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王城では王が謁見の間でギルバルト王子から報告を受けていた
「ギルバルト、騎士団長。リーンフォース領の平定ごくろうだった。報告をせよ」
「無事平定してまいりました。しかしながら国境にてリーンフォース家の者は自害、そして死体の消失。戦闘は皆無でありました。その後リーンフォース邸に向かいましたが中は何もなくすべて処分されておりました。」
ゲオルグが報告する
「そしてリーンフォースの資産も全て処分済み。豊かな領地を得たとはいえしばらくは持ち出しが多くなるかと思います。」
「なんだと??死体が消えただと??」
王から嫌な汗が流れる
「奴らは我等の侵攻を知っていたと申すか?」
なぜ奴らが我らの動きを知っている?なぜ自害した?
「来年納める税すらも使い切っていることから知っていたのは確実かと」
「ウェザス、死体が消えたのはなぜなのか?調べたのであろう?」
「恐れながら発言いたします。調べましたが私ではわかりませんでした。予測では転移、幻かと思われます」
何が起こっている??ローズマリーを殺してから何かおかしい
「教皇!死体が消えるとはなにかわかることはないか?」
教皇ザリウス3世は先程からずっと落ち着きがない。
青ざめながら
「わかりません。なにか魔なるものの力やも知れません」
「先程から何を心配しているのだ?思うことがあれば話してみよ」
ザリウス3世はそれどころではない
昨日から綺麗さっぱり聖力が消えたのだ。
「何もございません」
聖力が消えたことを知られてはいけない。原因を見つけてなんとかしなくては、そのためには早く教会に戻らなくては。
ザリウス3世は保身で頭がいっぱいだった
そこに兵士が面会を求めてきた。
「何事だ!」
「伝令です!!」
「大聖女ユリアーナ様が復活!それによりユリアーナ聖教会の腐敗を一掃され教会がなくなりました! 不正に関わったものは大聖女に召喚された能天使に粛清され公表、さらに財産の没収!治癒院とルルナ様以外の教会関係者の聖力を奪い。教会は新たに女神イリス様を崇めるイリス聖教会となり大聖女ユリアーナ様が代表として新たに活動されるとのことです!」
「何を言っている!?」
「最後にユリアーナ大聖女がザリウス3世を教会の犯罪者として指名手配されました!さらにローズマリーを害した王家も決して許さないとのことです。」
ユリアーナ大聖女の復活?ザリウス3世が指名手配??
ユリアーナ教がなくなった??
何をいっているんだ??
「教皇猊下、真に聖力を失ったのか??」
「いえ、そんなことは・・。それよりも教会の方に行って騒ぎを抑えに私がいればすぐにユリアーナ教を復活させることができるでしょう。」
そう言って教皇は慌てふためいて出ていった
王妃は焦っていた。大聖女の復活にローズマリーが関係しているというの?
まさか、ローズマリーは蘇ったというの?
ローズマリーだけは何があっても殺さなくてはいけないのに
「国王様、教会への対応いかがなされます?国に反旗を示したのなら軍を動かしましょう」
王弟であるブルッセン・ゲーマルク公爵が進言する
「うむ、仕方あるまい」
国王が頷くと
「伝令!伝令!」
「今度は何事だ!」
苦々しげにブルッセンが問う
「恐れながら申し上げます!ウォーロック魔法塔が何者かの襲撃により消失いたしました!」
「は??」
ウォーロック魔法塔、塔と呼ばれているがそれは1つの城であり、魔法の叡智。様々な研究を行っており、研究成果は国が独占し、報奨を与える。その為精鋭騎士達が塔を警護しているがそもそも優秀な魔法使いが滞在しているこの塔を襲撃する愚かな者はいないだろうと思われていた。
そのウォーロック魔法塔が消失?
そんなことを可能にするのはどれほどの軍を動かさねばならないのか予想もつかない。
「伝令!伝令!」
まだなにかあるのか??聞きたくない!
「旧リーンフォース領が制圧されました。リーンフォース夫妻が屋敷に戻ったとのことです。さらにベランダリア領とコーカサラス領へと宣戦布告!!北のベランダリア領と東のコーカサラス領へ進軍しています!北上する軍を率いるのは紅の魔女メリザリスと名乗る女です。東への侵攻をする軍を率いるのはあのローズマリー・リーンフォースです!!」
「なんですって!なにかの間違いではないの??」
リリーナ王妃が叫ぶ
「やはり生きていたかローズマリー。確かリーンフォース領には3000ほど兵を残していたはず。奴らに兵はいないだろう?そんな簡単に奪還されるものなのか??」
「全貴族に王家より命令を出す!謀反だ!リーンフォース領を滅ぼせ!戦費は王家が負担しよう!滅ぼしたものには報奨と税の軽減、叙爵!、さらにリーンフォース領を与える!」
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