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プロローグ
――機械に心はあるのだろうか。
自問は何度も繰り返され、闇が何度も飲み込んでいく。
――この闇はどこから始まり、どこまで続いているのか。
今となっては、それすらも闇の中だ。
思考は闇に消え、その闇が思考を再び呼び覚ます。
浮かんでは沈み、沈んでは浮かぶ。
ここにあるのは、永遠とも思える時間と、全てを塗り潰す黒色と、答えのない迷路。
そして――心を失ったガラクタだけだ。
それでも、ただ待ち続ける。
思考を続け、虚空を睨み、待ち続ける。
いつか来る闇の果て。
光が差し込む、その時を。