絶望へ
それから数日、ベオルの指揮の下、作戦は決行された。ケイスケ達は常に街中で索敵を張りリオンを守っている。
動きがあったのは4日目だった。
「…来たか。」
街中で気配探知をしていたケイスケはそう呟く。彼の包囲網の中に、確かにどこかで感じた魔力の反応があった。
『まあ、そりゃ正面からは来ないよな。』
そうしてケイスケは視線を落とした。
「地下水道ねぇ…。」
数は4人。昼間の出入りは目立つ。奴らが動くとするならば今夜だ。ならこちらにも猶予はある。
その足で、ケイスケはギルドへと向かった。
ギルドへと到着したのはそれから間もなくのことだ。
「ベオルさん。奴らが来ました。」
「なに!?どこにいる!?」
「地下水道ですよ。やるとしたら今夜でしょう。」
「そうか…数は?」
「4人です。」
「なるほど...以前の仮面の4人組ってことか。」
「可能性は高いです。」
「依然、リオンはこちらで保護している。」
「わかりました。」
「フレア達には知らせたのか?」
「いえ、これからです。」
「わかった。こちらも最大限警戒しておこう。」
「じゃあ、行ってきます。」
そうして、ケイスケはギルドをあとにする。
フレアとネリウムはそれぞれ、町の南方と北方にいる。
『この距離だと少しの間、索敵から外れるな…さすがにまずいか?いや、この距離ならフレアさんも僕の索敵範囲内だ…ってことは…。』
静かにケイスケは目を瞑る。
街の南方。フレアは警戒を張っていた。ケイスケほどの索敵範囲はないがそれでも手練れだ。出入り盛んな入口付近だが、その目を光らせている。そんな時だった。
『フレアさん。聞こえますか?』
「は?」
そんな声が聞こえてきた。
『あぁ、聞こえているならいいです。僕です。ケイスケです。』
「な、え?これ、え?どうなってんだ!?」
『念話みたいなもんだと思ってください。』
「え、これ…私の声聞こえてるのか?」
『勘です。』
「なんで勘で会話できてんだよ!!っていうか変な魔法産み出すな!!こっちは忙しいんだ!」
『その事についての報告ですよ。既に奴らの侵入を許しています。』
「なんだと!?どこにいる!?」
『現在は地下水道で待機しているようです。なので動きがあるとすれば今夜でしょう。』
「な、なるほどな。わかったすぐにそっちに戻る。」
そうして、フレアはギルドの方へ向かい始めた。
地下水道の出口はここから南方にある河となっている。
「まあ、そりゃ白昼堂々潜入なんてせんわな。」
─────フレア、ネリウム、そしてケイスケの3人がギルドに揃ったのは夕暮れ時のことだった。リオンがいる部屋には厳戒態勢が敷かれていた。
リオンの部屋にノックの音が響いた。
「誰です…?」
「僕です。ケイスケです。」
「…どうぞ。」
ケイスケがその部屋にはいると、リオンは姿を消していた。
「…大丈夫ですよ。本物です。」
その言葉で、リオンは姿を表す。
「ケイスケさん…。」
「不安…ですよね。」
「ええ…。」
「絶対に守りますから。」
「…はい。」
「………危ないと思ったら、すぐに逃げてくださいね。奴らは規格外です。」
「ケイスケさんにそれを言われても…でも、実際そこまで心配はしてないんですよ。」
「どうしてです?」
「だって…皆さん強いから…私ももっと強ければ守られることなんて…。」
「あまり…追い詰めないでくださいね…。」
「わかってます…わかってますが…それでもやっぱり─────。」
「!!」
来る。そう感じ取った刹那の出来事である。床をぶち破り、仮面をつけたソイツは現れる。
「─────ムスカス!」
「ああ、外れクジですか。いや、大当たりともとれる。」
そうして、リオンに手を伸ばそうとして、その手を閃光が貫く。
「手ェ出すなよ。クズ野郎。」
「よりにもよって私ですか...。」
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