入学式:1
入学式で家から教室に向かうまで、、
誤字多いかも・・・('_')
桜が少し散り始め、上着を着なくてもよい気温になり、春の生暖かい風が網戸を抜けほほをくすぐるようになでる。
かすかに鼻がむずむずするような花のにおいも感じつつ、意識がはっきりとしていく。
頭の上までめいっぱい腕を伸ばし体を伸ばす。
額にはうっすら汗をかいていて春にしては少し熱いくらいの毛布をかぶっていた。
意識が覚醒してきて部屋の真ん中にある机からメガネを取ろうとベットから、まるでリングの貞子のようにもぞもぞとはいでて床に転がりメガネをかける。
「ふぁ~ん」
大きなあくびをしつつ、時計を確認する。6:30を回ったところだ。
少し歩き部屋のカーテンを開けに行く。
カーテンを開けるともうすでに外は明るくなっている。少し曇っており、太陽はちょうど雲の影に隠れている。
雲に光が反射しているからか、雲を見ると少しまぶしい。
そんなことを考えつつ寝巻に着ていたトレーナーのまま自分の部屋を出る。
僕の部屋は二階で扉の前の部屋は妹の部屋である。
部屋を出て4,5歩のところに階段があり、その階段の手すりに手をかける。
何かを焼いているようなぱちぱちとはじけるような音と、かすかに油のにおいがする。
お母さんが朝ご飯を作ってくれてるのであろう。
階段を降り、台所をのぞくと、鼻歌交じりに目玉焼きとベーコンを焼いていた。
台所の後ろ、リビングの真ん中に食事用のテーブルがあり、そのにはお父さんが新聞を読みながら、昨日の夕食の残り物のきんぴらごぼうをつまんでいた。
「おはよ」
僕は小さくつぶやく。
お母さんが振り向き少し時間をあけ、
「おはよ、今日から学校ね」
少し不安げな表情でフライパンに目を戻す。
「うん」
一言だけ言葉を交わし、僕もお父さんが座っているテーブルに向かい、対面に座る。
お父さんも新聞を少し下に下げ僕のほうに目線を向けていた。
「おはよ」
少し無愛想に聞こえるくらいの声であいさつを返してきた。
表情は新聞紙で隠れていて見えない。がおそらく無表情であろう。
「おはよ」
僕もそっけなく返事を返す。
壁掛け時計の音と、調理の音、新聞紙をめくる音しかしない、沈黙がつづく。
両親が僕のことをあまり好きじゃないのはわかっているが、この沈黙は耐え難いものがある。
ポケットから、携帯を取り出しニュースアプリで情報を確認する。
この家にはテレビがないのである。
そこから3分ほどたち、調理の終えた料理を食卓にならぶ。
僕も無言で立ち上がり、さりげなくテーブルに運ぶのを手伝う。
いつもやっていることなので、お母さんも待っていたかのように渡してくる。
食卓に並べ終わると、お父さんも新聞をとじ、ご飯を食べ始めた。
僕は小さくつぶやく。
「いただきます」
会話もなく時間が過ぎていく。ただただ、食器と橋の当たる音、咀嚼のの音だけが聞こえる。
僕が半分くらい食べ終わると、妹が少し千鳥足になりながら目をこすり、リビングにやってきた。
「おはよう」
そう言いながら僕の横の席に座る。お母さんが妹のご飯を盛りつけテーブルに並べた。
「ふぁぁ、いただきますぅ」
まだ眠いのであろう、あくび交じりに手を合わせている。
「そういえば、お兄ちゃん今日入学式だったよね。頑張りなよ。」
ご飯に手を伸ばしながら、激励の言葉?をかけてくれた。
「頑張るよ。ありがとう、、、」
言葉の後半に連れて、声が小さくなり、自信なさが露骨にでてしまっている。
少し憐みの表情を家族から受ける。
そのころには僕は4分の3は食べ終えていた。
食卓に会話がないからと言って家族の中が決して悪いはない、昔はもっと良かったが、今は落ち着いたといったところだろうか。
特に今日は、僕の入学式ということもあってみんな緊張しているのかもしれない。
高校生になるのだが、何を隠そう小学校、中学校と僕はいじめられていて、学校では孤立状態、両親も何回も学校に呼び出されている。
そのこともあって、心配なのだろう。
「ご馳走様」
