前へ目次 次へ 2/43 幸せな目覚め 「おはよう」 愛する人のキスで目が覚めた。 なんて幸せな朝だろう。 開かれた視界には、赤い髪の少年とその周囲に広がる真っ白な空間が飛び込む。赤と白のコントラストがとても眩しくて、思わず私は目を細めた。 少年は私の頬をしなやかな指でなぞり、少し血色の悪い唇で微笑んでみせた。 「どんな夢を見たの?」 私が目を覚ますたびに少年は問う。ついさっき、私を幸せにしてくれたその唇を使って。 私は自分の両腕に繋がれた幾本もの管を眺めながら、見た夢の話をした。