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キューブ
「キューブ投下完了」
無機質な声が無人の探査船内に響く
「これより 観測開始
データ転送よし!」
モニターが ある惑星に落下していくブラックボックスの航跡を映し出すとと同時に
データが母星に送られ始めた。
なぜ無人探査船内で 音声案内やモニター映像が必要なのか?
それは データが母星に完全に届かなかった場合に備えてのバックアップのためでもあり、探査船が帰還できずに何万年後かに誰かに回収されたときに、データを自動再生するための予備回路をさび付かせない為でもあった。
そんなことしたら 余分にエネルギーをくうだろうって?
そこはそれ 企業秘密の無限エネルギー発生装置を積んでいるから大丈夫
むしろ 適度にエネルギーを消費し続けなければ 爆発する。