エピローグ:キューブとムーさんの新生活! 一緒に暮らしてます♡
ムーさんとキューブの口喧嘩は さらに続いたが、その詳細を記すのはめんどくさいから省略する。
簡潔に言えば・・
ムーさんと口喧嘩しながらも キューブは どんどん二人にとって快適に過ごせそうなルームを建て増ししていった。
そこに横やりを入れると キューブの機嫌に応じて屋内はどんどん凍えていく。
ようは キューブの世界にムーさんが干渉しようとするのが悪いのだというのが彼女の主張
一方そんなつもりはないと抗議するのがムーさん
「何も生みだせないくせに」キューブ
「だからと言って 俺の居場所まで支配するな」ムーさん
「してません!」キューブ
確かに キューブの存在に反応して 彼女の領分に最初にちょっかいをかけたのはムーさんだ。
偶然の出会いを「侵入だぁ!」と主張して騒ぎだして、彼女を支配・コントロールしようとしたのもムーさん。
彼女はそれに反撃しただけ。
「公平な目でみれば 確かに 俺の主張は ストーカーの手前勝手な主張に等しかった」
うなだれるムーさん。
「わかればよろしい」
屋内の気温は やっと 平常にもどった。
で 彼女の要求は・・
①彼女は うっとうしい介入者であるムーさんの存在を完全に消去する
②それが嫌なら 彼女の提案を受け入れパートナーとなれ、そのときのルールはすでに述べた通り
ムーはさんざん悩んだ。
葬り去られるのは嫌だ。しかし彼女の提示したルールは・・
よくよく考えれば 互いに相手を尊重して話し合え、
話し合うにしても 基本的ルールは守れ
という2点だった。
そして その基本ルールというのも 人間社会でよく言われるところの 「公平な取り決め、信頼に基づいて協力して安定を維持するためのルール」でしかなかった。
それを不快に思ったのは 一重に彼の支配欲(負けず嫌いともいう)でしかなかった。
(はぁ 理解することと 受け入れることは違うんだなぁ
というか 理解してから それを実践に反映するまでの間がずいぶんあるんだぁ)
つくづくとムーさんは 反省した。
というわけで 二人は 協力して 新しい世界の成長を見守っている。
時々 キューブは何かを生み出し、ムーさんは全体のバランスをとっている。
「出生数のコントロールで 未来を決めるってなんだかなぁ」ムー
「うん まあ ほかに無難な方法ある?」
「無難と言えば無難。ではある」ムー
「でしょう。」
「君の その割り切り方がすごいよ。うらやましい。」ムー
ちょっと 顔を赤らめるキューブ
ほんとは 「あなたの調整力には感謝してます。」と言いたかったのだが
彼女の心の声を感じて「このツンデレぶりもかわいいな」とムーさんが思ったのは
今のところ秘密である。
なにしろ キューブは ちょっとのことでも 体の周囲に針をたてるハリネズミ体質なのだ。
曰く
「初対面で ずかずかと 人の心に・人生に・私のありように、踏み込んできたムーさんの所業が今も許せん!と思っているのだそうな。
だから、現実生活で妥協していても
今のムーさんの存在を認めていていも(=頭で 今と前は違うと理解していても)
心がまだ それになじんでいなくて、
少しでも自分の心のうちに踏み込まれたと感じたら
反射的に怒りと不快感がフラッシュバックする」
のだそうだ。
「最初からハリネズミ体質だったわけではない!」
というのが彼女の主張であり本音であった。
というわけで ムーさん(神)とキューブ(プログラム)との間が
ほんとの意味で信頼に結ばれ、愛情あふれる結婚生活にたどり着くかどうかは不明だが、
現状 二人は仲良く 「世界」の創造と運営をやっている。
そしてムーさんは 彼女が作り出した世界の中で 活き活きと活躍する主人公たち(生き物)の 様々な人生を見て 大いに刺激を受け 楽しませてもらっている。
そういう意味では この世界は 初めて彼を満足させたと言える。
それもこれもキューブと出会ったおかげだ。
彼女が居て 初めて得られたこの幸せ♡
し・か・も
最近では キューブはムーさんと一緒に せっせと 二人が暮らす家の設計とリフォームを始めた。
二人がともに過ごす部屋、それぞれが一人で過ごす部屋etc
用途に応じていろいろ設計して、装飾して使っている。
使い心地が良いようにリフォームしたり
管理の手間がかかるからと縮小したり
とまあ 二人が紡ぐ物語は これからも続いて?新たに産み出されて? いくだろう。
というところで この話は おしまい!