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俺と桃香とタバコとあいつ

「小林!さっさと起きてよ!!」

 

俺は女の声で目が覚めた。 

…誰だ?この声。先生じゃねぇし・・・。 

 

俺は重い瞼を開けた。 

 

「・・・・桃香??」 

 

え・これ桃香だよな?? 

 

「桃香!?喋れるようになったのか!?」

 

すっげー、この子天才!!なんて騒いでたら 

 

「・・・・ばっかじゃないの。」 

 

・・・この声は・・・ 

 

「・・・水価・・・・。」 

 

つー事はさっきの声はこいつか・・・。 

俺の顔はこいつだけには会いたくなかったという表情に満ち満ちている…。 


「あんた,その顔あたしに失礼だと思わないの?(怒)」 

 

水価が俺に聞いてきた。 

 

「別に〜〜,なぁ?桃香?」 

 

「う?」 

 

あぁ,可愛いなぁ。ほんっと・・・。 

 

「なぁ。」 

 

「何よ?」

 

「今,何時間目終わったとこー?」 

 

「・・・はぁ,お昼休みよ。それが何?」 

 

「あっそ。いや、別に・・。」 

 

俺はそう言って水価とカーテン越しにポケットからタバコを取り出した。 

ライターライターっと・・・。 

口にタバコをくわえてライターを探した。  

 

(おっ,あったあった。) 

 

カチッ,カチッ・・ 

 

「なにー?カチカチうるさいわよ?」 

 

俺はタバコに火をつけて桃香の上に吹いてやった。 

 

「きゃっきゃっ。」 

 

桃香が喜ぶ。すると,水価がカーテンを開けた。  

 

「・・ねぇ,さっきのカチカチって何・・・・・キャぁーーーーーーーーーー!!!!」 

 

水価の叫び声に目を丸くする俺と泣きそうな桃香。

 

「タバコの害が桃香ちゃんにぃぃ!!!」 

 

「は!!??」 

 

水価は俺から桃香を取り上げた。 

 

俺に疑問を一つ残して。 

 

「な・・・何だよ??タバコの害って???」 

 

水価は俺を信じらんなーいという目で見てため息を吐いた。 

 

「タバコ吸ってる人より癌にな・り・や・す・いのよ!!!このバカ!!!」 

 

「・・・・・・・・は??ま,マジで・・・!?」 

 

水価は俺をマジバカと言って桃香を遠ざけた。 

そして,カーテンの向こう側に消えていった・・・。 

 

 

取り残された俺が、禁煙を決意したのは言うまでも無い・・・・・。



 


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