キューブ:着地
振動を感じて目が覚めた。
「ここはどこ?私はだれ?」
”ここ”については 膨大な情報が流れ込んできた。
”私”については「我思う ゆえに我あり。好きに定義して♡だって」
面白い!
早い話が、”私”は ”ここ”で好きなように家を作って好きなように暮らせばいいらしい。 そのために作られ送り出された存在。
そして そんな”私”を作った人たちのデータが これまた多いわ。
多すぎるので途中で読むのをやめた。
というわけで とりあえず 家づくりにかかろう。
最初はカタログにあるものを端から順番に作ろうかなぁ って思った。
でも 穴居人の生活? これ 山とか川とか作るのめんどうじゃない?
じゃあ 真ん中から作ろう。
「ローマの歴史」面白そうじゃん。
その1ページ目の生活を再現しまーす!
まず土を盛って、 前に川を作って 土盛りのどてっぱらに穴をあけて、洞窟住居を作る。
洞窟住居の前に、道をつくり、道を挟んで向かい側に土壁の家を建てる。
川の対岸にも 同じように一列に住居を作る。
はいこれで ローマ遺跡風住居できあがり~。
住民は・・オオカミと人間ね。
とりあえず オオカミさんは洞窟に
人間さんは 住居に住むでいいかな。
あ、 オオカミが住む洞窟の穴は天然っぽい感じにして
オオカミの洞窟がある丘と 人間の住む丘とは別々にしたほうがいいのね。
では 川も支流に分けましょう。
なになに食料が必要ですって。
えーと オオカミの獲物は草食動物ね
馬と牛 羊・ヤギ・ウサギ・犬と猫でいいかな?
カタログを見ると犬にはいろんな種類があるなぁ
とりあえず マメシバとコリー、ゴールデンレトリバーにしておこう
猫は 黒猫 三毛猫 真っ白くて毛がフワフワのやつでいいや
猫のえさにネズミが必要?
だったら白鼠と あとはハムスターにしておこう
色も毛並みのいろいろでかわいいもん
犬は肉食だって。
めんどいなぁ。
熊・キツネ、その他もろもろの動物を出現させよう
そのための草原と森と林もでてこ~い!
・・
ここまで来て 考えることに疲れた。
データを擦りあわせて配置するのが面倒になった。
だから、植物は データの一部をそのままコピーして生やした。
惑星丸ごと改造して生物を進化させるのは面倒だなぁ。
ちょっと気晴らしに ご先祖様?の歴史の最後のページを見た。
ふむふむダンジョン! これいいねぇ。
「そうだ 惑星改造はダンジョン形式にしよう!」
というわけで 最初にデザインした古代ローマ遺跡風の惑星は 一つの次元として独立させて、それとそっくりさんの惑星を お隣の次元にもう一つ作った。
この新たな次元が ダンジョンワールドである。
元次元の惑星は 成り行きに任せることにした。