第二学期始業式1
恋愛漫画ではホリミヤが好きなのでそっちに寄らないように必死のパッチ
この学校では九月一日がある週の月曜日から二学期が始まる。もし九月一日が土日なら週が跨がれ二日または三日からとなる。
今年の九月一日は火曜日なので今日は八月三十一日だ。
私はあのお祭りの日以来後東君と会っていないおおよそ一ヵ月ぶりとなる。
あんなことがあり顔を合わせずらく一ヵ月という期間は少しありがたく感じた。
夏休み明け最初の授業は大体がその教科の宿題集めとその宿題の復習ミニテストであった。
テストとはいえ全て宿題から出ているので本当にちゃんとやっていれば百点も簡単に取れるテストとなっている。しかし琴の数学の出来は宿題を自らの力で終わらすだけでは足りなかったようだ。
「どうしよう澄あたし卒業できるかな」
「ちなみになんだけど何点だったの」
「78点」
「悪くないじゃん卒業できるよ」
「でも平均点94とか先生言ってたもん。あと全くわからない問題あったし」
それはまずい先程も言った通り宿題の問題を選りすぐって出してるだけなのだ。しかしここで素直にまずいと言ってしまえば、火に油を注ぐことがもう目に見えている。
「最初過ぎたね。冬休みは休みの真ん中くらいで勉強会やろ」
「うんありがとう持つべきものは澄だね」
といったところで矢上君と後東君がやって来て
「おいあんな問題宿題にあったか」
と矢上君が項垂れていた。
運動部に所属すると二ヶ月も経つと自分の解いた問題すら忘れてしまうのか?いやそうではない運動部に所属していてもこのテストで高得点を取った人はいる。
「だよねー!!」
と琴も参戦し数学の先生の悪口大会になりつつあった。
それを横目に後東君がいつものようにスマホの画面をこちらに向けてきた。
『祭りの時なんかごめんね。昼休みちょっとお話してもいいかな二人で』
「それは大丈夫だよ。昼休みねわかったどこ行けばいいかな」
と琴と矢上君に聞こえないように問うと
『校舎の裏側でいい?』
「うん分かった」
と秘密の会談のようなものが終わり数学の先生の悪口大会に参戦した。
昼休み私は後東君の呼び出し通り校舎裏へ向かっていた。到着するときには後東君はもう待っていた。
「もう来てたんだ早いね待った?」
「ううん大丈夫ここなら静かで声聞こえるかなって思って」
後東君の声が聞こえてきた。聞こえてきたと言うより頑張って届けてくれたと言った具合だ。
私はその事がとても嬉しくそれだけで涙がこぼれそうになったがなんとか持ち直した声で
「ありがとう」
と呟いた。
「それで祭りのことなんだけど」
一拍空く大きな声を出しているから息が持たないのだろう。それは分かるしかし、その間が私を不安な気持ちにさせる。
「好きって言ってくれて嬉しかった」
一拍
「俺も福永さんに好意がある」
一拍。まるで小学生のクラスでの発表のようだ。
「それがどういう好きなのかわかってなかった」
一拍
「でも好きって言われてわかった」
一拍
「俺は君のそばにいたい君を守りたい」
一拍
「だから俺と付き合ってください」
一拍
「返事はいつでもメッセでもいいから」
と言ってご清聴ありがとうございました風にお辞儀をして足速に去っていった。
残されは私は混乱している。目を回して頭が噴火したという比喩が比喩ではない程に。
数秒突っ立ってからへたり込んだ。そして落ち着いてから琴にメッセージを送った。
『後東君に告白されちゃった』と
告白のシーンは書きながら自分で感動してしまった




