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No.8:あいつに嘘をつく。

京都編はこれで終了……かな?


さて、今は帰りの電車の中。浴衣を返した後2人ともグッタリ。もう21時過ぎか……眠いなぁ。



「席空いてて良かったよな…。マジで疲れた( ´△`)」



「本当にねぇ…。眠いわ。」



「寝ててもいいぞ?起こすから(´・ω・`)」



「えっ、やめとくわ。」



「どういう意味や?それ?(-_-)」



「いや、寝屋川に任したら不安だから。ただそれだけ。」



だってこいつよく寝過ごして授業遅刻したりしてるんだもの。それに終電で3駅寝過ごして徒歩で帰宅とかもあったし。……何でタクシー乗らなかったんだって?お金無いもん、こいつ。



「どうせ頼りない彼氏ですよ(´;ω;`)」



「自覚してるなら宜しい。精進しろよ!」



「いや、そこはフォローしようよ……(´Д`;)」



いや、無理。



「そう言えば、茨木さ…。さっき姉貴が出てきた時、会話の中で『翔』って言ってくれたよね?本当に茨木の彼氏になったって感じで嬉しかったなぁ(*^^*)」



あぁ、「翔……別れる?」って言った時か。あの台詞を言われて喜ぶって……。こいつ、別れたいんか?



「言ったよ?だって寝屋川のお姉さんも名字は『寝屋川』だもん。あそこでいつも通り呼んだら、お姉さんを呼び捨てにするみたいで嫌だったし……。だから?」



「ぇ…。そんな理由だったの!?無意識に下の名前で呼んでくれたのかと…(´;ω;`)」



「……そんな訳ないでしょ。「まもなく十三、十三です……」あぁ、もうすぐ十三か。寝屋川は乗り換えだね。」



「十三」と書いて「じゅうそう」と読むこの駅は、他の路線に乗り換える乗客も多い駅だ。ここから大阪、神戸、宝塚、京都と色んな方面へ向かう路線がのびている。



「えっ、家まで送るよ?」



「面倒臭いからいいよー。それに、私、駅前のバイト先の塾寄るから。」



「駅前だと生徒に見られたら気まずいもんなー。俺は平気だけど、気持ちが分からなくもないわ……。しゃあねぇな。気をつけて帰れよ?家着いたらメールか電話くれ。今日は色々あったけど楽しかったよ!姉貴のことはごめんな?じゃーな!」



そういって電車を降りるあいつ。数秒後に扉が閉まり発車する電車。



電車の外で見送るあいつに、いつもよりにこやかに手を振ってやる。何故かって?……私、メチャクチャ嘘ついてますもの。



まず、その一。あいつのことを「寝屋川」でなく「翔」と呼んだのは無意識です。いや、でもあいつにはそう言わないと、ニヤニヤして気持ち悪いからね。



その二。バイト先なんて寄りませんよ?疲れてるのに寄るもんですか。そうでも言わないと家まで付いてくるからね。



もし家族やバイト仲間とかに会ってしまったら冷やかされるし。嫌なんだよねー。



あっ、携帯の電池切れちゃった。まぁ、いっか。あとは家に帰るだけだし…



「ただいまー。」



「おかえり。」



父の声がリビングから聞こえてきた。あぁ、母親は寝たな。



「お風呂空いてる?」



「空いてるぞ。お前最後だから、風呂入り終わったらガス切っとけよ。」



「はーい。」



22時か……。お風呂入って寝よ。そういえば、電話の充電切れてたな…。充電しておこう。




お風呂から上がり、お風呂のガスを切り、お茶を一杯飲んでから自分の部屋へと向かう。



家は一軒家の二階建てで、私の部屋は2Fにある。部屋の約1/3がベッドに占められているわけだが、残りのスペースにも鞄やらなんやらで足の踏み場がほとんどない。まるでハムスターの小屋の中。



こんな部屋あいつに見せたら卒倒するだろうな。あいつきれい好きだし。



それにしても何か忘れてるような………まぁ、いいや。もう0時過ぎたし寝よ。



なんかモヤモヤしていたが、就寝。どうでもいいことだろう……zzz






『寒っ! 』



なんか寒気がして目が覚めた私。クーラーの温度を低くしすぎたか……??



ふと枕元を見ると、充電満タンになった携帯の電源が『いつの間にか』ついて、メールの受信を示すランプがチカチカ光っている。嫌な予感。



案の定、携帯を見ると……



着信履歴76件


メール80件



えっ……!?恐っ!誰ーーー!?イタズラメールかしら?気味悪いな………ってあれ?全部あいつからじゃんか。最新着信履歴2:36って……4分前にかかってきてんの!?寝ろよいい加減!



留守電、メール内容を要約すると……『ちゃんと帰れた?』『家帰ったら連絡くれ。』『心配で寝れない』……などなど。



はぁ…心配してくれるのはいいけど、こんなにメール、電話してくるのはちょっと気味悪いぞ…。まぁ、『帰ったらメールくれ』って言ってたのにすっかり忘れてた私も悪いからな。メール送って。やるか…。




「『メールする前に疲れてて寝ちゃった(>_<)ごめんね(;_;)お休み♪(*^^*)』……と。送信!」



さぁ、寝るか…ん?もう返信来たんか?



『良かった(´;ω;`)なんかあったのかと思って……。今日はほんと楽しかったよ!またどこか行こうな♪お休み!また明日♪(*^^*)』



返信早いな………。まぁいいや。寝よ。



しかし、携帯のメールの画面を閉じようとした時、またあいつからのメールが。何なんだ?ちょっと寒気がする気がする…。



『件名:追伸』



ん?何か他にも言いたいことあるんか?



『バイト行くって言ったの嘘でしょ?気付いたのは電車の扉が閉じた後だけど。すぐ分かるんだからね。今度嘘ついたらただじゃおかないから。お休み(*^^*)』




……恐っ!!!!!



嘘はバレてたのか。何する気だ?あいつ……。もういいや、寝よう!寝て忘れよう!



メールを全て削除し、ベッドに潜り込み丸くなって10秒で眠った。私は昔から寝付きはいい方なんだ。



しかし夢見が大変悪く、何となく寝たりないまま朝を迎えてしまうのであった。


舞台は京都だったけど、なんか景色とか表現するのは難しいですね……。

上手く表現出来るように精進せねば!!

これからも宜しくお願い致します(>_<)

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