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究極のおうち=ダンジョン  作者: テラ
始まり始まり
8/10

ゾンビとアンデッドのエジプト~アラビア半島区画、陽気なジンの集落もあるよ♡

ムーさんの介入のせいで、ローマ風区画は おもいっきりまじめな 人類がいないだけの「地球」コピータイプのテラフォーミングとなった。


こんなの ぜんぜん面白くない。


だからキツネの毛皮とか犬の種類だけは私の好みを反映させておいた。


「新区画には 創造的生物も配置せよ」というオリジナル指令に合わせてドリアード達も誕生させた。


このあたりは、今後 少しづつ充実させていけばいいだろう。



でも 同じ事を繰り返すのは私の好みではない。


「私のテラフォーミングは ダンジョンタイプなの!

 階層を区切る扉がないだけで(笑)

 区画ごとに 変化を持たせるの♡」


だから 次のエジプト~アラビア半島区画では 私の好きにやらせてもらう!

もちろん 基本条件は 「地球」の自然のぱくりっちょでいいけどね。

 とここはムーさんに妥協しておく。


・・・

エジプトと言えば ナイル川 緑の大地 そして砂漠

 ピラミッドに地下墓地


ピラミッドには 蛇型寄生体を体に宿した人間が住んでいるのね

 蛇型寄生体は 高度な精神能力をもって宿主である人間を意のままに動かす


 このドラマ面白いなぁ。

 とりあえず そういう蛇型寄生体と宿主になる人間を作っておこう。



地下墓地と言えば ミイラ男とミイラ猫 その他アンデッド。

 ゾンビ(人型) グール(動物型):

   生物を食うことに特化し、殺されない限り死なない存在

   自意識なく 本能(食欲)のみで動く存在


 不死者:殺されない限り死なない自意識をもった存在

  不死者だけだとかわいそうだから、

  生物を自分の仲間(不死者)にする特殊能力をあげよう

    好きな動物を不死ペットにしてね

    でも 人間を不死者にするときは 恨まれないように気を付けてね


 リッチ:ゾンビのエネルギー系・攻撃形態は多様

 レイス:不死者のエネルギー系


 バンシー:リッチの亜種

   攻撃は叫び声だけ。その叫びは 生物の神経系を狂わせる


 スケルトン:不死者と同じだけど、骨だけでできている


これだけいたら、地下墓地の住人は大丈夫かな?


  ダンジョンから生み出されるアンデッドたちだから、

  ご先祖の本の中にあるような「過去の記憶」がない

  だから みんな幸せに 自分の存在に満足して 獲物の到来を待ち構えている。


  あるいは 不死者たちは 自分たちの趣味を追求している。

もっとも ペット欲しさに 地下墓地から地上に出てきて生物を捕まえる者もいるみたいだけど。


というわけで エジプト区画の地上には、カタログにあった、エジプトの動植物を全種類ふんだんに生息させた。


そして 地下墓地区画はアラビア半島の地下に作った。

 油田のないところに。


だって 地上の生物と地下のアンデット達がけんかしないように

たがいの住処を離しておいた方が無難でしょ。


・・


もちろん アラビア半島の地上には、オアシスと カラフルなラクダと、大きなツボの中で生活する大男のジンと、バザールを仕切る美少女ジンを配置しておいた。


 オアシスのほとりにあるバザールでは、オアシスからオアシスへ巡り歩くキャラバンが

 大きなツボを売って回っている。


 普通のツボもあれば、ジンの男が入ったツボもある。


 ツボの中身が気に入ったら、ジンの女達は、ジンの少年を育てたり、ジンの男達にいろいろな役割を与えて雇用する。ただしその役割に 色ごと系は無しだ。ココ大切!


 ツボの中身と購入者との折り合いが悪ければ、再びジン男達はそれぞれ自分のツボに封印されて

 キャラバンに売却され、別のオアシスへと運ばれていく。

   ジン男をツボに封印したり、ツボを開封する力はジンの女達だけが持つ力だ。

   それゆえ、ジンの女性にジン男入りのツボを売ったキャラバン隊は、女性側に気に入られなったジン男が再封印されたときには、売りつけた金額以上の賠償金を支払う義務がある。

   一方、ジンの男達が 自分で稼いだ金で雇用主への賠償金として支払って、ツボに再封入してもらうこともできる。   この場合のツボの売却価格は 女性たちがツボを購入した時の金額と同額か+αされた金額である。

   それゆえ キャラバンがジン入りのツボを売るときは ツボの値段を必要以上に高くしないよう細心の注意を払っている。時には 不良品の入ったツボを 砂漠に落としていくことすらある。

   もしくは 拾ったツボを ただでお試し品としてバザールに並べ、開封後 気に入った場合のみ 運送料相当の謝礼をもらうキャラバンもあった。


 ツボから出てきたジンの男達と バザールで生きる女達との間で、双方満足のいく出会いがあれば

 二人は結婚する。

  結婚相手が 必ずしも雇用関係のある男女とは限らない。

  もし ジンの男の雇用主と ジン男の結婚相手が異なる場合は、

  ジン男と婚姻を考える女ジンと ジン男の雇用主との間で話し合いがもたれ契約が結ばれる。


  それは 生まれてきた子供の扱いや、雇用関係を切り替えるるのか?継続するのか?

