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リーンフォース領で起こったこと

次くらいからざまぁ始まります

リーンフォース領



王都から南に位置する鉱山や肥沃な土地を含む領地



特産品は小麦や野菜などの農産物、鉱山から取れる鉱石から作られる工芸品。よくある普通の領地と変わりはない。



違うのは他の領地より少しだけ進んでいるという点だろう



王家に目をつけられない程度にローズマリーが有用な知識を父を通じて教えているからだ。


いろいろな革新的なアイデアで領地を豊かにしていった。


領民との関係も良好だった



それでも王家にローズマリーのことがバレてしまった。



王家にローズマリーの有用性を疑われ、調べられ、ベイトルト王子の婚約者として連れて行かれて5年が経過した


 


ある日、ローズマリーが帰ってきた




転移魔法陣で領地の座標をおおよそ予想して飛んできたらしい。



ローズマリーは帰ってきてすぐに我が家の隠し部屋にわからないように転移魔法陣を描いた。




これでいつでも帰ってこれる






そしてローズマリーは恐ろしいことを言い出した




「お父様、近いうちに私は殺されます。きっとお父様やお母様、ルークも殺されると思います」




王妃から嫌われていること



ベイトルトともうまくいってないこと



ここ数日前から王妃教育がなくなったこと



侍女達が来なくなったこと



食事すら運ばれてこないことを話した




「陛下はご存知なのか??」



「王城は王妃様が情報を管理されてます。陛下にはうまく報告されているかと思います。王妃様は私を危険視しています。」

 


ネクロマンサーのローズマリーに秘密は意味をなさない




王城にはたくさんの亡霊がいる。



どのような話もローズマリーの耳に入ってくる。




「私が逃げるとその罪をお父様に問うでしょう。逃げないなら王家は私を殺し、罪をでっち上げ豊かなリーンフォース領を奪うつもりなのです」



ネクロマンサーの力で王妃を亡き者にしようとしたとか、いくらでもでっち上げることはできる


「少し混乱している。頭を整理して領を守る方法を考えないと」



流石に話についていけない。王都と離れているので情報が何もないのだ。



「私が殺されてお父様達が隣国に逃げれば、この領は守られると思います。お父様達に刺客が送られる可能性はありますが。」



「ローズマリーが、皆が生き残る方法はないのか??」



首を振りながら



「ありません。お父様、提案なのですが私を信じてくださいますか?」




「もちろんだとも我が愛娘ローズマリー」



お父様が私を抱きしめる



「皆が死ぬ案があるのですが」



一瞬何を言われたのかわからなかった。




意味を理解するのに時間がかかる



たっぷり10秒ほどかかって理解すると



「何を馬鹿なことを!」



家族を不幸になど!




「失礼しました。お父さま説明させてください、私の話を聞いたあとに判断してください」



ローズマリーはネクロマンサーの力を使うための魔力を多くするために器を作りその器に魂を融合させるという。


そうすれば家族が死んでもネクロマンサーの力でよみがえらせ自我を持ちながら生きていくことができるというのだ。



そんなことが可能なのだろうか??




ローズマリーは作戦を可能にするために



大賢者ウォーロック、大聖女ユリアーナ、原始の精霊王ナムドリス、紅の魔女メリザリスと研究をしているらしい



「その話が本当だとして、ローズマリーお前は新しい生を得て何をするのだ??」



「私の人生を蔑ろにし、冤罪で豊かな我が領を手に入れるような醜悪な王家を、それに賛同する貴族を全て潰すつもりです」



「復讐するというのか・・・・」




「復讐もあるのですけど、第二の人生を平穏に暮らしたいじゃないですか?家族の平穏のためですわ」



お父様を説得し、お母様とルークに話をする



「私のローズマリーちゃんを蔑ろにするなんて!」



お母様は怒ってくれた。




「婚約者を守らないような男は男じゃありません!」




ルーク、しばらく見ないうちに大人っぽくなったなー



「話を聞くと、どうせ死ぬのでしょ?ならローズマリーちゃんの話に乗るしかないじゃない?」



「お父様、お母様、これから情報の早い貴族達は我が家から離れていくと思います。それでも我が家と懇意にしてくれる方達を覚えておいてください」



「家族の死体を汚されたくありませんので決行前に皆の背中に転移の魔法陣を描かせてもらいます、あと、リーンフォース領のことは信用できる人には父上の判断でお話してください。


