表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
67/131

第66話:それぞれの報酬、大会の終わり


 MCの朗らかな声が、画面越しにも晴れやかに響く。


 「それでは! お待たせしました!大会参加者の皆さま、そして視聴者の皆さま──いよいよ 《大会褒章タイム》 のお時間です!」


 どこか遊園地のパレードを思わせる陽気なBGMが流れ出す。

 画面には特設の表彰式ステージ。

 

 順位ごとに豪華な装飾が施された台座が5つ並び、それぞれの参加者がそこに立つ。


 「まずは全チームに、順位に応じた【称号】と【賞金】が授与されます!」


1位:コノエ選手

 称号「第1回NSA:優勝者」 賞金:100万コイン!


2位:まどいろチーム

 称号「第1回NSA:準優勝者」 賞金:80万コイン!


3位:ソラ選手

 称号「第1回NSA:第3位」 賞金:60万コイン!


4位:サロロでGOチーム

 称号「第1回NSA:第4位」 賞金:40万コイン!


5位:フィー農場チーム

 称号「第1回NSA:第5位」 賞金:30万コイン!



 MCの合図と共に、各自のインベントリに報酬アイテムが届けられるエフェクトが表示される。

 

 まばゆい光の中、プレイヤーたちはそれぞれの報酬を確認し、満足げに笑みを浮かべていた。


 「そして──今回の褒章の目玉とも言えるのがこちら! 皆さんがイベント中に獲得した“ポイント”でアイテム購入ができる特設ショップ 《NS-Exchange》 です!」


 ステージが光に包まれると、参加者たちの前にホログラムのような巨大モニターが出現する。

 

 画面には多種多様なアイテム群が並んでいた。



 コノエは56Pを全て使用してレジェンドクラス魔導書 《断理書・グリオネス》 を購入。


 知識の化身のような装丁を持つこの魔導書は、詠唱速度と魔力効率を極限まで高める超高性能装備。

 

 まさに理論と火力を兼ね備える彼女にふさわしい逸品だ。




 まどいろチームは2人で相談しつつ、50Pを使い「使い魔の卵 (レアランク)」を選択。

 

 端数の1Pで「レア強化素材・幻水晶」と交換した。


 卵は光沢のある蒼い殻を持ち、静かに揺れている。何が生まれるかはまだ誰にも分からない。


 「見た目で映えるのもいいけど……一緒に育てていけるって、なんかいいよね」と、いろはは頷いた。




 ソラも無言でパネルを操作して、20Pの「レアクラス弓 《影裂弦》 と、15Pの指貫 《月映しの指輪》 を購入。


 精密射撃に特化した新装備で、静かなる弓使いのスタイルがさらに研ぎ澄まされる。

 

 装備画面で静かに「……悪くない」と呟いていた。




 フィー農場は3人それぞれにバランスよく装備を新調


 フィーノは6Pで強化型タワーシールドを、ユーリは6Pで軽量高速型クローを、クレアは6Pで詠唱補助付きの癒杖をそれぞれ選択。


 「防御・火力・支援、全部ちょっとずつ強くなれたな」「……いい買い物だった!」と満足げな3人。

 戦術の幅が着実に広がったようだ。




 サロロの2人は特に相談するでもなく、ロロの直感で、10Pの 《喋る石像》 と8Pの 《きらきら光る回転ランプ》 を購入。


 「ロロの直感が言ってるんだよ、これは絶対必要になるって……!」

 

 「……せめて実用品を買ってくれよ」とサーシャが頭を抱えていた。




 MCがまとめに入る。


 「ということで、これにて本当に、 《ネクスト スター アーカイブ》 第1回大会、全てのプログラムが終了です!」


 豪華な演出と共に、大会ロゴがモニターを覆う。

 

 画面下では“第2回もご期待ください!”の文字が光っていた。


 「参加者の皆さん、そしてここまで応援してくれた全ての視聴者の皆さんに、改めて感謝を! またどこかでお会いしましょう――それでは、ありがとうございましたー!!」


 拍手と歓声の渦の中、幕は静かに下りていった。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