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#0 前夜祭
深夜1時
「んー、もうちょいムズくてもいいんだけどなぁ」
自分の顔を煌々と照らすディスプレイに向かって呟く。
慣れた手つきでログアウトを済ませ、PCの電源を切る。親の顔より見た愛用のゲーミングPCに背を 向け、部屋の一角を占領するベッドへと向かう。
そういえば明日って俺が日直の日だっけか?早めに迎えに来るとか言ってたっけ。
布団に肩まで深々と潜り、襲い掛かる睡魔に身を任せる。
眠りに落ちながら、明日は何の授業があったっけな、なんて考えてみたりする。
そんな面白味には欠けるものの、あくまで平和極まりなかった日常を僕たちが失うまであと少し。