第17話 レベル2のスライム
次に出会ったスライムも、レベル1だった。
そしてその次のスライムにスチールを使うと――
「スチール!」
スライムゼリーをスチールしました。
まず一回目で、スライムゼリーをゲット。
「スチール!」
速さ1をスチールしました。
「スチール!」
HP1をスチールしました。
「スチール!」
スライムの胃袋をスチールしました。
「スチール!」
知力1をスチールしました。
「スチール!」
防御外皮1をスチールしました。
「スチール!」
MP1をスチールしました。
「スチール!」
消化液をスチールしました。
「スチール!」
HP1をスチールしました。
死なない!!
こいつ、レベル2のスライムだ。
何を持っているか分からないので狙いを定めずにスチールを唱える。
「スチール!」
スライムの胃袋をスチールしました。
「スチール!」
HP1をスチールしました。
死んだか!
レベル2はスライムの胃袋を二個分持っているのは確定かな?
俺はさらに進んでスライムを見つける。
「スチール!」
スライムゼリーをスチールしました。
「スチール!」
スライムの胃袋をスチールしました。
……もう一回スライムの胃袋をスチールできたらこいつはレベル2確定だぞ。
「スチール!」
スライムの胃袋をスチールしました。
こいつはレベル2確定だ。
もう一度スライムの胃袋を狙ってみよう。
「スチール!」
スライムの胃袋のスチールに失敗しました。
三つ目は持っていないとみていいのかな?
「スチール!」
スライムの胃袋をスチールしました。
なに!
三つ持ってたぞ。
「スチール!」
スライムの胃袋はありません。
MP1をスチールしました。
MPも2あるのか。
「スチール!」
知力1をスチールしました。
「スチール!」
消化液をスチールしました。
「スチール!」
HP1をスチールしました。
死んだか。
俺はスライムの魔石を拾ってしげしげと眺めた。
……魔石はレベル1でも2でも変わらないように見えるけど?
詳しく調べると違うのかもしれないな?
MPが増えてるんだから、少しは大きくなってるんじゃないの?
見た目で違いは見つけられなかった。
考えるのをやめる。
だって、分かんねーもん。
見た目も動きも変わんねーのに、レベル2のステータスってけっこう上がってるんだなあ。
そんなことを考えながら進むと次のスライムを発見。
奥に行けば行くほど強い魔物がいるとすれば、こいつもレベル2のスライムかもしれない。
攻撃を警戒しながらスチールを発動。
「スチール!」
スライムゼリーをスチールしました。
いつものように一回目で、スライムゼリーをゲット。
これが高く売れるんだから最優先だ。
「スチール!」
スライムの胃袋をスチールしました。
「スチール!」
スライムの胃袋をスチールしました。
「スチール!」
スライムの胃袋をスチールしました。
「スチール!」
スライムの胃袋はありません。
消化液をスチールしました。
やはりレベル2のスライムだったし、スライムの胃袋は3個と判明。
続いて消化液を調べる。
「スチール!」
消化液をスチールしました。
「スチール!」
消化液はありません。
防御外皮1をスチールしました。
フムフム。
消化液は2個だと……防御外皮は?
「スチール!」
防御外皮はありません。
知力1をスチールしました。
防御外皮は1か。
「スチール!」
知力1をスチールしました。
知力は2だったけど3あるかしら?
「スチール!」
知力1をスチールしました。
知力は3あったよ!
もう一回。
「スチール!」
知力はありません。
速さ1、をスチールしました。
まあそうだよね。
知力とMPは3ということかな。
「スチール!」
速さはありません。
HP1、をスチールしました。
次はMPを確かめよう。
「スチール!」
MP1、をスチールしました。
「スチール!」
MP1、をスチールしました。
「スチール!」
MP1、をスチールしました。
「スチール!」
MPはありません。
HP1、をスチールしました。
やっぱり、MPは3だったな。
あとは倒しておしまいだ。
「スチール!」
HP1、をスチールしました。
「スチール!」
HP1、をスチールしました。
スライムがどろりと水になる。
残った魔石を拾ってしげしげと眺める。
やっぱりレベル1と変わりがないなー。
これで、レベル2のスライムのステータスって、
HP 3
MP 3
力 0
防御外皮 1
知力 3
速さ 1
器用さ 0
スキル
スライムの胃袋 3
消化液 2
魔法 なし
スライムゼリー 1個
ーーと判明したわけだ。
あと十匹倒そうと思った時から、四匹倒したから、帰りながら六匹倒そう。
俺は踵を返して出口に向かった。
半分ほど引き返したところで、スライムを発見。
スチールを唱える。
予想通りレベル1のスライムだった。
そこからちょくちょくスライムを見かけるようになったが、出口までに5匹を狩る。
今日はレベル1のスライム47匹とレベル2のスライム3匹を狩ったことになる。
スライムゼリーも、魔石も50個、スライムの魔石は100円ってなってたから、レベルが2でも、同じ価格だと思う。
見た目変わんねーし。
というか、どれがレベル2の魔石だか、俺にはもう分んねー。
問題は、クロークでスライムの胃袋から取り出したら、ちょっとした騒ぎになるんじゃないかということ。
よく気が付いたと自分を褒めてあげたい。
俺の掌に穴が開いて、そこからスライムゼリーが出続けたら、オカルトものだろう。
クロークのお姉さんに、気味悪がられるに決まっている。
どうしようかな…………10個だけ買い取ってもらうのも、時間的に少ないと思われそうだし。
ビニール袋は1個しかないし。
……入るのは魔石10個とスライムゼリー10個だし。
お姉さんにビニール袋をもらえないかな?
聞いてみるだけ聞いてみよう。
俺はクロークのお姉さんにビニール袋をくださいと頼んでみた。
「ちょっと待ってね」と返事をして大きめのビニール袋を二つ、にこやかな笑顔で渡してくれた。
いい人。
でもこのビニール袋、何用なのだろう?
一旦取って返して、隠れてスライムゼリーと魔石をビニール袋に入れた。
10個入り一つと20個入り二つの出来上がり。
お姉さんのところに持っていく。
「まあ! たくさん取ってきたのね! 数えるのが大変だわ!」
お姉さんが口に手を当て驚いた。
「魔石もスライムゼリーも50個です」
「え! 全部のスライムがスライムゼリーを落としたの?」
信じられないという表情で俺を見つめる。
「俺、スチールっていうスキルを持ってて、魔物が持ってるものを盗めるんです。……内緒ですよ」
「え! ああ、探索者の個人情報は他言することはありませんよ。ご安心ください」
にっこり微笑みながら、お姉さんは、魔石とスライムゼリーを数えだした。
信用してないわけではない。
確認のため、これは欠かしてはならない作業なのだ。
「はい。間違いなく50個ずつありました。買い取り金額は、凄いわ! 三万円よ」
俺は、預かり証を受け取り、一階の受付で換金し、三階に上って夕食をとる。
いつものように和風ハンバーグ定食を頼んだ。
この時点でのステータス
赤嶺天心 ヒューマン 14歳 レベル2
職業 怪盗紳士
HP 9(+219)
MP 0(+93)
力 9
防御外皮 9(+94)
知力 8(+88)
速さ 9(+87)
器用さ 13
スキル スチール(ユニーク)レベル2
スライムの胃袋(86)レベル1
消化液(82)レベル1
魔法 なし
装備 なし
アイテム なし




