表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

陽のあたる世界で

好きな色

作者: 紅葉

紅桜です。

少しシリアスっぽくなりました。

「ごめんね。茉歩」


母が言った転校という言葉に、僕は何も思いはしなかった。それは何度も何度もそれを繰り返した結果の慣れ。それに、別れを惜しむような友達なんていないから、新しい友達ができることなんてないだろうから。


その原因はわかってるし、無くすことだって簡単だ。でも、僕はそれをしたくなかった。鏡に写る真っ青に染められた髪。同じ色のカラーコンタクトが入った目。大好きな空と同じ色の髪と瞳。何度転校先で友達が出来なくても、変えることはなかったし、変えるつもりもない。この色を手放すつもりはない。誰も認めてくれなくても、僕が自分自身で決めたことだから。


「はじめまして。新峰 茉歩です。」


やっぱり友達なんてできなかった。みんな怖がるからやっぱり僕は屋上にいた。少しでも、怖がらせないですむように。屋上からもう一段高いところに登って、小さな花瓶に花を一輪挿して空を背景にスケッチしていた。背景にもう少し何かいれたくなったからふぅ、とシャボン玉を吹く。ふわふわと漂うシャボン玉はやっぱり綺麗で、消えない間に、と鉛筆に手を伸ばした。だけど、


「……あっ。」


うっかり、消しゴムを落としてしまって手を伸ばしたけれどそれを掴むことはできなくて、さらに花の入った花瓶を落としてしまった。


「あ……。」


ガシャン

カラカラカラ……

あぁ、割れちゃった。


「危なっ!」


え?人の声?僕が来た時は誰もいなかったけど……あ、絵に夢中になってたのか。って、下の人無事かなぁ……?

上から覗きこんだそこにいたのは黒い髪をした綺麗な人だった。

続きます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