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にゃーとなけば猫  作者: 和寂
2/10

待機室

2に一回ペースを目標にしてます

目標ポイントが見えてきた。


量子ワープポイントとは、量子が溜まり、量子ワープが比較的簡単に行える場所のことである。


量子ワープ自体はどこででも出来ないことはない。

ただ、特殊な装置と専用のカプセルが必要なので、

ヒトレベルの小さなものを飛ばすときは量子が溜まるポイントを使う方がコストも手間も省けるのだ。


量子ワープはテレポートではなく空間を超えるようなものなので、

正しい角度、正しい速度で通過しないとちゃんと成功させることはできない。


「ポイントを視認。侵入角度調整、相対速度0.5マッハで固定。準備良いか?」


振り向かずに確認する。


『角度良好、速度安定。いいよ!』


よし。


「カウントダウン、3、2、1、通過!」


***


視界が青飛びし、若干の離脱感の後、視界が戻ってきた。


視界いっぱいに広がるのは、不自然に均一なガンマ値の全体的に青みを帯びた地下都市である。


「ふぅ・・・上手くいったな。」

『よかったぁ。』


無事成功したようだ。失敗したら壁や岩盤などにめり込んで、

最悪死に至ることもある。


何回やっても緊張するものだ。


「よし、さっさと本部にお宝を届けるぞ。」

『うん!』


IFFを出しながら、第三演習場の検問所の前に着陸する。


***


詰め所から警備兵が端末を持って出てくる。


「所属と認証をお願いします。」

「第2特装部隊三神隼斗中尉。」

「同じく三神玲那。階級は少尉です。」


これはまあ儀式のようなものだ。

バイオメトリクス認証で情報はわかるし、量子パターン識別は偽装が不可能だ。


まあ念の為、といったところか。


「認証完了。お疲れさまです。」

「警備御苦労様です。廣田大尉はどちらに?」


警備兵が端末を操作する。


「えー・・・B1区画東棟の執務室にいらっしゃるそうです。」

「ありがとうございます。では。」

「ええ、どうぞ。」


ゲートを通り、演習場の装備調整室兼更衣室へ行く。


「じゃあ、あとで。」

「ん。」


クォートスーツは量子操作の補助を主な目的とした装備だ。

無論装甲がない訳ではないがたいしたものではない。

着脱も比較的簡単にできる。


5分ほどで着替えを済ませ休憩室に向かうと、同じ隊の戸高が休憩していた。


飲み物を持って、隣に腰掛ける。

まてよ、今の時間帯は訓練中の筈だ。


「おいおい、さぼってていいのかよ」


戸高は苦笑いしながら首を振る。


「大丈夫。サボりじゃないよ。今日のノルマは終わったからね。」

「ほー。てっきりまたサボったのかと。」

「なわけ。そう言えば、そっちの特務は成功したのか?」

「追跡部隊に捕捉されたけどなんとか逃げてきた。今から報告するところだ。」


できれば捕捉されずに帰りたかったのだけれども。


「まあ任務は達成したんだから良いじゃないか。ブツはもう送った?」


戸高はニヤニヤ笑いながら訊いてくる。

〈送る〉というのは量子化したものを文字通り転送することだ。


「いや。モノがモノなだけに、別で暗号化してある。」


ただ何かあったときが怖いので〈持って〉帰っている。


「じゃあ見ることは出来ないか。残念。」


暗号化したオブジェクトはデコードが面倒で、しかも失敗したら破損、最悪霧散してしまう。

だからこそ暗号化したわけだが。


「まあそういうことだ。どうせ報告書で見れるだろ。」

「そうだが…お、妹ちゃんが来たぜ。」


言われるまでもなく気付いていたが、玲那が休憩室に入ってきた。


「おまたせー。順くんはさぼり?」


俺と同じことを訊く。まあそりゃそうだ。


「兄貴と同じこと訊くな。終わったんだよ。」

「へー。またサボったのかと思ったよ。」


またも同じことを言われた戸高は呆れ顔で呟く。


「お前ら揃いも揃って同じこと聞きやがって…。実の兄妹って言われても驚かねぇぞ俺は。」

「………」


突然玲那が黙る。

少し不穏な空気を感じたのでさっさと報告に行くことにした。


「戸高。報告行ってくるわ。玲那、行くぞ。」

「うん」


戸高はもう少しここで休むようだ。


「ああ、おつかれ。あとでな。」


本部行きのリニアに乗るまで玲那は一言も喋らなかった。

「玲那。いい加減機嫌直せよ。戸高だって悪気はないし、そもそも事実じゃないか。」

「………分かってる。」

絶対納得してない顔でそっぽを向いた。


***

のんびりですがよろしくおねがいします

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