ご飯を食べ終わると、家族の視線を背中に感じつつ、食器を水につけ足早に自分の部屋に向かう。
部屋につくなり、時計を確認。7:12だ。
僕の家から学校までは徒歩で20分もかからないほどの距離、学校には8:30分までにつけばよいので、8:00に出れば問題ないだろう。
と、考えつつ僕も緊張して動悸が高鳴る。ぼっちは慣れている。ただ、いじめられるのは慣れない。殴るけるならまだしも、無視や陰口、変な噂を広げられたりする
精神的にくるいじめは、克服できない限り苦痛でしかない。
目を閉じ深く深呼吸をし、気持ちを落ち着かせる。
そして、とてつもなく学校へ行きたくない気持ちをなだめつつ、一回にある洗面所へ向かい支度を済ませる。
部屋に戻ると7:35分を回っていた。
真新しい少し大きめの制服に着替え、投稿初日から遅刻はしたくないので少し早めに家を出ようと玄関に向かう。
階段で妹とすれ違い、目があったが言葉は交わさなかった。
そして、玄関に向かう前に、リビングに顔を出す。
お父さんはご飯を食べ終わり、また新聞を読んでいた。
お母さんは洗い物をしている。
両親に向かって少し勇気を振り絞ったような声で
「い、いってきます」
自分の両親の視線が集まり、少し気恥しい。
「行ってらっしゃい、何かあったら、すぐ帰ってきてもいいのよ。」
心配そうな表情で僕の目を見て言う。
「・・・うん」
弱く返事をし玄関に向かい入学に合わせてかった真新しいスニーカーに足を入れ、重い扉を開ける。
学校までの道は入試の時と一週間前に下見をしているので迷うことはない。
(大丈夫、同じ中学から入学した人はそんなに多くないはず、大丈夫)
心の中で唱えつつ、通学路を歩く。
家を出て5分ほど歩くと同じ制服の人が歩いている。
少し視線を下げあまり見ないようにする。
いま、見られているだろうか、きもいと思われているだろうか、そんなことばかり考えてしまう・・
気になりつつも少し歩くスピードを落とし、その人との距離を広げる。
どうやらその人は男みたいだ、ズボンをはいている。
少し距離が開きほっと息を吐く、とはいえ学校に近づくにつれて生徒も多くなる。
気づけば後ろにもいてこれ以上スピードを落とすと逆に目立つ!
一般道のように波に乗るしかない、
あまり顔を上げず、前の人とぶつからない程度に距離を開け同じ速度で歩く。
そんなこんなで校門に到着し外に張り出されている、新入生の案内に目を通し自分のクラスを確認する。
周りにはまばらに新入生がおりそれぞれ中学から一緒と思われる会話などが聞こえてくる。
僕は2組のようだ。
下駄箱で名前を探しに夢中になっている間に同じ下駄箱で名前を探す人が話しかけてきた。
「おはよう、あなたも2組?」
顔は見ていないが声から察するに女子だ。
「・・うん」
「お!同じだ!これからよろしくね!で、名前なんていうの?」
「、よ、よろしく、菅 誓、、です・・」
そっけなく返す
「なるほどー・・・すg、すが、あった!ここがじゃないかな?」
僕の下駄箱だ。
「・・ありがとう、」
小さく会釈する、しかし、この場合は手伝ってくれた彼女の下駄箱も探すべきなのだろうか、
いや、当たり前なのだが僕から話しかけていいのだろうか、きもいと思われないだろうか、迷惑じゃないだろうか・・・
小中といじめられ悪口などを言われ続けきた性格は少しねじ曲がってしまっている。
自分の靴をしまい中靴をはく。
少し手伝おうか迷い立っていると彼女から話しかけてきた。
「私、杉原 千才!ちょうどあなたの下だねw」
少し笑うようにほほを上げる。
!!この笑いは苦笑いか!僕の下は嫌だ!きもい!とか思ってるのか!
とすこしノイローゼになりつつ、その場を開ける。
「ごめん、」
「うんん、大丈夫だよ、いっしょにきょうしt、、、、あ」
僕は彼女が下駄箱に靴をしまっている間にそそくさと教室に向かう。
なにか言っているようだが、はっきりとは聞き取らなかった。
後ろも振り向かずに1年2組の教室へ向かうのであった。。。