意外な秘密1
妹が欲しかった人生
十月某日、体育祭文化祭定期テストを駆け抜けた私たちは何もすることが無くなっていた。街を見るとハロウィン一色となっているが。
ある休日、今日発売の文庫本を買うために本屋さんへ行った帰りを今歩いている。私は―意外と言われるのが釈然としないが―よく小説を読む。私のストレス発散のひとつでもある。ただお母さんから言わせると
「読むより買う方がストレス発散になってない?」
だそうだ。そういう今日も目当ての本だけでなく表紙買いやあらすじ買いをして合わせて四冊買ってしまっている。
公園のそばまで来て何気なしにその中に目をやると女の子が一人でベンチに座っているのが見えたので、近づいて声を掛けてみた。
「君一人どうしたの?」
すると女の子が
「転けた」
と泣くのを我慢するように答えた。
「そっか今絆創膏ないからお家まで送るよお家分かる?」
「知らない人に着いて行っちゃダメ」
最近の子は防犯意識が高いなと思いながら、
「君が着いて行くんじゃなくて、連れて行くんだよ」
と屁理屈をこねてみた。
「わかった」
分かってくれたようだ。
「お家どこか分かる?」
「あっち」
と指差す。
「じゃあ連れて行って」
と家まで送ることにした。
「お姉ちゃんこっち」
「さきちゃん早いよもう痛くないの」
「痛くない!」
途中、名前を聞いてみると ごとうさき ちゃんらしい。
「着いた」
と言って家の前に着いた。表札にはローマ字でGOTOUと書かれていたので間違えではないのだろう。
「じゃあ私帰るね」
任務完了と帰ろうとすると。
「やだ」
と服の袖を握られてしまった。
「お姉ちゃんも一緒に」
こんな可愛い生物の手を振り解ける訳が無い。
「ちょっとだけだよ」
と言って一緒にさきちゃんの家にお邪魔した。
「ただいまお兄ちゃん友達連れてきた」
友達かぁ〜とは思ったが小さい子だし許してあげよう。
「おかえりさき」
とさきちゃんのお兄ちゃんと思しきなんとか聞き取れた声に聞き覚えがあった。
「あっ澄ちゃんいらっしゃい」
声の主は私の彼氏、悠宇君だった。
「お、お邪魔します」
理解が追いつかない、さきちゃんの苗字はごとうだったけど、そんなことが起きてしまうのか。っていうかなんでそんな冷静なの。
「あっさき怪我してるじゃんおいで消毒するから」
「わかった」
「声大きいよ。澄ちゃんも上がっててお茶くらいしか出すものないけど」
「あっうんお邪魔します」
何がなんだか分からず私は彼氏の家に初めて上がった。
これパクリですよねと思った方
読んで頂きありがとうございます!!!




