掃除道具箱
掃除道具箱を眺めていると
いつも思うことがあります。
中に何かが隠れていないかな、と。
小説に書いている
魔法使いの杖がないかな。
開けてみると
僕のイメージとは違う大きな杖がありました。
ほうきです。
正方形のカードをなくして
なくしたカードがないかな。
開けてみると
僕のイメージとは違うカードがありました。
ちりとりです。
ハンカチをなくして
ハンカチや布切れとかないかな。
開けてみると
僕のイメージとは違う布切れがありました。
モップです。
希望をなくして
希望とかないかな。
開けてみると
僕のイメージその通りの希望がありました。
横に固定されている棒と、
それにぶらさがって
わっかになっている縄。
僕は、首をつりたくなりました。
でも、それは希望のない人。
希望。
希望。
希望ほど、人間を支えるものはないのです。
でも、僕は希望を持っていません。
希望ではない、何かを持っています。
そう、それは「期待」です。
自分の将来への「期待」です。
首をつりたい。
期待もどき。
悪魔が喋っている。
首をつれ。そうすれば楽になれる。
そう、僕はうつ病志願なのです。
うつ病志願は、うつ病になる前に、やる道は1つ。
分岐はありません。
死。
冷たい、裏切り。
冷たいのはどっちでしょう。
格差社会。
みんな、いずれはこの縄をほしがります。
そして、見よ。この縄の役目を。
縄が全てではない。
ひき逃げ。
殺人。
みんなみんな
呼ぶのは、
酒。
酒があるからこぞ
この世界が生まれる。
掃除道具箱は、
閉じられた。
神様の手で。
しかし、それでもまた開きます。
ばねのように、ね。
死にたい。
生きたい。
この二人の願いは、
ただ一つ。
将来を持つ事。
奈落での将来。
生身での将来。
この2つは、大きく違います。
濁点があちこち間違っていると思いますが、気にしないてください。