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学園生活日記 ジャン編

今回はジャン編です!

 8月1日、天気、俺のおかげでメッッチャ晴れ。


 今日、バカネロんとこにまたゲームしに行こうかと思ったら、部屋には鍵がかかってていなかった。バカネロだけじゃねぇ。コゼットもいねぇ。ついでにあのラビニアもいなかった。どうも男子寮が静かだと思ったら、騒がしいやつらがごっそり消えてたらしい。何でいねぇのかと思って、メガネに聞いたら……


「……えっと……。コゼットくん達なら、ダイアナさんの叔父さんの持ってる別荘に泊まりに行くって、今日朝からみんなで出ていきましたよ?もうお昼だし……。今頃は、きっと、海の方に着いてるんじゃないでしょうかね?」


 メガネの話に超びっくりした。知らなかった。まさかこの俺を差し置いてあいつらが海に行ってるとは……。それに、話によりゃあ、あの大人しいダイアナだけじゃなく、そばかす女も、南の良い魔女も、それに、あのハイテンション先輩も、キザ女も行ってるって話じゃあねぇか。男子3人のくせに、女子多すぎんだよ!何ハーレム化してんだよ!バッッカじゃねぇの!?


「……つまり……。俺やることねぇな……。」


 俺はその後、これから何をしようかと、一旦寮の中を歩き回った。だけど何も思い付かねぇし、何のアイデアもわいてきやがらねぇ。


「…そうだ。ババァに大量に課題出されてたなぁ……。」


 俺は、夏休み前に、あのババァ。学長から大量に課題を出されていた。しかも、課題が全部終わったら2学期の始業式のすぐ後に直接持ってこいとか言うんだ。ホント、馬鹿なこと思い付くババァだよな。めんどくせー。あーもーめんどくせー。俺が何したって言うんだよ。



『ジャン・ブラック。貴方は素行が悪すぎます。と言う訳で、貴方には、夏休みの課題を他の生徒の2倍出すことにします。きちんと全部終わらせて、2学期の始業式が終わってからすぐ、私の所に持ってきてくださいね。あ、答えはあげませんよ?渡したら丸写しで終わりますからね。』



「……チッ。あの時のあのババァの不適な笑いが頭に浮かびやがる……。」


 その時、女子寮に続く階段に、座り込む人影が見えた。


『……なによ……。コゼットの馬鹿……。勝手に他の女子と遊んでればいいわよ……。はぁ……。アンかダイアナに取られちゃったかしら……。そ、そんなの嫌よ!あ、諦めるもんですか!』


 エポニーヌだ。どうやらエポニーヌはあいつらの誘いを断って海には行かなかったらしい。つまり……


 これは俺にとって絶好のチャンス!!!!!


 実は俺は、結構前からエポニーヌに目をつけていた。あのあからさまなツンデレが……はっきり言って、めちゃくちゃ可愛い。だが、よりによってエポニーヌはあのコゼットのことが好き。もうそれが許せねぇ。出会ったばかりの時も許せなかったけど、今はもっと許せねぇ!!!チャンスは今しかねぇ!!


「よーエポニーヌ。女子が1人でそんなとこにいたら危ねぇぜ?どうしたんだよ。」


 俺が声をかけると、エポニーヌは冷めた目でこっちを見てくる。


「……あら。ジャン…。あんたこそ1人で何してんのよ。」


「……いや、夏をどう謳歌しようかと考えてたんだ。」


「ふぅん……。じゃあ課題やったら?学長先生から大量に出されてたって聞いたわよ?」


「……う"…。フン!!そんなの後でだって出来るだろ?それよりなぁ、エポニーヌ。暇なら今から俺とどっか行かね?奢るからよ。」


「絶対嫌よ。理不尽な暴力振るうようなヤツと仲良くしてるって、コゼットに思われたくないわ。コゼットはあんたが嫌い。なら、私もあんたが大っ嫌いよ!!」


 こんな断られ方するとは思ってなかった。正直……泣きそう。


「エポニーヌー。フラペチーノ飲み行こー。」


「あ、アゼルマ!行きましょ!早く行かなきゃ売り切れちゃうわ!!」


 エポニーヌは、俺を冷たくあしらっただけで、バイバイも言わずに去っていってしまった。


「……おのれ……おのれコゼット!!!!!!」



『……そんなに叫ぶ気力があるのなら、課題をやりなさい。まだ1ページも手をつけてないでしょう?』



「……ば、ババ……い、いや……学長!!!」


 気付いたら俺の後ろには不適な笑いを浮かべる学長がいた。


『あらぁ……。今、何て言いかけたのかしら……?課題を2倍に増やすだけの単純な仕置きじゃ、貴方には甘かったようねぇ……。ジャン・ブラック……?覚悟は……出来ているわね……?』


「……え?い、いや、学長!?お、俺は……学長のことババァなんて思ってません!!!む、むしろ……いつも綺麗だと……。」


『……あらぁ。私、お世辞と言う物が大嫌いなのよ。それに、今はっきりと言ったわね……。ババァって……。』


「……え!?俺言ってな……あ!!!」


 口を塞いだ時には遅かった。


『……ジャン・ブラック。今から、課題を持って学長室にお出でなさい。私が直接課題を見てあげます……。』


「……あ……あぁぁぁ!!!」


 ここで、俺の意識は途切れた。その後は学長の鬼の監視体制の元、ずーーーっと課題三昧。新手の拷問だ……。

何で俺だけ……学長にこんなに監視されてんだ?意味分かんねぇよ……。もう散々だ。…おのれコゼット。俺は絶対にお前を許さねぇ!!!

次回は誰の短編が見れるか、お楽しみに!

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