  その場合の金銭授受がどうなるか?など 双方納得いくまで話し合われる。

  時には 三者間での合意が成立せずに破談というのもある。


 ちなみに ジンカップルから生まれた子供たちは 女子ならそのままバザールにとどまり

 男子なら 一定の年齢になるまでにしっかりとした教育としつけがなされ、

 所定の年齢になれば ジンの少年たちは自分の好みのツボを入手して その中に入って旅に出る。

  ジンの男達にとって ツボは自分の家であり、

  ツボの購入・入手は 自分の運ばれていく先を選ぶことにつながるから ツボ選びは重要である。

  その辺に転がっている所有者の居ないツボを自分のものにするなら安上がりだが

  そのツボがどうなるか=自分の運命は 成り行き任せである。


  その点 しっかりとしたキャラバンを選んで行先・ツボの買い手の希望等を告げ、時には手間賃も払って契約したツボに入れば

  少なくとも自分の人生のとっかかりは自分で選んだことになる。

   たとえて言うなら、ツボを選ぶことは就職するようなものであった、ジンの男達にとっては。


そしてキャラバンにとっては、ラクダ選びとツボの選定は 商売=自分達の生計がかかった大切なことであった。

 

というのも ラクダのコブの表面には様々な模様がついている・もしくはつけることができるからである。

 ローマ区画の虹模様を背負った生き物よろしく 生まれながらにカラフルな色合いやデザインのついたラクダのコブもあれば

 魔術師に金を払って、地味なラクダのコブに こちらが指定した模様をつけてもらうこともできる。


 だから はやり模様をつけて自分達のキャラバンを目立たせる旗印にすることもできるし

 広告依頼主の要望に沿った絵柄にして 宣伝ラクダにしたてることもできた。


 というわけで 絵付けの技術・デザイン・絵の定着期間などについても 技術別に細かい価格設定が発生した。


砂漠では 食料も水もジンも すべてツボに入れて運ばれる。

 キャラバンがいろいろなツボを運んでいることにより、オアシスでの生活が成り立つ


 ゆえに キャラバンにとっては 売れるツボとその中身を選ぶことが商売繁盛の秘訣であり

 その一方で バザールで暮らすジンたちが 健やかに幸せに生きて行けるように必需品と嗜好品のバランスをとりながら商品(ツボやその他の荷物)を運んで行くことが、彼らの責務でもあった。


 ジンは乾燥に弱い生き物だった。

 それゆえ オアシスを離れて生きることができない。

 それゆえ 出産をつかさどる女達は生涯を一つのオアシスのそばで暮らし、バザールを取り仕切る。

 男達は ツボに入って他所に移動することにより、ジンの生態バランスをとる。

 女達は 受胎調節をすることにより 砂漠地帯全体のジンの個体数管理を徹底するのであった。


では そのキャラバンの構成員は何者ぞ?

 これについては また別の機会に改めて述べよう。


・・


一方、エジプト地域の地上の一部に、アトラクション区画を用意した。

 例えば、ナイル川を上り下りするパピルスの船を用意して、それに乗ると

 その船をひっくりかえすカバとか・・

 突如あらわれる地溝帯に遭遇して大瀑布に落ちたり・・・


大瀑布墜落を無事に生き延びれば、そこから 地溝帯(切り立った深い崖の底)に広がる異世界に突入できる。

 そこは 巨大なシダ類・地衣類が繁茂する恐竜ワールド等々



こうしたアトラクション区画を利用するお客たち=冒険家たちがやること(クエスト)と言えば・・・


①宝箱を開けて 地図の断片を集める

②完成された地図のx印のところに行くには

  底なし沼を横断し(飛び石・細い道・吸血ヒルと蚊の大群・石だと思ったら浮島でドボン(トラップ)大鷲が遅い飼ってきたり トビウオにかみつかれたり 後ろからジャッカルが襲い掛かってくる)霧の中を抜け、地雷原に囲まれた小屋にたどり着き、扉に仕掛けられた雷撃トラップを解除して x印の場所に到着するとパピルスの船がある


③パピルスの船にのり ナイル川を往来する

  最初はカバの大群を退治しないと航路が獲得できない

  航路を獲得しても 増水に出くわしたり 日照りでできた砂州にのりあげてうごけなくなったり なぜかナイアガラの滝のような瀑布に直面して、命からがら船ごと岸辺にたどり着き、船も含めて 荷物を抱えて陸地を歩いて 滝より先の地点まで迂回して 再び川に戻るる陸路をきりひらかなければならない、などというクエストがてんこ盛り。


 しかし それらを上手にあしらえば 交易で大儲けも可能

 ちゃんと 拠点に投資して 発展させてね。すると交易品が増えるから


・・・

ふっふっふ、ここまで考えて私は力がつきた。


これよりあとは のちの世代にたくそう。


君たち 一人一人が冒険者として自分の人生を生きてくれ。


舞台は用意したぞ。


 ではまた! いざ、さらば!


私は 無限のエネルギーを糧に、私の中にあるナニカを細分化して 生物として 新しい世界にばらまいた。


過密にならないように 適度に新陳代謝しながら生き物が 新世界に生まれ、生きて、生涯をまっとうするように、そのあたりのあんばいは ムーさん君に任せた。



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