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僕と彼女のアンリアリティー  作者: 四十路小作
二章 襲来のファーストカズン
15/21

steppe000 マザー&ディアシスター

_(┐ ノε¦)_バタリ 風邪で瀕死でござる


2章はギャグ大目? 中盤以降はちょっと真面目。

「ただーいま」

「たーいまー」


 四日目夜。帰宅して夕食をすませた僕が明日に備えて英気を養って(愛妹のアルバム鑑賞)いると、玄関から母さんと愛妹の声が聞こえてきた。幻聴?なんて馬鹿なことを思った僕だけど、そんなわけないかと玄関に向かった。


「おかえり、早かったね」

「ただいま、たてちゃ――」

「にーちゃ!」

「ななな!」


 うおおおおおお! 寂しかったぞー!! 僕は母さんの言葉を最後まで聞かず飛び込んできた七奈なななを抱き上げた。

 もちもちまんまるほっぺに自分の頬をくっつけ、心おもむくままにスリスリする。

 スリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリスリ!!

 ほああ~やあらかあ~い。これは極上物やあ~。


「なななななななななー」

「きゃきゃきゃきゃきゃ」


 視界の隅で母さんが寂しそうにしているが知らん! 父さんとイチャイチャしてれば良いのだ。

 ん、あれ? 父さんは居ないみたいだ。どうしたんだろう。僕は仕方なく七奈を抱きしめるだけに留めて母さんに顔を向けた。

 七奈を独り占めするためには邪魔な父さんだけど、まだ親の脛を齧っている僕の財布…もとい保護者なので居ないと困るのである。


「母さん、父さんは帰って来てないの?」

「現地で急に講習の仕事が入っちゃって居残り。ゴールデンウィークには戻るわ」

「あらま」


 講習なんて大げさに感じる仕事だけどそう堅苦しい物では無い。スイーパーになったばかりの新人や、これから目指そうとする人たちにスイーパーの基本的なことを現場の苦労話を交えて話すだけだ。

 まあこんな軽口が言えるのはほぼ他人事だから。自分がそんなことをするのを考えると絶対にやりたくない。それなりに名が知られたスイーパーの有名税と言ったところか。

 因みに“現地”と言った場合のギャラは驚くほど安い。その場合は現地の役所に頼まれた無料講習会を指すからだ。取得を推進されている国家資格の講習なので役所から心付けが出るだけである。この辺りはそれなりに名が知られたスイーパーの有名税であろう。


「晩御飯はもう食べた?」

「うん、食べたよ。母さんたちは?」

「母さんたちも途中で食べてきたわ。七奈がお腹すいたって言うから、ねっ」

「おいちかった!」


 おいちかったか、そうか! 噛んだ七奈もかーいーぞー!


「スリスリスリスリ」

「きゃきゃきゃ」

「もう、馬鹿やってないでなか入りなさい」

「「はーい」」


 仕方ない子たちねとたしなめられたので七奈を抱いてリビングに移動する。

 我が家は幸いなことに結構な広さがある庭付きの一軒家だ。一線で活躍するプロスイーパーともなると収入はプロアスリート並にもなる。まあ流石にインフレしているプロ野球選手ほどじゃあないけど。

 一階のメインである20畳もあるリビングに入った僕は左半分にドカンと置かれているソファーの一つに座る。当然、七奈は僕の膝の上だ。


「ななな、K都はおもしろかった?」

「う~? わかんない!」

「そうか、わかんないか!」

「うん」


 はああ~、かーいーなー。解んないのはしょうがないなー。

 僕は自分でも脳みそが蕩けているのを自覚しながらも抑制しない。我慢は体の毒なので!


「そうだ建ちゃん。クラスメイトのカワイ子ちゃんとダンジョン駆除してるんだって?」

「カワイ子ちゃんって……母さん何時の人だよ」


 今時オッサンでもそんな表現しないよ。A市とかO府の下町のオッサンくらいか?

 見た目だけは良いのに本当に残念な母さんだ。そんなことを思いながら今までの状況を話した。


「なるほどー。で、可愛いの?」

「あのねえ……まあ可愛いよ」

「へえ! 七奈とどっちが可愛い?」

「むっ?」


 それを聞いちゃうか母よ。しかし白山さんには悪いが可愛さだけを比べたら七奈は世界最強だ! 異論は認めん!


「かろうじて、いや僅差? いやいやちょっとだけ差をつけて七奈の方が可愛いよ」

「「ねー?」」


 七奈と視線を合わせて首を傾げあう。うんうん、かーいーかーいー。


「へえ、七奈バカの建ちゃんがそう言うならよっぽど可愛い子なのね。……ふぅん、あの先輩の子がねえ」

「ん、何か言った?」

「なんでもないわ」


 何か最後の方でブツブツと言っていた母さんに聞き返すも肩をすくめて返される。

 うう~ん。先輩がどうとか言ってたような。父さんと言い、やっぱり白山さんの家のことを知っているのだろうか。

 ま、今は良いか。七奈を可愛がるのに忙しいからね!


「おお、ななな。どうしてなななはななななのだー」

「…? わかんない」

「そうか、わかんないか。……かーわーいーいーぞーなななー!」

「きゃきゃきゃきゃ」

「もう建ちゃん、いいかげんになさい! 七奈のほっぺが摩擦熱で火傷しちゃうでしょ!」


 でも止めない! スリスリスリスリスリ。

 その夜。僕はほぼ一週間ぶりとなる愛妹と存分に兄妹愛を確かめて眠りについた。

 え、七奈はどうしたって? もちろん僕の横で寝てるよ。うらやましい?

 おっと、もう七奈は寝相が悪いんだから。毛布はちゃんとかぶろうねー。よしよし。

 父さんの居ぬ間になんとやら。独り占めできるのは今の内だからね。


もうしわけありませんが体調不良のため明日はお休みします。

皆さんも風邪にはお気を付け下さい。インフルも流行ってるらしいので。

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