王妃様が議会に私の殺害することの根回しを始めています、もうあまり時間はありません。次の議会は1年後ですからそこをタイムリミットと思い準備を進めましょう」



ローズマリーが転移で帰ったあと



ルドルフはこれからの方針をマリアと話し合った。



〜〜〜〜〜~~~~~~~~~~




それから半年経ち、ルドルフは家令、執事。メイド長、騎士団長など主要な使用人を呼び


ルドルフは話しだした



「我が家に長年使えてくれて感謝している。これから話すことは他言無用だ。立場もあり信用のおける者にだけ話をしようとおもう」




「我がリーンフォース領はおよそ半年後に私のものではなくなる、全員分の紹介状は書くので安心してくれ」




皆が目を見張るが



「まだ詳しくは言えないので信じられないと思うが、本当のことだ。まずはこの屋敷や、領にあるもので換金できるものはすべて換金してほしい。内密に、外に知られないようにしてくれ!」


「そしてわが領の資産も貯金も全て吐き出し、半分はあまり時間のかからないような領民のためになる事業に、なにか良いお金の使い道があれば教えてほしい。そして残り半分は皆の退職金にしてほしい。」



「旦那様!一体どういうことなのか説明してください!」




「奥様!本当なのですか??」





「栄えあるリーンフォース家に使えるものが動揺などしませんわよね。ふふふ、来年の税金も納める必要がないのでその分も吐き出しなさい」



「わかりました旦那様、奥さま、仰せのままに」




執事のクロードが頭を下げた





そして半年後




ローズマリーがやってきた。



ガランとした室内。




「今日近衛騎士団と第2騎士団が王都を出ました。」



そう言って皆の身体に転移魔法陣を描いていく。




「皆ごめんなさい、私がネクロマンサーの力など持って生まれたばかりに」



「何言ってるの。貴女が産まれてきたことに感謝しない日はなかったわ、すぐにまた会えるじゃない」



マリアがそう言ってローズマリーを抱きしめる



「お姉様!王都に行ってしまわれたので寂しかったです、

これから一緒に暮らせると思うと嬉しさしかありません!」



「やるだけのことはやった。彼奴等この屋敷に来たらびっくりするだろう、そう思うと楽しいものだな」




ルドルフが何もない部屋を見渡して笑い出した



「クロード。そういうことだ、使用人を集めよ」




そして残っている使用人達に今までのことを話て


「私達3人は国境で騎士団を待つ。領地内もこの屋敷も戦地にはしない。今までの仕えてくれたこと感謝する!皆幸せになってれ!そして、またいつの日か私がどこかの領地を任されたときは顔を出して話をしにきてくれると嬉しい!屋敷に来た騎士達に腹いせに殺されるかもしれないので屋敷には残らぬよう!」




皆泣いていた。



皆のこれからに幸多い人生を



そう言って部屋を出た



クロードが追ってくる。



「お待ち下さい旦那様」



「無駄死にしないなにか策があるのですよね?ローズマリーお嬢様のお力でしょうか?」



「クロード、長年仕えてくれて有難う。策はある、うまく行けばまた領主になれるだろう。」


そしてルドルフたち3人は馬車に乗って国境へと旅立った




〜~~~~~~~~


国境付近





遠目に騎士団が見える総数5000程、戦争を仕掛けるつもりかというような人数だ



「お前たち。巻き込まれないうちに早く逃げよ」



護衛に声をかける



「いえ!そういうわけには!」




震えながらも気丈に返事をする5人の護衛達




「命を無駄にするな、お前たちには有る使命を果たしてもらいたいのだ。覚えろよ?


