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ツルギの剣【再編集版】  作者: 稲枝遊士
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第四十八話 攻略




 一塁側ベンチに剣が戻ると仲間が出迎える。


「任せてよ、剣!

 絶対、アタシがヒットを打つからね♪」



 日佳留が明るく語りかける。


 剣は頷く。



「お願いね、日佳留。


 でもその前に話さなきゃいけないことがあるんだ」



 そして、仲間の四人全員に視線を向ける。


「さっきの打席で確信したよ。


 盾の魔球『炎城』の弱点」



 その言葉に、全員が衝撃を受ける。


 特に真希だった。


 この中で最も強い力で盾の炎城と衝突し、敗北したのだ。


 信じられないのも当然だった。



「そんな、あの魔球に弱点なんかあるんかいな!

 ウチの全力の風神打法でも勝てへんパワーの魔球やで!?」



「そうだね。


 それって、やっぱり不自然すぎるよ。


 そんなとんでもないパワーの魔球を、軽々連続で投げられるはずがない。


 これから最終回まで、どんなに早くても合計三十球近くは投げることになる。


 ただ力でねじ伏せる球をそんなに連投できる?

 きっと無理だよ。


 盾自身の力がどんなに強くたって、あまりにも桁が違いすぎる」



「なるほど、あの魔球はなにか仕組みがあってあの動きをしている、と言いたいわけか」


 ラブ将軍が言葉を挟む。


 剣は頷き、話を続ける。



「考えてみれば、初回からの盾の言動はちょっと芝居がかってたように思うんだ。


 まるで自分の魔球が力でねじ伏せる球みたいに『錯覚』させようとしてる感じだった。



 本当は、力の使い方でパワー型魔球に見えるよう細工された、テクニカルな魔球なんだよ。


 その仕組みこそがあの魔球の生命線だから隠してる。


 わざとパワー型を演じて見せて、私達が正面からぶつかってくるよう誘ったんだ」



「なるほど……確かに僕も盾サンに言われ、力で立ち向かうしか無いと考えていた。


 小細工は無意味だと『思い込んでいた』……それこそが彼女の布石、ということだね、剣サン?」



「はい」


 剣は頷き、そして宣言する。




「――これからが勝負。魔球『炎城』の攻略開始だよ!」

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