! 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  

俺は逃げる事を決意した。 

こんな所で怯えながら暮らす勇気は俺にはありゃしない。 

 

金はある…。 

俺は水価が学校に行ってる間を狙って,俺は桃香を連れて逃げた。 

あてが決まっていた訳でもない。それでも,逃げるしかなかった。 

でも,とりあえず適当な電車に乗って終点で降りようと思った。 

 

 

「○○駅ー、○○駅ー。次は終点です。」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

 

俺は来た事の無い街に来た。 

まぁまぁの都会で結構騒がしかった。 

桃香はスヤスヤと寝息を立てて眠っていた…。 

 

ここからが,俺等の冒険の始まりだった。 

 

俺は今日泊まる場所を探した。 

案外にすぐに見つかったホテルに泊まる事にした。 

 

俺は部屋に着くとどさっとベットに倒れた。 

 

「・・・・水価・・・桃香・・・・・。」 

 

その名前をぼそりと呟いた所で俺はハッと気付いた。 

 


(違う!!小林!!この子の苗字は小林!!!!) 

 

心の中でそう叫んで俺は一先ず落ち着いた。 

 

「う〜〜。」

 

桃香が俺を呼んだ。 

 

「どした?桃香。」 

 

俺はそこで大変な事に気付いた。 

 

(ミルクとオムツ・・・忘れてた・・・・。) 

 

俺の顔は口角を吊り上げたまま青ざめていった。 

 

(か・・・買いにいかねぇと・・・。) 

 

俺は桃香を残して買い物に行く事にした。 

部屋の鍵をちゃんと閉めたのを確認して、外へと向かった。 

 

近くうろついてれば薬局ぐらい…おっ,あったあった。 

 

俺はそこでミルクとオムツと哺乳瓶を買ってホテルに急いで戻った。 

はたから見れば俺は異様な人に見られているかもしれない。 

が,これも桃香の為と涙を呑んだ。  


「桃香?桃香?ちゃんと居るか??」 

 

俺はドアをそぅっと開けた。 

すると・・・・・・ 

 

「わっ,桃香!ちょい待って!」

 

桃香は大泣き寸前だった。 

 

「ひっ…ひっ…びえっ・・・・。」 

 

一人がよっぽど寂しかったらしい。 

俺はドアが閉まったのを確認して慌てて桃香を抱きかかえた。  

 

「ごめんな〜,桃香。一人寂しかったんだな〜。ごめんな〜?」 

 

「ひっ…ひっ…うっく・・・。」 

 

桃香は俺の為に泣くのを我慢してくれるらしい。 

 

「よ〜し,よ〜し。いい子いい子だね〜。」 

 

「ん・・・・・・・。」


桃香は目を潤ませながら俺の方を見てきた。 

 

「ん?どした?桃・・・・そだ!ミルク!ミルク飲もーな。お腹空いただろ?」 

 

俺は部屋に用意されていたポットからお湯を出してミルクと混ぜた。 

 

んくっんくっ・・・ 

 

桃香は凄い勢いでミルクを飲み始めた。 

 

俺はミルクを飲み終わった桃香にげっぷをさせて子守り唄を歌って寝かせた。 

 

(さてと,俺も飯食いにいかねーと・・・) 

 

俺はそうっと部屋を出た。もちろん鍵の確認もして。 


 


 

 


 


よろしかったら感想・意見・評価書いてみてくださ〜い。ないとなっちゃんマジで凹みます・・・。orzlll

 

それから,桃香の成長をいちいち書いてたら途轍もなく長くなってしまうので時がいきなり飛んだりもします★☆★。

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