リーンフォース家の皆は死んだが、ローズマリーお嬢様が生き返らせてくれるらしい。ローズマリーお嬢様は死んでも生き返れるらしい


いいか?そういうふうに言いふらして姿をくらませろ。」




そう言って懐から5つの宝石をとり出し




「最後までありがとう、忠義感謝する。私の最後の使命必ず果たしてくれ」




「必ず!」




そう言って護衛達は馬を走らせた。






騎士達が見えてきた。



先頭はギルバルト・ローライズ第2王子


横にゲオルグ・ルーズベルト近衛騎士団長、第2騎士団長ウェザス・ラインリヒが見える



王子の護衛に近衛だけでなく実戦部隊の第2騎士団とは過保護なことだ。



第2王子に成果をあげさせたいのだろう。



「お初にお目にかかります、ギルバルト・ローライズ第2王子にご挨拶申し上げます」



「何者だ!」



すかさずゲオルグが立ちふさがる



「あはは!これはなんと滑稽か!まさか、顔も知らずに来られたか?皆様噂ほど優秀ではないようで」


声を上げて笑いながら



「では自己紹介しましょう、私はルドルフ・リーンフォース、こちらが妻のマリア・リーンフォース、そして息子のルーク・リーンフォースでございます」


「何!」



「貴様らには王妃様殺害未遂の容疑がかかっている!大人しく連行されろ!」



ゲオルグが叫ぶ




「ええ、もちろんです。しかしその前に少しだけ時間をいただきたい。」




「何をする気だ!」




「こうするのです。」



そういうと、ルークが、マリアが自らの喉をナイフで搔き切った。



血を流しながら二人が倒れる。




「なんと!」




思わず声が漏れるギルバルト王子。




驚きで目を見張るウェザス。




「どうせ何を言っても冤罪で殺されるのならこうやって」



そう言うと



ルドルフも首を搔き切った




ルドルフが倒れ落ちた刹那、三人の遺体は忽然と消え去った





「おい!死体はどこだ!本当にリーンフォース家のものだったのか??ウェザス!なんで消えたか調べろ!」



ウェザスは氷の魔法を得意とする騎士だ



ルドルフが消えたあたりを調べるが、魔法の残滓があるのはわかるが転移か?しかし地面には魔法陣がない。



「殿下、何らかの魔法が使われたのは確かです。可能性としては転移か分解か、幻影か私ではわかりません」




「本人かわかりませんのでとりあえず領主の屋敷へいきましょう」






〜~~~~~




領主の屋敷に着くと




屋敷の前で執事が待っていた。



「お待ちしておりました。長い道中さぞお疲れの事と思います。」




そう言って門を開け屋敷に案内する。


ギルバルトと騎士団長、そして20名の騎士が後に続く、


「国境では我が主達の歓迎はお気に召しましたでしょうか?」



歓迎??



あれが歓迎??



答える前に屋敷の扉をあけるクロード



「さぁどうぞ、何もない屋敷ですが歓迎いたします」





中に入る




何もない




本当に何もない、ガランとする玄関



ポカンとするギルバルト



こちらが応接室でございます



クロードが扉を開ける




「何だこれは??」





「何と申しますと?」



あくまでも慇懃に接するクロード




「何もないではないか??」




「そのことですか。はい、我が主は簒奪者が来ると言うことですべて処分されました。」




なぜ?彼らは我々がこの領地を奪いに来ることを知っていたのか??




いつから? どこから漏れた?




先程からずっと理解不能だ。




「使用人達はどこにいる???」





「私以外いませんね」




「なぜお前は残っているのだ?新たな領主に使えるためか??」




「まさか!」




「リーンフォース家への忠誠か?」




「違います。その間抜けヅラを見るためですよ」




何を言われてるのかわからなかった




「え?」




「その間抜けヅラを見るためですよ」




そう言うとクロードはニヤリと笑った




「無礼者!」



そう言うとゲオルグがクロードを叩き斬った



血煙をあげて倒れるクロード。



先程とは違いクロードの死体は消えなかった。


ルドルフ、マリア、ルーク3人死んだら転位魔法画発動するようになっています。


クロードは屋敷に残らない予定なので転移魔法陣を描かれていませんでした。けしてないがしろにしているわけではありません。

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