No.7:あいつのお姉さんと彼氏と。
月に2回投稿出来たらいい方ですね…。すみません。就職活動と国家試験3つあるもので…。
とうとう今回は主人公の名前が出てきますよ!
「そもそも何でこんな小娘が私の大切な大切な翔の彼女なのよ!」
「……ねぇ、樹里ちゃん。僕と翔君どっちが大せ…「翔。」…ですよねぇー。……はぁ…orz 」
可哀想な男性は翔のお姉さんの彼氏。いつもブラコンの彼女に振り回されてる本当に可哀想な人。見た目は結構イケメン。少しタレ目に泣き黒子なのがちょっとエロいか?
確か翔いわく、確か保育園からずーっと片思いで、ずーっと告白し続けたけど振られ続けて、それでも諦められなくて結局大学まで一緒。そして同じサークル、バイトに入り、周りの人の協力を得てようやくお姉さんを落としたという……。ちなみにブラコンな樹里を心配した寝屋川家も全面協力したとか。まるでストーカー…。
でもストーカーには見えない…………こともないわ。あの翔に対する嫉妬の目線は恐い。
ちょっと私にまで恐い目線送って来るし!八つ当たり止めろやー!!!!
「なんか夏なのに寒くないか…?(((・・;)」
「そんなこと無いけどさ…」
翔、それはお姉さんの彼氏の嫉妬のオーラのせいだよ!気付けー!!!!
その間ずっと私の悪口を言うお姉さん。ちょい待て。寸胴ってなんだ?こっちは気にしてんだよ。
「とにかく!私は貴女を翔の彼女と認めませんから!」
「だってさ。翔……別れる?」
「何でやねん!無理!絶対嫌!(´;ω;`)」
「貴女!翔になんて顔させてるのよ!……翔。こんな女なんか早くわかれて私のところに帰ってきなさい。」
「……。」
もう呆れて何も言えん。なんかどっと疲れた。帰ろうかな…。でも花火綺麗だしな…。
「嫌に決まってんだろ!姉貴には夏臣さんがいるじゃないか!姉貴は夏臣さんと花火見ればいいじゃないか!」
「はぁ。夏臣は勝手についてきたのよ……。本当は翔と一緒に花火見たかったのよ?本当なんだから。」
なんかお姉さんの目がウルウルしてる。何なんだ?この人は。実の弟に対してこんな目線送るか?浮気の弁解しているみたいだわ。
そういえば、お姉さんの彼氏の名前「夏臣」っていうんだ。知らなかったわ。
「俺は茨木と行きたかったんだ!毎回邪魔しやがって!姉貴なんて…大っ嫌いだ!!!!!(`□´)」
そうそう。私の名前は「茨木真佳」といいます。読み方は「マカ」ではなく、「ナオカ」ですよ。……誰に自己紹介してるんだって?内緒♪
「……大っ嫌いだなんて。昔はずーっと『お姉ちゃん!待ってー!』って言ってくっついてきていたのに…。どうして…?それに私はただ、翔が心配なだけなのよ?翔、高校1年の時、付き合ってた彼女にさんざん貢いだ挙げ句、『ごめん、好きな人が出来たの。』って言われて振られて泣いてたじゃない。またそんなことにならないか心配で……。」
へえー。こいつにそんな過去が…。まぁ、過去にこいつが誰と付き合ってようが気にしないけどね。振られて泣くとか情けねーな。
「い、今そんな話しなくていいだろ!」
「私があの娘と翔が付き合う前に止めていれば、翔が悲しむことも無かったのにね…。あの娘が4股掛けてて、それを自慢気に言っているバカ女だって言っても聞かなかったのは翔だけど……。」
よく調べたな…そんなこと。お姉さんの情報網が恐い……。
翔も騙され易いよな…。クラスでいつも騙されて弄られてるし。
「もうあの娘とは何もないんだ!今は茨木と上手くやってるんだから…」
「当たり前よ。二度と翔に手を出せないようにシメておいたから…フフフ。」
「姉貴、何やったんだ……?(((・・;)」
「翔には関係ないことよ。そうね…あんなことやこんなことね。」
「聞かなかったことにしよ…orz 」
翔。私もそれが賢明だと思う。お姉さん怒らせると恐いなぁ…。
「翔!いい加減…」
「……いい加減にするのは樹里ちゃんだよ?」
「夏臣黙っ……!!」
おお!いきなり後ろから抱き締めたと思ったらお次はキスですか!……あれ?翔、何で顔赤くしてるの?恥ずかしがっちゃって。あれくらい、さっきのいいムードの時頑張れば良かったのよ。夏臣さんを見習え!
「何するのよ!!!」
「ん?樹里ちゃん、僕のこと放置で翔君とばっかり仲良さそうだし?僕のこと無視だし。ちょーーっと我慢してたけど、もう限界かなーって。」
「はぁ!?何言ってるのよ……!」
「ブラコンで我儘な樹里ちゃんも可愛いけど、樹里ちゃんは僕のものだからね?分かってる?さぁ、僕の家に帰ろう?今日は1日付き合うって約束でしょ??」
「そんな約束してない!わ、私は翔と家に帰るの!」
「だーめ。僕が車を出すかわりに、1日付き合うって約束したのは樹里ちゃんだよ?ちゃんとテープレコーダーにも録音してあるんだから。バイバイ翔君、茨木さん♪…行くよ?樹里ちゃん。」
ごめん翔……夏臣さんを見習ったら駄目だわ。
夏臣さん!目が…目が淀んでますよ。何か恐い。オーラがヤバイ。狂気の光が目に宿ってるよ…。
「え!夏臣、会話録音なんてしてるの?た、助けて翔……!」
確かに会話を録音するとか恐いなあ。
「夏臣さん……」
いつになく真剣な顔をした翔。おや、翔はお姉さんを助けるのかしら?あの夏臣さんは異常だもんね。
「……夏臣さん。姉貴のこと、『末永く』宜しくお願い致します。」
「うん。翔君任せて♪」
「そ…翔……!!」
あっ、見捨てるのか。可哀想なお姉さん。可愛い弟にも見捨てられて……。
お姉さんの叫びも虚しく、夏臣さんに引きずられるようにして退場するお姉さん。顔が青白かったけど大丈夫かな?何か頭の中でドナドナがBGMとして流れてる………。
「ようやく姉貴も帰ったか。花火も終わっちまったし、帰るか。」
「うん。帰ろ。何か疲れた。」
「ごめんな…( ´△`)正直、俺も疲れたわ。」
そういって、神社を抜け、浴衣を返しに行く私たちであった…。
なんかお姉さんの彼氏の方が厄介な気が……。
まぁ、あと1~2話で京都編終了です!